「どちらからですか?」「いえ、地元ですよ」「重装備ですね」「このへん、キャンプできるとこたくさんありますから」
サイドバッグ4つとリアとフロントバッグ、それにザックを背負って出発し、近くの公園で一息ついていたら年配の男性が話しかけてきた。怪しまれるといけないので「それじゃ、どうも」と簡単に切り上げて、野宿できそうなところを探しに南に向かった。目的地は決めていない。酒が飲めて、美味いものが食えて、安心して寝られるところならどこでも良い。74歳の認知症の母に5000円を渡して家を逃げ出した。1泊だけだから問題はないだろう。11月5日(水)。
場所はすぐに見つかったが、時刻が早すぎる。まだ12時半。しかし、面倒くさいのでここに決めた。“店開き”してラジオを聞いていたら、土手下の田んぼで農作業をしていた男性が話しかけてきた。こちらもある程度なれているので、こういう場合どう対応すべきかは心得ている。「ここおたくの土地?」土手は2段になっていて上のほうは“河川敷”と見た。「上ならいいんでしょ」「上」に移動する。ラジオではオバマが大統領に決まったと報じている。おなじ47歳とはいえ人間社会というのはここまで“不平等”なものなのか。でも、なんだか嬉しかった。
夕方までラジオを聴いて過ごし、食事の支度に取り掛かろうとしたら水を忘れてきたのに気づいた。大失態だ。仕方ない。冷たいままの豆腐にポン酢をかけてつまみながら焼酎を飲む。ガソリンバーナーで炭をおこし、持ってきた食材を焼いて食べた。今日の炭火焼メニュー。
・豚ロース
・長ネギ
・オクラ
・油揚げ
午後6時過ぎに寝る。熟睡できたが、目覚めて時刻を見ると午前12時半。いくらなんでも早すぎると思ったが、気にせずにNHKの「ラジオ深夜便」を聴きながら夜が明けるのを待った。外気は0度近くまで下がっているようだが、モンベル社製のテントとマット、シュラフとシュラフカバーは快適だ。気温0度くらいまでなら快適な「泊りがけのピクニック」ができる。
午前7時頃帰宅することにして愛車を見ると、霜で真っ白になっていた。
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