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神戸事件の「再審」を求め、都内で集会
2005/02/03

 1月29日(土)、東京・港区内の機械工具会館で、所謂『神戸少年事件』の再審(処分取消し)を求め「今こそ再審を実現しよう!集会」(主催:「警察・検察の不正の告発を支援する会」代表・弓削 達)が開かれ約200人が参加した。

 同会は今までにも都内や神戸などで何度も集会を開いてきたが、今回は元A少年の釈放と、後藤昌次郎弁護士の新刊『神戸・酒鬼薔薇事件にこだわる理由「A少年」は犯人か』の出版記念を兼ねて開かれた。

 集会は同志社大学教授の浅野健一氏の司会で始まり、冒頭に元日弁連会長の土屋公献弁護士が挨拶に立った。続いて、松川事件、八海事件、青梅事件、日石・土田邸爆破事件など、数々の大型重大冤罪事件を暴いてきた後藤昌次郎弁護士が、「改めて問う―『A少年』は犯人か?」と題し講演した。

 後藤弁護士はこの事件の証拠が「自白」しかないこと、しかも、その自白が「偽計」によって導かれた事実を話した。

 その偽計の内容は、犯行声明文の「筆跡鑑定」が科学警察研究所の鑑定で否定されたにもかかわらず、官権は筆跡鑑定が一致したかのように少年に伝え、少年は物的証拠があるならと絶望して自白に至った。家裁はこの事実を認定し警察の「自白調書」を職権で証拠から排除したことが、審判の「決定要旨(判決文)」(97.10.18「毎日」に掲載)の中に明記されている。

 しかし、送検前に同じ警察署内で採った検事の自白調書は「黙秘権を伝えた」との理由で証拠採用され、それが処分(有罪)の理由となっている。(送検前に「検事調書」が出来るのは異例)

 後藤弁護士らは家裁がこの「偽計を認定」している事実を根拠に、警察官と検察官を「特別公務員職権乱用罪」で告発したが不起訴とされたため、更に付審判請求(異議申立て)までしたが、最終的に最高裁は不当にも棄却した。

 休憩後、「パネルディスカッション」に移り後藤昌次郎、矢澤昇治、渡辺千古、永見寿実氏(以上弁護士)また、元大阪高裁判事の生田暉雄弁護士、更に浅野健一(同志社大教授)伊佐千尋(作家)戸田清(長崎大助教授)M・フォックス(兵庫大短大部助教授)、そして、毎回沖縄から集会に参加してきた91歳の妹尾活夫牧師が体調不良のためテープ録音で参加、最後に4人の賛同者から「一言アピール」があり閉会となった。

 この事件に関心のある方は、後藤弁護士の新刊『神戸酒鬼薔薇にこだわる理由「A少年」は犯人か』(発行:現代人文社、発売:大学図書)を是非ご一読下さい。

 尚、後藤弁護士自身が野口善國弁護団長と井垣康弘裁判官に直接会い、また、作家の伊佐千尋氏も井垣判事から、自白調書を裏付ける決めてとなるような「客観的証拠が無い」と認めたことを、この本の中(P55)でも証言している。

 下記に憲法38条を掲載する。

 (1)何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
 (2)強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることは出来ない。
 (3)何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

※尚、関心の在る方には下記に記者の「疑問点」を列記します。

(1)校門の前の首の位置が新聞配達員と学校管理人は「門扉のほぼ中央」(5月27日・5月31日「毎日」)と証言、散歩中の女性は「校門横のネームプレートのある白壁の下」(5月31日「毎日」)と証言したが、少年は自白の中で首を移動しておらず、首は一人では動かない。

(2)少年Aは「ノコギリと錠は自宅近くの池に捨てた」(7月1日「読売」)と自供し、「向畑ノ池」からノコギリは引き上げたが、肝心の『南京錠』が発見されないのは何故か?「自白」が本当なら、流れもない水まで抜いた小さな池から、45ミリもの大きな「南京錠」が発見できない訳はない。これは自白に「秘密の暴露(犯人しか知り得ない情報)」が無いことを示し自白の裏付けが無く「嘘」である。ノコギリは代品で済んでも南京錠は管理者の持つ「合鍵と合致」しなくてはならず「デッチアゲ」が出来ない。

(3)逮捕の6月28日、警察は記者会見で「家宅捜索で凶器のナイフとノコギリ(血痕在り)を押収」と発表(6月29日「読売」)したが、その後の自供で向畑ノ池から何故「2本目」のノコギリが出てくるのか?「凶器一覧表」(7月21日「読売」)によればノコギリは1本であり、残りの1本はどこへ行ったのか?

(4)また、その記者会見で記者からナイフの刃渡りを聞かれ、警察は「分かりません」と答弁し一方的に記者会見を打ち切ったのはなぜか? 押収して「手元在る」凶器のナイフの刃渡りが「分かりません」では通らず、実際には手元に無かったのでは?(当時、テレビ報道)

(5)アンテナ施設に鎖状された南京錠をノコギリで切断したとされるが、現場に「金属粉」の形跡が無いのはなぜか?

(6)その南京錠を切断したノコギリで首も切断したとされるが、司法解剖を担当した神戸大医学部の瀧野教授が、「金ノコで切断するのは非常に難しい」と述べ、更に首、胴体双方の切断面に「金属粉の不着はない」との矛盾は何故か?(「続・神戸小学生惨殺事件の真相」/発行:神戸事件の真相を究明する会)

(7)首の切断面から高速の「電動ノコギリ」等で切断された可能性(5.28「毎日」)があり、当時「冷凍後」に切断したのでは?との報道もあった。生首を金ノコで切れば血管、筋、神経などに引っかかり切断面は「ズタズタ」になる。

(8)凶器とされれるノコギリも当初「糸ノコ」とされたが、糸ノコで首が切れるか?、の疑問が発生すると「金ノコ」に代わったが、形や大きさがまるで違い「少年の勘違い」では説得が困難である。また、ノコギリの入手先や方法も「二転三転」している。

(9)A少年が淳君をアンテナ山まで同行させたと言うが、淳君の靴底に「アンテナ山付近の土砂の不着はない」との鑑定と矛盾するのかなぜか?

(10)行方不明の翌5月25、26の両日、警察犬まで使い150人体制でアンテナ山を含め大捜索しながら、何故アンテナ施設の遺体が発見できなかったのか?

(11)犯行当日、雨天だったにも拘わらず、馬乗りになって格闘したはずのA君の着衣が汚れていなかったのは何故か。(母親の証言)

(12)アンテナ施設に血痕がないのは、「ビニールシート」を敷いたとされるが、そのビニールシートも発見されていない。

(13)当時、黒色のブルーバードや「45ミリの南京錠」を物色していた中年男性などの目撃証言はどうしたのか?

(14)もともと、当初から弁護団は真実の追究をせず、弁護方針を「結局、少年の意志により、どちらかの方針を選択するか決めようということになった」(野口弁護士の著書『それでも少年を罰しますか』p55)とあり、最初から少年の自白通りの弁護をしていたのである。

 他にも「犯行声明文」の投函局の変更(上記「パンフ」)、また、フロイトがどうのこうのと言う難解高度の「声明文」を、成績が芳しくない小学生が書けるか?等、またまだ、限りなく矛盾と疑問が残っている。これら多くの矛盾は今から新聞の「縮刷版」でも確認できる。

 尚、「警察・検察の不正の告発を支援する会」の他にも、大阪の「神戸事件と報道を考える会」や、四国・高松の「神戸事件・再審を実現する会」なども再審と真実を求め運動している。「真実」究明し「社会正義」を貫くため多くの支援を期待します。

(宮澤正造)

     ◇

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講演する「後藤昌次郎弁護士」







後藤昌次郎弁護士の最新刊
『神戸・酒鬼薔薇事件にこだわる理由「A少年」は犯人か』
(発行・現代人文社)




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