投票場となった近所の図書館で。ヒラリー支援者や、取材の車も。(テキサス州、ダラス市)
全米の注目を集めたテキサス州の大統領予備選挙が3月4日、行われた。選挙直前のタカ派的な宣伝が功を奏し、「戦う女」のクリントン候補が勝ったが、彼女が最終的な勝利者となるかどうかは、いまの時点では全く分からない。というのも、この予備選の仕組みが、実に複雑だからだ。
民主党支持の我が配偶者も、仕組みがよくわからない、と頼りないことを口走っていたが、この2日ほどテレビで予備選を見ていて、確かにそう言う通りであることがよく分かった。
一般的には、州によって予備選挙か、党員集会が行われる。しかし、テキサスの民主党は「テキサス・ツー・ステップ」といって、両方を行う。民主党全国大会にテキサスから送り込む代議員の数は228。そのうち、予備選挙の結果で決まるのが126。4日の予備選挙でクリントン氏が65人、オバマ氏が61人を確保したので、クリントン勝利となったわけだ。
しかし、このほかに党員集会を通じて決まる代議員が67人いる。予備選挙直後に各地の投票場で行われる党員集会で、次のレベルに行く代議員を選出し、次のレベルである3月29日の地区党員集会で6月6日、7日のテキサス州党員集会への出席代議員を選出する。最終的に、67人のうち何人の代議員がどちらの候補を推すかは、州の党員集会までいかないと確定しない。
しかも今回は、この党員集会に大きな注目が集まった。各地の投票場で行われる党員集会には、予備選に投票した人なら誰でも参加できるが、投票後(つまり午後7時かそれ以降)に行われ、時間がかかることもあり、積極的に活動している民主党員が参加するのが一般的だ。
ところが、今回の民主党投票者は燃えていた。例えば、ダラス近郊のダンカンビルという町では、前回の党員集会の出席者は10人だったが、今回はなんと何千人もが集まり、長時間、外で待たされる騒ぎになった。同じような状況が各地で起きている。この党員集会ルートで選ばれる67人の代議員の多くがオバマ氏を推せば、予備選で負けたはずのオバマ氏が代議員数で勝つこともある。
それだけではない。これに加えて、35人のスーパー代議員(テキサスの民主党連邦議員や、公選ポストについている人など)は、自分の意思でどちらの候補者に投票するか、決めることができる。これも何人がどちらを選ぶか、まだ分からない。こうした代議員の合計数が228、という仕組みになっている。
というわけで、テキサスは広く、複雑であることをつくづくと知らされた予備選だった。次なる大票田は、4月22日のペンシルベニア州予備選挙。まだまだ、盛り上がりが続くが、早々にマケイン氏に一本化した共和党と対決するころに、民主党が息切れしていなければ良いが…。
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