宜野湾市は普天間飛行場のヘリコプター訓練について、米軍との間で危険や騒音被害を最小限にする協定を結んでいるが、その協定が守られていないことが宜野湾市基地政策部の調査で明らかになった。
第1日目は地図の中央部の細長い円(黄色)の場周経路内での訓練はなく、住宅上空を旋回して飛行していることが航跡から分かる。(いずれも宜野湾市制作)
この調査は沖縄防衛局が行った8月28日から4日間の航跡調査期間中に合わせて実施された。その結果、ヘリの場周経路違反は35回、市民が就寝している午後10時以降の深夜飛行が13回もあったことが分かった。調査期間中の1日の平均飛行は103回で、日常的に行われている訓練よりもはるかに少なかった。
調査は普天間飛行場が一望できる嘉数台地の展望台と宜野湾市民会館の屋上の2カ所から目視による方法で行われた。その展望台では沖縄防衛局の職員も目視で調査していた。
宜野湾市の調査によると、第1日目の8月28日はヘリコプターの飛行回数は58回、そのうち27回はCH46Eヘリの飛行訓練だったが、その30%にあたる9回はあきらかに離着陸経路および場周経路違反であった。固定翼機の飛行回数は65回で、その中でKC130の飛行が55回を占め飛びぬけて多かった。
第2日目はKC130のタッチ・エンド・ゴーの訓練が市街地上空で繰り返されていることがはっきり示されている
第2日目はKC130が午前9時50分から12時30分までの間に5分から15分の間隔で10回のタッチ・エンド・ゴーの訓練を確認。さらに外来機であるP3Cが12時26分から14時40分までの間に約5分から15分の間隔で10回のタッチ・エンド・ゴーの訓練を実施した。ヘリコプターのタッチ・エンド・ゴーは日常的に行われているが、その2日間の調査では1度も行われていなかった。午後9時30分にはヘリ1機が無灯火で離陸するのが確認されている。
3日目は、外来機であるP3Cが3時間余りの間に、約5分間隔で25回のタッチ・エンド・ゴーの訓練を行った。午後6時35分に離陸したヘリは大山地区の民家上空で複数回の旋回飛行をした。午後10時42分、4機編隊のヘリが轟音を撒き散らして着陸した。
4日目は、1日中を通して飛行回数が少なかったものの、F18戦闘機の離着陸が10回も行われ、金属音を轟かせていた。午後2時57分には大型ヘリが離陸して大山地区の民家上空で旋回飛行を繰り返し、市民は騒音に悩まされた。
第4日目は、滑走路の西側と東側を自由に訓練している。東側にはヘリが墜落した沖縄国際大学、公共施設、民家が密集している。
この調査は4日間という短期間だったが、米軍は宜野湾市と交わした協定を完全に無視している実態が明らかになった。宜野湾市基地政策部の山内繁雄部長は「沖縄防衛局の調査期間中には、米軍が日常行っているヘリのタッチ・エンド・ゴーの訓練はなかった。1年間継続して調査しなければ、基地の実態は正確に把握できない。普天間飛行場を離発着するヘリは中城村方面への飛行が大方を占めていることも分かった」と説明している。