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東急コミュニティーがマンション管理人を営業活動に“流用”

林田力2007/03/23
マンション管理の大手、東急コミュニティーが勤務時間中のマンション管理人を自社グループの営業活動に“流用”していることが分かった。委託した管理組合の承認が必要なハズで、組合への背信行為になる。この問題で組合側が管理契約を解除したケースもある。
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 大手マンション管理会社の(株)東急コミュニティー(東京都世田谷区)が、業務時間中のマンション管理人を自社グループの営業活動に利用している。東急コミュニティーの社内文書「CS業契約社員報奨制度」から判明した。

 東急コミュニティーは、社内ルールで以下の作業を管理人(アメニティーメイト)の本来業務と定めている。
・住み替え情報・リフォーム情報を収集し、営業担当者(不動産流通・リフォーム)に連絡する。
・売却・賃貸予定の空き部屋物件の鍵を保管する。
・空き部屋物件の内覧を希望する顧客案内を補助する。
・リフォーム工事監理業務を補助する。
・リフォーム販促チラシを配布する。

 同社はマンション管理業の他にリフォーム工事事業や賃貸・仲介事業にも携わっており、マンション管理人に営業支援的な仕事をさせていることになる。

 しかも同社は、フロント担当者や管理人からの情報が売買物件成約・賃貸物件成約・リフォーム工事受注等に結びついた場合に報奨金を支払う、としている(カスタマーサービス業契約社員報奨制度)。また、フロント担当者や管理人に日常業務で受託管理物件の住民から住み替え希望やリフォーム希望を収集することも推奨している。

 マンション管理人などが、こうした情報を得た場合には同社の営業担当者(不動産流通・リフォーム)に連絡し、この情報からの営業活動で売買契約などが成立すると、報奨金を支払うことになっている。報奨金額は以下のように規定されている。
・不動産売買:1件5万円
・賃貸:1件5千円
・リフォーム:受注金額の2パーセント

 マンション管理人の業務内容・業務時間帯は、管理組合と同社との間の管理委託契約によって定められている。しかし、東急コミュニティーは管理会社に断りなく、管理人の勤務時間を自社の営業活動に従事させていることになる。これは、管理組合に対する背信行為だ。

 実際、同社に管理を委託していたマンション(東京都江東区)で問題になった。東急コミュニティーの管理業務主任者は当初、「居住者に良かれと思ってやっている」と正当化した。しかし、マンション管理人を同社の営業活動に従事させることが居住者の利益になる、と本気で考えているのなら理事会の承認を得るという手続きを踏むべきである。

 結局、この管理組合理事会の強い要請で東急コミュニティーは止めることを約束したが、他の問題(修繕積立金不足、管理委託契約書通り業務を実施していない、管理委託費が他社と比べて高額等)も重なり、管理組合側の不信感は解消されず、組合は別の管理会社に管理を委託した。
東急コミュニティーがマンション管理人を営業活動に“流用”
東急コミュニティー「CS業契約社員報奨制度」表面
東急コミュニティーがマンション管理人を営業活動に“流用”
東急コミュニティー「CS業契約社員報奨制度」裏面:報償金額が書かれている。

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