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埼玉 福祉 NA_テーマ2
社会福祉協議会の宝ものとNPOのちから
2006/05/30

 介護保険法改正や障害者自立支援法などもあって地域福祉を取り巻く状況は非常に困難になっている。住民主体の地域福祉を地域で担っている社会福祉協議会(社協)やNPOは立場の違いから、それぞれ活動を別々に行っていることも多い。
 
 5月27日、NPOと社協・協働ミーティング「社協の宝ものとNPOのちから−地域福祉を取り巻く状況がますます困難になるこの時代に」(主催 NPO法人市民活動情報センター・ハンズオン!埼玉 協賛 住友生命社会福祉事業団・東レ株式会社 協力 コミュニティケア活動支援センター)が川口市の川口総合文化センター・リリアで開かれた。

 このミーティングは下記の意図で開催された。

「社協もNPOも、一人の“困った”をみんなの“課題”にする『地域福祉』の担い手です。でも、立場がちがうためか、うまく協力できていないことがしばしば……地域のつながりは薄れ、生活課題は多様化し、格差は広がるばかり──地域福祉がますます困難になるこの時代に、「社協の宝もの」と「NPOのちから」を持ち寄って、何ができるのでしょうか?」

 まず、「地域福祉」や「社協」「NPO」について人形劇形式での解説があり、「社協の宝もの−地域福祉の原点」として元宮城県社会福祉協議会職員の阿部守枝氏の講演があった。

 地域福祉活動歴50年の“元祖熱血社協マン”の阿部氏は社協の創成期の昭和30年代は県内各地に民家に宿泊し論議する「民泊」形式※による「住民懇談会」(宮城県方式)を実践し、各地の住民に地域福祉の説明と社協の立ち上げを行ったという。住民から多様な質問を受けて対話しながら行われたこの「住民懇談会」では1人から90もの質問を受けたこともあるという。

 また、昭和40年代から福祉教育を小中学校から始め、公民館を拠点とした成人の社会教育としての福祉教育も推進した。社協を引退した現在も地元仙台の地区社協会長、町内会会長としてまちづくり活動を推進している。引き続き、「社協とNPOの微妙な関係」として「社協とNPOの協働調査プロジェクトの調査研究成果」から社協とNPOのそれぞれの問題点などが報告された。

 これらを受けて、「地域福祉の宝もの」という全員参加のワークショップを行った。これは、それぞれの社会福祉を実践する中で得た「宝もの」のような体験を共有し、その共通点から、それぞれの強みを生かして弱みを補い合っていくことを考えるものであった。

 参加者からは「社協が地域とともに歩んだ姿を聞いて、お役所的になってきた社協から住民とともにある能動的なアクションをおこす社協を目指したい」、「NPOや他の社協とお話できて、思いを同じくする人がいると思うと力がわいてきた」などの感想が寄せられた。

 2004年から始まった埼玉県内の市民やNPO、社会福祉協議会(社協)の関係者によって進められた「社協とNPOの協働調査プロジェクト」はヒアリングや調査を実施し報告をして終了したが、その活動はこのようにNPOや社協の活動に受け継がれている。
 
 地域の関係の希薄化、格差の拡大など地域や地域福祉が困難な時代に、社協だとかNPOとか言っている場合ではない。それぞれの立場を超えて住民主体の地域福祉を実現することが必要ではないか。

 ※民泊……地区(小地域)に泊り込み、保健・福祉課題の調査と住民や行政・社協との住民懇談会を開催したもの。
 
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(長岡素彦)

 地域福祉活動歴50年の“元祖熱血社協マン”の阿部守枝氏







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