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香川県知事選、「発言最多」県議の渡辺さと子さん名乗り

 2010年夏、香川県知事(真鍋現知事)の任期切れに伴う知事選挙が実施されます。
 現職の真鍋知事(自公系・官僚出身)は、引退のご予定です。香川県は保守王国といわれています。

 ただし、1986年までは社会党の前川知事がおられ、県都高松も革新市長が長かった。また日本社会党の成田委員長を輩出するなどの歴史もあります。そして、2009年総選挙では民主党が「2勝1敗」と勝ち越しました。

 そうした中、高松市選出の女性県議・渡辺さと子さん(みどり香川、一人会派)が、年末に立候補を表明しました。今回の知事選挙では、はじめての立候補予定者です。
渡辺さと子さんHP

香川県知事選、「発言最多」県議の渡辺さと子さん名乗り | 渡辺さと子さん。本人HPより筆者キャプチャ
渡辺さと子さん。本人HPより筆者キャプチャ
 渡辺さんは1954年生まれ。京都大学文学部を卒業後、通訳や翻訳業を営み、一方で平和や男女平等、教育などの市民運動に携わりました。そして、1995年の県議選で初当選し、以降4回連続当選。質問や討論など、議会での発言回数は全議員の中で最多だそうです。

 情報公開や税金の無駄遣いチェック、談合防止や入札制度改革、豊島問題などの環境問題、子どもたちや障がい者の問題、職や住まいを失った人たちの問題などに取り組んでこられました。

 その渡辺さと子さんは、12月27日(日)に高松駅前のサンポート会議室で「来年の夢を語り鬼を笑わせる会」を開催しました。「来年の事を言うと鬼が笑う」といいますが、「渡辺知事を実現し、笑わせてやろう」という趣旨です。

■県内に緊急経済対策のお金を回さない県政

 渡辺さんのお話しを聞けば聞くほど「国政が変わったいま、県政も変えないといけない」と実感しました。政府の経済対策でも、自治体により、ずいぶん取り組みが違います。

 香川県では、経済対策予算を「子育て支援」名目で、プラネタリウムの更新などに使うそうです。これでは、東京の専門の会社にお金が流れてしまうそうです。

 自民党の県議も「ひどい。県内にお金が流れてこないやん」と愚痴りながら、知事与党として賛成してしまいました。プラネタリウムの更新は必要だが、「緊急経済対策」は、地域を潤すのが趣旨なのに、趣旨が生かされていない、ということです。

 渡辺さんは、民間住宅の省エネ改修、耐震診断・改修など、地域で小さな仕事をたくさん作り、県内にお金を回すことはできる、ということを主張していくということです。

 香川県と同じような規模の経済対策を行なった山口県の場合、渡辺さんによると、地域への経済効果も、二酸化炭素削減効果も、3倍くらいあるそうです。いくら国政が政権交代しても、地方が旧態依然たる自民党政治のままでは、雇用が増えないということがわかりました。

 また、現場に出て行き、現場の声をしっかり聞いて県民とともに仕事をするような県庁にするよう、意識改革を進めたい、と抱負を語りました。県民参加を進め、権利条例を制定したいということです。

 情報公開など、「時間がたてば渡辺さんの言うとおりになっているではないか」と知事もおっしゃってくれているのですが、「それでは遅い」というのが、渡辺さんの思いです。

■当選への課題

 参加者からは様々な意見が出ました。

 渡辺さんは一人会派の議員です。地盤は全県的にはない。企業や労働組合がついているわけでもない。ただ、それでも絶対挑む、というわけです。

 渡辺さんは高松以外では知名度が低いので、どう知名度をあげていくかが課題、という声がありました。

 わたしからは、「30代の人でもいまや半分くらいは結婚していない。子育て支援はもちろん大事だが、低賃金ないし長時間労働でそれどころではない人も多い。雇用対策を強調していただきたい。先月(11月)に行われた広島県知事選では、わたし自身の民主党推薦ないし公認での立候補も検討していたが、実現しなかった。しかし、わたしも応援させていただいた湯崎英彦さんは、当選後事業仕分けなど、県民との対話を重視した改革を進めている。また、お知らせしたい」と申し上げました。渡辺さんも、野宿生活者の支援などをされているということで、その点は良くわかっていただいていると思いました。

 質疑応答の後、またテーブルに別れて香川県知事選へ向けての課題を話し合いました。

 過去の選挙データから自公系の候補を打ち破るには「20万票は必要」などの意見が出されました。また、渡辺さんが無党派ではあっても、民主党なり共産党なり、他の勢力と反自民票が割れないようにする工夫も必要、という意見(当たり前ですが)がありましたし、一方で「渡辺さん支持の世論が高まれば政党も渡辺さんを無視できなくなる」という意見もありました。

 みなさんの意見からは、政策も選挙スタイルも「お願い」するのではなく、「みんなでつくろう」という方向性が感じられました。渡辺さんも「どんな選挙をするかがその後の議員の(あるいは首長の)活動の行方を決める」とおっしゃいます。

 つまり、たくさんの人たちの思いを受け止め、それを自分の中に取り入れていくプロセスこそが候補者を育てる。こういう方向ではみなさん思いは同じだったと思います。「政策をみんなでつくろう」などという声が相次ぎました。

■新しい地方自治を香川県でも

 国政が変わったいま、実際にサービスを提供する地方を変えることが必要です。自民党系議員・首長が、霞ヶ関へ陳情に行って予算を取り、それを背景に地盤を固めるという旧来の体制は崩れるでしょう。問題はそれに変わる新しい地方自治の担い手です。

 「エライ人だけでつくる広島県」から「みんなでつくる広島県」への転換を求めて、わたしも活動してまいりましたが、香川県でも同様の方向になってほしい。そうした中、立ち上がった渡辺さんに瀬戸内海の向こうの広島県から注目します。


参考リンク
大盛況、年の瀬「事業仕分け」 広島・湯崎県政(2)
「知事」ではなく「湯崎さん」と呼んでください−広島県知事、初登庁
「エライ人だけでつくる」から「みんなでつくる」広島県へ
香川県HP

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