男一匹泣き笑い介護奮戦記  
TOP > コラム
男一匹泣き笑い介護奮戦記
[ 1 ]   これ以降の記事>>
(20)笑えそうで笑えない現実
和ちゃんはオレの指示になら従うとのことだが、1人息子には期待できないそうだ。オレが、その1人息子なんだけど。(野田明宏)2004/04/19
(19)和ちゃんは元気
季節が変わり、衣服に悩む。いつか和ちゃんのパンツを買う日は、オレのメモリアルデーになるはずだ。(野田明宏)2004/04/15
(18)アルツハイマー初期の頃
和ちゃんは困った時に「アルツハイマーですから判らないんです」と言う。なぜか“アルツハイマー”は忘れない。(野田明宏)2004/04/12
(17)スコブル順調
デイサービスに通いだして、万事がうまくいっている。今日も、和ちゃんとオレの間では穏やかな時間が過ぎている。(野田明宏)2004/04/08
(16)デイサービスの効果
デイサービスで遊び疲れているのか、夜は本格的な熟睡。これだけしっかり眠ってくれるとオレも助かる。(野田明宏 )2004/04/05
(15)今のところ問題なし?
自分の病気をおぼろげながら認知している様子で「私の病気、もう治らんのかなあ?」などと問いかけてくる。 (野田明宏 )2004/04/01
(14)初めてのデイサービス
家で気の向くままにしている方がいいようだけれど、週に2〜3回は行って欲しい。オレがまいるから。(野田明宏)2004/03/29
(13)デイサービスを利用するぞ!
今のところ和ちゃんは不幸ではないような気がする。そろそろ介護判定もでるので、それに備えて行動開始!(野田明宏)2004/03/25
(12)闇は明けるか
オレが和ちゃんの“息子”であるときから、もっと仲良くしていれば良かった。(野田明宏)2004/03/22
(11)怒ってしまう
和ちゃんにとって私はもう息子ではないのだから、良きパートナーになりたいのだけれど。難しい! (野田明宏)2004/03/18
(10)今までとこれから
和ちゃんはまだ裁縫ができる。でももっと早くに先生に相談すればよかったのだろうか? (野田明宏)2004/03/15
(9)踏ん張ろう!!
和ちゃんは脳が壊れていることに不安を感じている。かつての友の楽しげな様子に焦りもあるが、私は頑張るしかない。(野田明宏)2004/03/11
(8)母の姿
怒り。切なさ。自己嫌悪。先の見えない不安。トイレの後始末をしている私に、和ちゃんは泣きながら謝った。 (野田明宏)2004/03/08
(7)こんな日常
私が今あるのも、この人のおかげ。感謝しているんだよ、これでも。 (野田明宏)2004/03/04
(6)働き者
和ちゃんは早朝からゴソゴソと動き出す。若い頃は、よく働いた人なのだ。(野田明宏)2004/03/01
(5)キツイナア!
言うまい、言うまい、と心掛けている「あほう!」を連発してしまい、和ちゃんが泣いた。(野田明宏)2004/02/26
(4)悩む
「家から出るなよ」と言って自分だけ出て行くのは抑制か?最近、少し凶暴な部分が見られる。(野田明宏)2004/02/23
(3)介護生活の始まり
家族だから、家で介護ができる。・・・それでもやはり怒ってしまう自分に自己嫌悪。(野田明宏)2004/02/19
(2)アルツハイマーと診断される
母は、100−7さえ回答できなかった。ここまで悪いとは思わなかった。(野田明宏)2004/02/16
(1)母を介護する
在宅痴呆介護最前線は、正に修羅場と表現しても過言ではない。今日もまた・・・。(野田明宏)2004/02/12

男一匹泣き笑い介護奮戦記

 
 私は現在47歳(2月18日ですぐ48歳になるが)。そして一人っ子であり独身。その上、アルツハイマー病の77歳の母と同居している。生業は一応、老人介護を主に取材しているフリーライター。
 近年、介護者である息子が実父・実母を介護苦から殺してしまうというケースが少なくない。殺さないまでも、虐待している男性介護者は多い。私自身、母がアルツハイマー病を宣告された少し後、
“魔がさして”
“将来を悲観して”、
理由を無理矢理くっつける必要もないけれど、母の首を絞めた。
 首にはアザが残ったから、かなりの力で絞り込んだらしい。鮮明な記憶はない。混乱状態だったから。この行為が他人に向けられていたら殺人未遂だ。ただし、アルツハイマー病の母は訴える術さえ知らない。
 さて、なぜ私が“将来を悲観”したのか?私は多くの痴呆患者と出会い、痴呆を専門に治療する病院に何度か取材に出向いている。現実は悲惨だった。
 そんな経緯もあり、私には母の未来の姿が見えたのだ。更には、私自身が介護者として、想像を絶する苦労が待っているということも。
 母がアルツハイマー病を宣告されてから1年半が経過した。今、私は母を“和ちゃん”と呼び、怒り・泣き・笑いながら日々暮らしている。
2004年2月12日


野田明宏が介護日記を綴るオリジナルHP:http://ww4.enjoy.ne.jp/~fumbar/nikki.html


撮影:蜂谷秀人