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早稲田大学マニフェスト研究所では、2006年4月から、首長の掲げたマニフェストの実行体制構築の支援の為に、自治体職員を対象に『人材マネジメント部会』と『自治体ファイナンス部会』の二つの部会を立ち上げている。それぞれ、全国16の自治体が参加し、毎回、活発な議論をたたかわせている。 『人材マネジメント部会』では、中央集権の下での「指示・通達待ち型」人材育成から、「問題発見、解決型」人材育成への転換が急務であることを念頭に置き、地域の自立に真正面から向かいあって本質的な分権自立を確立するために必要な人材マネジメントの手法を検討している。また、『自治体ファイナンス部会』では、地域が自立するための最低条件は「歳入の自治」が確立していることを念頭に置き、それを検討することによって、自治体職員の思考方法の転換にまで踏み込んで成果をまとめようとしている。 こうした活動の中で、『人材マネジメント部会』の成果発表の場として、8月31日、「人材マネジメントシンポジウム」が、東京の早稲田大学で開催された。当日は、約100名の自治体職員が集まり、講演、自治体職員によるシンポジウムに熱心に耳を傾けていた。 シンポジウム開催にあたっての基調講演として、早稲田大学マニフェスト研究所の北川正恭所長は、「ドミナント・ロジック(思い込み)打破」をテーマに、従来の自治体組織の総務部、人事課中心主義からの脱局と、業務における前例踏襲の見直しを、三重県知事時代の実体験の話を引用しながら語った。そして、そうしたドミナント・ロジック(思い込み)を捨て去り、ミッション、目指すべき姿を達成することを意識しながら業務を行うことの重要性を強く訴えた。 ゲスト講師として参加した佐賀県の古川康知事は、自らの自治省での人事キャリア経歴を交えながら、「変革へのアプローチ〜佐賀県における『変革』への挑戦〜」をテーマに講演を行った。佐賀県における、総務部の解体、本部制の採用、コンピテンシーモデルの導入、手上げ式の研修の実施等、現場での先進的な実践の取り組みを説明した。「今のルールがおかしいのではないかと思う気持ち、そしておかしいルールがあれば自ら変えていく、そうした人材が自治体職員には求められる」と語った。 実際のシンポジウムは、人材マネジメント入門編と応用編の二つに分けて開催された。入門編では、『人材マネジメント部会』の幹事を務めている鬼澤慎人茨城県経営品質協議会代表理事のコーデイネートのもと、山形県の小野田隆一氏、長野県小諸市の清水茂夫氏、新潟県の渡部和人氏をパネリストに、人材マネジメントとは何かを中心に、活発な議論が展開された。応用編では、同じく部会幹事の白井誠佐賀県経営支援本部職員課長のコーデイネートにより、東京都中野区の海老沢憲一氏、静岡県の渋谷浩史氏、岡山県倉敷市の廣井裕典氏をパネリストに、実際に具体的な変革の取り組みを実践し、成果を上げ始めている自治体の取り組みの状況に関して、熱心な議論が行われた。 「人材マネジメントは、1年や2年、一朝一夕に出来るものではない。投げ出さず、諦めず、継続すること。皆で、真剣に考え、議論し、PDCAを回すことが重要」。部会の部会長である出馬幹也富士ゼロックス総合教育研究所プリンシパルは、熱い言葉でシンポジウムを締めた。 早稲田大学マニフェスト研究所 佐藤淳 ◇ ◇ ◇
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