「先日やっと区から補助金がおりました」
南阿佐ヶ谷すずらん通り商店街振興組合の副理事、商店街ホームページ作成担当の榎本正晴さんは、うれしそうに語った。
商店街の空き店舗を地域住民のためのコミュニティ・サービスの拠点として蘇らせる計画が、この3月の開始をめどに進んでいる。
空き店舗を、トイレや休息所、また区の姉妹都市である北海道風連町の物産店など、さまざまな用途で蘇らせるこの企画。中でも目玉となるのは、<即日宅配サービス>だ。
「注文受付次第の即日配達です。すずらん商店街は生鮮商品が売り物ですから、お弁当や惣菜なんかが主要な商品になると思います。基本的には、一人暮らしや介護を必要とする高齢者をメインにした事業ですが、子育てなど忙しい方など、誰にでも活用していただけます」
店舗の運営にもシルバー人材を活用する。宅配は安全のため三輪自転車で、はじめは1〜1.5キロの範囲をめどとする。
「南阿佐ヶ谷は高齢者が多い地域なんです。けれども、高齢者と言っても、今は60を過ぎても元気な方も多いでしょう。そういう方にぜひ仕事をしてもらいたいと思っています」
まさに、地元住民による地元住民のためのコミュニティ・ビジネスだが、この相互扶助の姿勢は、商店街同士の助け合いの意識と不可分であるということ。 たとえば、この宅配サービスは、先行モデルを実施している杉並区方南町の助力と指導を仰ぐことで実現した。また、すずらん通り商店街のホームページを作るにあたっては、杉並区荻窪の教会通りが協力してくれたという。
こうした、商店街同士の活発な交流が、個々の商店街を、また地域住民の生活を活性化させている。榎本さんは、まだパソコン暦は2年だが、1年前にはすでに教会通りの協力を得て、すずらん通り商店街ホームページを立ち上げていた。
「50を過ぎてこんなことをするとは思いませんでした」
と、榎本さんは笑う。
はじめは試行錯誤の連続だった。しかし、榎本さんの熱意が伝わったのだろう、すずらん通り商店街のなかには、店のチラシをパソコンで自作するようになったり、高度なイラストレーションソフトの勉強を始める人まで出てきた。
今では、地元の高齢者の中にもホームページを見ようとする人が増えているという。
「あのパン屋の情報がなかなか更新されてないぞ、など意見を述べてくれるお年寄りのファンもいます」
住民が求めていることを知るためにも、さらにホームページを充実し、また地元のための企画をこれからも立ち上げてゆきたい、と榎本さんは語る。
小さいながらも活気あふれるすずらん通り商店街は、着実に地域住民の恊働ネットワークとしての地盤を形づくっていくようだ。
南阿佐ヶ谷すずらん通り商店街ホームページ
http://www.asagaya-suzuran.com
杉並区商店会連合会(杉商連)ホームページ
http://www.sugishoren.com/
(佐藤祐輔) |

南阿佐ヶ谷すずらん通り商店街

すずらん通り商店街を語る榎本正晴さん
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