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皆が楽しむイベントを環境に配慮した形にしたい。こうした動きが主催者側、参加者側の両方に広がってきています。 世界のスポーツイベントにおいても、廃棄物を減らす、温室効果ガスを削減するといった環境への配慮が始まっています。2006年ドイツワールドカップでは「グリーンゴール」という環境コンセプト、2012年ロンドンオリンピックでは「1つの地球オリンピック」という環境ポリシーが掲げられています。 EICネット記事: ドイツ ワールドカップの環境コンセプト「グリーンゴール」は大成功 2012年ロンドン・オリンピックの環境ポリシー 「1つの地球オリンピック」が承認される Jリーグの試合でも、これまでにリユースカップの使用などが試験的に行われていましたが、昨年12月2日のJリーグ最終節にカシマサッカースタジアム(茨城県鹿嶋市)で行われた鹿島アントラーズ対ジュビロ磐田戦において、さらに一歩進んだ「エコプログラム」が実施されました。 今回の企画は、スタジアムの指定管理者となった鹿島アントラーズが、スタジアムを単なる試合会場としてではなく、まちづくりの中心地として考える「THE DREAM BOX.」構想の実現に向け、環境分野にも取り組んでいくことが必須であるという観点から始まりました。環境の取組みといっても様々あり、大学、公共団体、企業、NPOなどと話し合う中で企画が組み立てられていきました。中でも日本のスポーツ界における新たな取組みとして、日本最大規模のリユース食器の導入およびごみの分別・回収とスタジアムにおける自然エネルギーの電気の使用が挙げられます。 リユース食器の使用とゴミの分別・回収 音楽イベントなどでの実績を持つ国際青年環境NGO A SEED JAPANと鹿島アントラーズのジュニアユースチーム、そして茨城大学の協力により、今回のリユース食器の利用と回収、ゴミの分別ナビゲーションが行われました。 鹿島スタジアムの名物の一つが、多くの店で提供しているもつ煮をはじめとする充実した食べ物類です。試合前にも多くのサポーターが買い求めていました。今回協力した店舗ではリユース食器によって食品が提供され、試合前に多くのサポーターがこの取組みに参加することにつながっていました。 サポーターにとっても初めての経験であるため、最初は戸惑う姿もありましたが、ナビゲーションチームのアドバイスにより、分別・回収が行われました。 A SEED JAPAN ウェブサイト http://www.aseed.org/ A SEED JAPAN ごみゼロナビゲーション http://www.gomizero.org/ グリーン電力の使用 数万人が集うスタジアムで使用する電気とはどのくらいの量なのでしょうか。試合当日の電気使用量は8,000kWh(実績値)、一般家庭の1日の電気使用量に直すと約800軒分となります。当日はデーゲームでしたが、一般に照明による電気使用量が大きいそうです。 この電気が、それぞれ市民の出資により建設された、秋田県秋田市の風力発電「風こまち」、長野県飯田市の「おひさま太陽光発電所」からの「グリーン電力」により賄われました。(詳しい仕組みは下記ウェブサイト参照)こうしたスタジアムでのグリーン電力の使用は日本初であり、世界的にもきわめて珍しいと思われます。 ENERGY GREEN ウェブサイト http://www.energygreen.co.jp/ 試合開始前には、巨大スクリーンにより、当日のエコプログラムの内容が放送されました。もちろんこのスクリーンの電気もグリーン電力で賄われています。 試合開始前に、ピッチにて、今回の試合が自然エネルギーの電気により賄われたことを示すグリーン電力証書が(株)自然エネルギー.コムの飯田氏から鹿島アントラーズ代表取締役社長の大東氏へ手渡されました。 試合は日本代表GKの川口選手を要するジュビロ磐田に対し、鹿島のMF野沢選手が自身初となるハットトリックを達成し、3―0で鹿島が快勝。最終節にスタジアムに足を運んだサポーターにとって、少し早いクリスマスプレゼントとなったのではないでしょうか。 グリーン電力スタジアムの誕生と成長 試合が終わり、サポーターが帰るころには薄暗くなりはじめ、グリーン電力の照明により、スタジアムが浮かび上がっていました。 照明の色がグリーンになるわけではないので、グリーンな電気を使うということは、実感が沸きにくい面もありますが、今回のプログラムをきっかけとして、このような取組みが日本各地で当たり前に見られるようになることを期待しています。 音楽分野ではap bank fesをはじめとしたイベントでのごみの分別・回収、自然エネルギーの使用などが行われてきており、エンターテイメント分野では一歩進んでいます。 まずは鹿島での継続的な取組み、さらにはJリーグ全体への展開、ひいてはスポーツ界全体に広がる可能性があります。「スポーツで、もっと幸せな国へ」を掲げるJリーグにとっても推進する意義のある取組みと思われます。 参考サイト: 鹿島アントラーズ Jリーグオフィシャルサイト ◇ ◇ ◇
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