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ソーシャルキャビタルとしての「地域通貨」−鶴ヶ島で地域通貨を考える

長岡素彦2008/04/27
22日に行われた「鶴ヶ島で地域通貨を考える」で、市民協働での地域通貨の運用について、様々な議論が行われた。ソーシャルキャピタル(地域や社会の人たちのチカラ)としての地域通貨が、地域の問題解決や相互扶助のためにうまく機能することが望ましい。
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ソーシャルキャビタルとしての「地域通貨」−鶴ヶ島で地域通貨を考える | <center>会場の様子</center>
会場の様子
 4月22日、「鶴ヶ島で地域通貨を考える」(主催:鶴ヶ島地域通貨研究会、さいたま地域通貨フォーラム)が埼玉県鶴ヶ島市のわかばコミュニティルームで行われた。

 まず、寝屋川の地域通貨ねやがわ「げんき」のビデオをみた後、鶴ヶ島地域通貨研究会代表の山本惠男氏が「げんき」のシステムをつるがしまで活用する提案を行なった。

 山本氏は地域通貨研究と平行して地域活動や市の地域福祉計画の策定に関わっており、市民協働での地域通貨の運用を考えており、特区申請を行い自治体と協働している「げんき」をもとに公民館活動、地域福祉や商店街とも連携するシステムを構想しているという。

 次に「地域通貨・地域ファンドによる地域の資源・資金について」では、さいたま地域通貨フォーラムの長岡素彦が、ブームとしての「地域通貨」ではなく、ソーシャルキャピタル(地域や社会の人たちのチカラ)のツールとしての「LETS・地域交換取引制度」、「補完通貨」について説明し、昔から続いている例や最近の地域ファンド・社会教育・こどものまちなどの事例を紹介し、制度との関係としてファミリーサポート、助け合い・移送サービス、介護予防ボランティアとの関係を語った。

 最後に、市民・NPO、市民活動者や県市町村の職員、社協職員などの参加者から多様な質問や意見が寄せられた。行政の立場から制度でカパーではない部分の助け合いに地域通貨はどう使えるか、既存の社会福祉協議会のふれあいサービスなどの制度との関係など、市民の立場からは、なぜ地域通貨は消滅してしまうのか、なぜ広がらないのかなどの質問もされた。

 鶴ヶ島市は市民協働を指針としており今年、市民、市民活動団体、事業者及び市が協働ですすめる「市民協働推進条例」を制定している。また、鶴ヶ島市市民活動推進センター、鶴ヶ島社会福祉協議会ボランティアセンターによる市民活動・ボランティア活動支援や公民館による公民館活動支援が行われ、市民の活動は盛んである。また、鶴ヶ島市は市民協働のまちづくりの実現としてテレワークセンター実証実験など多様な試みを行っている。

 鶴ヶ島社会福祉協議会の市民活動助成金(共同募金)の公開審査に小中学生が大人と一緒に審査委員として参画しており、本年、市民ニーズに即した事業への市民、企業、鶴ヶ島出身者て寄附金を活用する「寄附によるまちづくり条例」を制定し、広い意味での地域ファンドの形成を行っている。

 このように、鶴ヶ島におけるソーシャルキャピタル(地域や社会の人たちのチカラ)は多様な形で形成されており、そのひとつとして市民が「地域通貨」を考えられている。山本氏は、地域活動や市の地域福祉計画の実行などの活動と「地域通貨」は両輪であり、それぞれが一緒になって行われていることが重要だと語っている。

 地域通貨は地域の問題解決や相互扶助ではなく地域通貨自体が目的となったり、行政によって地域通貨とは別のものになってしまった例もある。

 地域の問題解決や相互扶助を地域通貨で行うには、鶴ヶ島のように協働や「市民協働推進条例」、市民活動助成金、「寄附によるまちづくり条例」などの制度によって、地域通貨や市民のソーシャルキャピタルをいかすことも重要である。

 今までもいくつかの記事で鶴ヶ島の現状を記事にしてきたが、今後も鶴ヶ島市と市民の動きと協働の行方を注意深く見守っていきたい。


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