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環境省は各国立公園の管理計画を定め、必要に応じて改定作業を行っています。この管理計画というのは、国立公園ごとに、公園管理(風致景観、利用者指導など)についての方針や、公園内の行為に対しての許可の基準などを定めているものです。 北海道の大雪山国立公園の場合、昨年から学識経験者や関係行政機関を構成員とする検討会を公開で開催し、検討作業を進めてきました。筆者は、昨年の11月に環境省の北海道地方環境事務所のホームページを閲覧し、第3回大雪山国立公園管理計画検討会の「お知らせ」が掲載されていたことから、この検討会の存在を知りました。管理計画の作成から10年が経過したために、平成17年度から18年度に改定するというものです。 このときは、11月15日に第3回の検討会を開催、12月にパブリックコメントを実施、2007年2月に第4回検討会を開催するとの予定が掲載されていました。このために、12月に入ってから頻繁に北海道地方環境事務所のホームページを閲覧していましたが、下旬になってもパブリックコメント募集の「お知らせ」が掲載されません。 担当者に電話して尋ねると、「本省との調整の都合で、年が明けてからになる。プレスリリースもする。意見募集は1ヵ月間行う」との説明でした。ところが、1月になってもパブリックコメントの「お知らせ」が掲載されません。その後2回ほど電話をしましたが、回答は前回とほぼ同じでした。結局、パブリックコメントの「お知らせ」が掲載されたのは2月20日で、締め切りは1ヵ月後の3月21日でした。 しかも、同事務所のホームページの報道発表資料には、パブリックコメント募集について掲載されていません。本省のホームページを確認すると、2月20日付けで報道発表資料が掲載されていました。つまり地方のマスコミには知らせていないということです。環境省のホームページを見なければ意見募集していることすらわかりません。インターネット環境にない人は、蚊帳の外です。多くの国民の意見に耳を傾ける姿勢とは程遠いといえます。 また、意見募集するのは、許認可に関する部分だけで、重要な自然環境の保全に関する部分が意見募集の対象になっていないのには、驚きました。しかも年度内に改定するというのに、パブリックコメントの締め切りは年度末の3月21日です。 3月28日付けの北海道新聞によると、第4回の検討会は27日に開催され、改定案を承認したとのことでした。意見募集締め切り後わずか数日で、事務局や検討会の構成員が、提出された意見を十分に検討する時間があったとは、到底考えられません。しかも、新聞で報じられた「世界遺産やラムサール条約湿地候補地としての資質を維持」「マイカー規制の拡大」「外来種の駆除」などは、意見募集の対象になっていません。 最大の検討課題について、国民の意見を聞かなかったということです。環境省のホームページには、改定案が承認されてから1週間が経過した現在も、検討結果が掲載されていません。国民が時間を割いて45ページもの計画案を検討し、提言した意見に対し、いったいどのような検討がなされたのでしょうか? 今回のパブリックコメントは、単に「意見を聞いた」というだけの、形骸化した意見募集としか思えないものです。このようなやり方は、パブリックコメントのあり方の問題として根本的に問いただされなければならないでしょう。 関連サイト: ・環境省のホームページ ・北海道地方環境事務所のホームページ |