泡瀬で取れる豊富な種類の貝も展示された。(12月28日、那覇市県民広場で、いずれも筆者撮影)
年の瀬の12月27、28日、那覇市の県庁前で、泡瀬、辺野古、高江の合同写真展が開かれた。
様々な環境破壊で自然が失われていく中で、沖縄東海岸には、まだ豊かな生命の海や森が残っている。しかし、ここにも開発や、基地建設により、破壊の危機にある。そうした地域に関心はあるけれど、遠くてなかなか行けない。そんな人のために、「じゃあ、こちらから会いに行くよ」と企画された合同写真展だ。
観光歓楽街の国際通りの入り口にある県民広場で開かれ、夕方からは、このイベントに賛同した若手アーティストが集ってライブも行われた。ステージ後方のスクリーンには泡瀬や辺野古の海の映像も流された。
通りがかりの人も思わず目を止め、写真に見入る。
泡瀬は写真家の小橋川共男さんが撮影した豊かな泡瀬干潟の写真。辺野古は、大浦湾に生きる生き物やアオサンゴの写真、そして、その海の上で演習をする米軍の様子が示された。高江は、写真家の屋良朝栄さんのやんばるの生活をモノクロで写した作品や、北部演習場から飛び立つ米軍ヘリなどの写真が展示されていた。
年末の人通りの多い場所で、バス待ちのお客さんなど、多くの人が写真展に目を通していた。
LIVEも司会をつとめたKEN子さんが中心に盛り上がり、飛び入り参加など、たくさんのアーティストがそれぞれの音楽で、この問題を表現した。飛び入りで参加し、ラップで沖縄国際大学にヘリが落ちたときのことを表現した人もいた。
KEN子さんはMCの中で「泡瀬、辺野古、高江は、大問題の名前じゃなくて、地域の名前。この大問題を解決して、豊かな自然の残る素敵な地域の名前として、知られていくようにしましょう」と語った。
アーティストのLIVE。背後のスクリーンには泡瀬や辺野古の海の映像が流された。
2008年、この3大問題は大きく展開した。
泡瀬干潟は、埋め立て工事に対し、8月には座り込み抗議も行われた。11月には自然の権利訴訟で住民側が実質的に全面勝訴。しかし、沖縄市も沖縄県も控訴した。
辺野古では、キャンプ・シュワブ内で兵舎移設工事が始まった。形だけのアセス調査も進んでいる。
高江では住民に対し、沖縄防衛局が、通行妨害排除の仮処分命令申し立てを裁判所に起こした。後で取り下げられたが、8歳の子供まで含まれており、なりふりかまわぬ態度で、座り込みを排除しようとしている。この問題は今後も注目していく必要がある。
決して暗い話題だけの08年ではなかった。県議会では新基地建設反対決議が出され、民意が反映され始めている。09年も、民衆の根強い闘いは続く。