「さいたまCSRフォーラム2008『みらいの かいしゃ かんがえる』」が3月4日、さいたま市の浦和コミュニティセンターで開かれた(主催 さいたま市、企画運営
NPO法人市民活動情報センター・ハンズオン埼玉)。
市の挨拶のあと、フォーラムの趣旨と共に、このフォーラムはNPOが企画したアイデアを協働で実施する「さいたま市市民提案型協働モデル事業」のひとつであること、埼玉地域ファンド研究会とも関わって行われたことなどが述べられた。
基調講演の「守るより挑む:地域・市場という社会の責任」で、
「IIHOE・人と組織と地球のための国際研究所」代表の川北秀人氏が、CSR(社会的責任)は社会貢献とは区別されるもので、企業が存続のためにも「本業で本気で長期的に取り組む」ものだと述べ、企業のCSR報告書やCO
2削減や社員の介護問題、子育ての問題などを語った。
事例報告「地域に根ざす:CSR時代の社会貢献」では、まず、「生ゴミリサイクルで地域資源循環」としてパレスホテル大宮の業務支配人の小坂良二氏が、同ホテルから出る生ゴミを堆肥化して大宮の農家に供給し、そこで育てた野菜をホテルで使うという「地域資源循環」と、ホテルのシェフが中心となって取り組んだクッキープロジェクトなどについて語った。
左:パレスホテル大宮の業務支配人の小坂良二氏。右:NPO法人志民アシストネットワーク代表山田たみこ氏。
次に、「社員の意志を尊重し、地域とつながる寄付活動」として富士ゼロックス埼玉教育部・金子英俊氏が社員参加の富士ゼロックス埼玉端数倶楽部による地域貢献や弱視児童用拡大教科書づくり支援の活動について述べた。「デベロッパーと協働でマンションコミュニティづくり支援」と題して、NPO法人志民アシストネットワーク代表山田たみこ氏が川口市の新規の大規模マンションの入居者のコミュニティ支援を市民・NPOとデベロッパーと協働で行った事例について述べた。その後の討論や交流会でもCSRについて活発な論議が交わされた。
この「さいたまCSRフォーラム2008」は、「みらいの かいしゃ かんがえる」「みかんプロジェクト」の一環として行われたもので「埼玉県内企業のCSRに関する意識調査」、CSRの事例調査なども行っている。
「埼玉県内企業のCSRに関する意識調査」のアンケート結果を見ると、「CSRの具体的取組内容」では、第1位の「より良い製品・商品・サービスの提供」(78%)についで、第2位に「地域社会への貢献」(45.8%)となっており、「本業」と並んで「地域貢献」があげられている。今回の事例報告でも、パレスホテル大宮のゴミ処理と地域とのつながり、富士ゼロックス埼玉の拡大教科書づくりと地域貢献などは、「本業」と「地域貢献」が両立している。
また、「まとめ」で、「経営者に比較して、社員のCSRに対する認識度は少なからず温度差がある」と述べられているが、今回の報告では、富士ゼロックス埼玉の社員の「端数倶楽部」だけでなく、他の事例でも社員が関わる機会を増やす試みが工夫されていた。
厳しい状況の中で、企業は商品・サービスの開発、組織変革や増収策などを模索しているが、「いまの会社」とは違う「みらいのかいしゃ」を考えていくためにはこのようなCSRに取り組むことが重要なのではないか。
※CSR(Corporate Social Responsibility)とは?
持続可能な社会を目指すためには、行政・民間非営利団体のみならず、企業も経済だけでなく社会や環境などの要素にも責任を持って活動するべきである、という考えのもとに成立した概念=「企業の社会的責任」のことです。
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