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世界最長の駅伝、九州路を駆け抜けろ!〜第57回九州一周駅伝〜

大谷憲史2008/11/08
九州一周駅伝の6日目、宮崎チームは2位でゴール。7日目のスターターは東国原知事。全区間旭化成の選手で臨んだ宮崎はトップの福岡を抜いて延岡入り。まだ累計では福岡の次だが逆転優勝への望みをつないだ。
九州地方 スポーツ 映像
世界最長の駅伝、九州路を駆け抜けろ!〜第57回九州一周駅伝〜 | 大会6日目、ゴールへ向けて力走する選手、応援する人々(11月5日 宮崎市・宮崎県庁前楠並木通りにて筆者撮影)
大会6日目、ゴールへ向けて力走する選手、応援する人々(11月5日 宮崎市・宮崎県庁前楠並木通りにて筆者撮影)
 秋の九州路を駆け抜ける「高松宮杯・第57回西日本各県対抗九州一周駅伝競走大会」(九州一周駅伝)が、10月31日に長崎をスタートした。11月9日までの10日間で健脚を競う。

 1952(昭和27)年、サンフランシスコ平和条約が発効したことを記念して九州一周駅伝が始まった。、第4回大会から「高松宮杯・西日本各県対抗九州一周駅伝競走大会」となった。

 長崎市の平和祈念像前をスタートし、 佐世保−佐賀−熊本−水俣−鹿児島−宮崎−延岡−大分−北九州−福岡市の西日本新聞社前をゴールとする、全走行距離1056.2kmという世界最長の駅伝である。

 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県、 山口県の9県のほかに、第35、36回では広島県がオープン参加した。また、昨年の第56回では、新春恒例の東京箱根間往復大学駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟(関東学連)の選抜チームが参加した。学生チームとしては、第30回の記念大会に順天堂大と日本体育大の連合チームが参加したことがある。箱根駅伝はテレビでしか観ないので、若い選手たちの走りが注目された。

世界最長の駅伝、九州路を駆け抜けろ!〜第57回九州一周駅伝〜 | 大会7日目のスターターは、東国原英夫宮崎県知事(11月6日 宮崎市・宮崎県庁前楠並木通りにて筆者撮影)
大会7日目のスターターは、東国原英夫宮崎県知事(11月6日 宮崎市・宮崎県庁前楠並木通りにて筆者撮影)
 さて、伝統と歴史のある九州一周駅伝において、私たち九州人のもっぱらの関心事は優勝争いである。

 第1回から7回までは福岡県の7連覇。その後、第29回までは、宮崎県と福岡県がデッドヒートを繰り広げて優勝を争ってきた。

 第30回(1981年)で3年ぶりに優勝した宮崎県が旭化成を中心にしたメンバーで臨み、第53回(2004年)まで驚異の24連覇を遂げ、「宮崎県ではなく旭化成チームと戦っている」と言われるほど圧倒的な強さを誇った。

 宮崎県はほとんどの選手を旭化成勢が占めていた状態を02年ごろから見直しを進め、05年の第54回では福岡県が大差をつけて優勝し、宮崎県の25連覇を阻止した。宮崎県は優勝は逃したが、旭化成以外の事業団や市民ランナーたちに、九州路を走るチャンスを与えたことは大きかった。第55回も、厚い選手層を誇る福岡県に連覇を許してしまった。

 しかし、宮崎県が進めてきた改革は少しずつ成果を出し始め、昨年の第56回では、最終日で逆転優勝するのではと思わせるようなデッドヒートを福岡県と繰り広げ、久々に盛り上がった九州一周駅伝となった。

 さて、11月5日、大会6日目は、鹿児島市から宮崎市までの9区間129.3kmで行われた。午後2時過ぎごろから、ゴール地点である宮崎県庁前の楠並木通りには、選手たちを応援しようと駅伝ファンや通りがかった人たちが集まり出した。

 「私は毎年、ここに座って応援していますよ。去年は1位でしたね。今年はちょっと残念だね」(70代女性)、「スポーツの世界ですから、勝ち負けは仕方ありませんね。宮崎県以外のチームも応援していますよ」(30代男性)などと話していた。

 「現在、福岡県がトップで残り1km地点を過ぎました」というアナウンスに、ため息が。昨年はトップで本県入りしただけに、「今年もトップで……」という期待は消えた。午後4時前、トップの福岡県の井手貴教選手が県庁前の楠並木通りに入ってきた。

 2位の宮崎県の小島忠幸選手の姿がなかなか見えない。応援にきた人も「まだじゃろかい(まだ来ないのかな)?」と言いながら、待っていた。宮崎県は4区までトップを走っていたが、5区で福岡県に逆転され、7分19秒の差でゴールした。2位ではあったが、沿道からはひときわ大きな歓声が上がった。3位長崎県、4位鹿児島県、5位熊本県、6位大分県、7位佐賀県、8位山口県、9位沖縄県であった。

 累計記録では、1位が福岡県で31時間52分8秒、2位は宮崎で32時間4分18秒、その差は12分10秒である。4日目は12秒、5日目は4分51秒とじわじわと福岡県に差をつけられようとしている。     

 しかし昨年は、5日目終了時点で福岡県と14分ほどの差があったが、その後じわじわと宮崎県が追い上げ、逆転優勝を狙うところまで挽回したことがある。今年もその粘りの走りを見ることができるのか。

世界最長の駅伝、九州路を駆け抜けろ!〜第57回九州一周駅伝〜 | <center>ゴールする大分県・瀬口啓太選手(11月6日 延岡市・延岡市役所前にて筆者撮影)</center>
ゴールする大分県・瀬口啓太選手(11月6日 延岡市・延岡市役所前にて筆者撮影)
 11月6日、大会7日目は、宮崎市から延岡市までの6区間、86.7kmである。

 午前9時、東国原英夫宮崎県知事がスターターを務めるなか、9県の選手たちは宮崎県庁前をスタートした。この日のゴールである延岡市が「マラソン王国・旭化成」のお膝元であるということで、宮崎は全区間を旭化成の選手で臨んだ。

 1区で福岡県の北島寿典選手がトップに立つも、2区で宮崎県の大野龍二選手が逆転し、2位の福岡県に3分20秒近くの差をつけ、3区の岩井勇輝選手につないだ。その後も宮崎県は独走状態を続け、アンカーの佐藤智之選手がトップでゴールの延岡市役所前に入ってくると、沿道から大きな声援が上がった。

 2位福岡県に4分2秒の差をつけ、延岡入りを果たした。

 この日宮崎県は、6人中3人が区間賞をとる力走をみせた。ゴール後のインタビューで佐藤智之選手は「沿道のみなさんの声援を受けて気持ちよく走ることができました。ありがとうございました」と語った。

 2位福岡県、3位長崎県、4位大分県、5位鹿児島県、6位佐賀県、7位熊本県、8位山口県、9位沖縄県となったが、沿道からは最後の選手がゴールするまで温かい声援が続いた。

 大会7日目を終えた時点の累計記録で、1位は福岡県で36時間16分27秒、2位の宮崎県は36時間24分35秒となった。その差は8分8秒と若干縮まり、まだ逆転優勝への望みをつないだ。

 大会は残り3日、434.5km……。

 郷土の誇りと名誉をかけ、力強く九州路を駆け抜けてほしい。果たして最終日、トップでゴールするのはどこの県のチームだろうか。

【記者注】
 下記の九州一周駅伝のサイトには、各県の応援掲示板があります。遠く離れている九州出身のみなさん、郷土の選手への応援メッセージをどうぞ。

「高松宮杯・第57回西日本各県対抗九州一周駅伝競走大会」(西日本新聞社)

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