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【青森・大間崎沖取材ヘリ墜落事故】ヘリ引き上げ 原型なし

沢井まこと2008/07/12
青森朝日放送のアナウンサーら4人を乗せ、事故を起こしたヘリは7月10日に大間崎沖の海中から引き上げられた。そのヘリを見たとたん筆者は絶句した。ヘリは原形をとどめていなかった。少し前にエンジントラブルではないかと書いたが、その予想は外れていたようだ。
青森 事故 NA_テーマ2
【青森・大間崎沖取材ヘリ墜落事故】ヘリ引き上げ 原型なし | <center>トラックに積まれた事故ヘリ(青森港)</center>
トラックに積まれた事故ヘリ(青森港)
 青森朝日放送のアナウンサーら4人を乗せ、事故を起こしたヘリは今日7月10日に大間崎沖の海中から引き上げられた。小川航空の菊池浩光さんは助手席に乗りシートベルトをした状態で遺体で発見されたが、他の3人は10日夜現在発見されていない。

【青森・大間崎沖取材ヘリ墜落事故】ヘリ引き上げ 原型なし | <center>サルベージ船からトラックに積まれる事故ヘリ(青森港)</center>
サルベージ船からトラックに積まれる事故ヘリ(青森港)
 事故機は、10日朝 サルベージ船のクレーンでAM6:35に海の中から姿をみせた。そのヘリを見たとたん筆者は絶句した。ヘリの原形をとどめていないからだ。前部は大破。尾翼はちぎれていた。ヘリは通常時速200kmぐらいのスピードで飛ぶと聞いたことがある。ヘリの壊れ方は、そのスピードで海面にたたきつけられたような感じだ。筆者は前にJANJANの記事でエンジントラブルではないか。と書いた。その予想は外れていたようだ。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会も「通常の飛行で海面にぶつかったような壊れ方だ」という意味のことをいっている。

 自動車を運転する人ならおわかりだと思うが交通事故とは一瞬の出来事だ。ヘリがもし、通常の飛行状態で海面にたたきつけられたとしたら、自動車事故と同じであっという間のことだ。まだ全員の死亡は確認されていないが、犠牲になった方々が恐怖や苦しみを味わうことなく一瞬の出来事で逝ったとしたら、少しは救いだと思う。

 筆者は、海中から引き上げられるヘリを数10m先に見つめていた。大破したヘリに驚きながらも撮影していた。およそ1時間で取材は終了。カメラをおろした瞬間。筆者は涙をこらえることが出来なくなった。船には他のマスコミが数社いたが、なりふり構わず嗚咽した。同じ番組の同志であった木村アナのことを含め、いろんな思いがこみ上げた。

【青森・大間崎沖取材ヘリ墜落事故】ヘリ引き上げ 原型なし | <center>大間崎に並ぶテレビ中継車</center>
大間崎に並ぶテレビ中継車
 今日、海中からヘリが引き上げられたことで、マスコミのほとんどは体勢を縮小したようだ。筆者も取材の依頼先から今日で解放された。このような取材現場というのは、やはり空気が重い。今回は特に無意識のうちに同業者が事故にあったという視点で記事やニュースを放送しているマスコミも多いと思った。そのためかとくに重い空気があった。それでも筆者は、仕事とはいえ墜落したと思われる現場まで行くことが出来、木村アナの近くに行くことが出来た。ある意味現場に行けて良かった。

 筆者は今でもどこかで漂流して生きているのではないか。という奇跡を信じている。信じたい。

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