福山市議選が今日30日、告示されました。46議席に51人が立候補する少数激戦です。候補者の方は公明党と共産党以外は全員無所属です。
■皆目見えない「政策」
沖野上地区の我が家周辺でも、午前10時からの一時間の間に4人の候補者が「こちらは市議会議員候補の**でございます。最後まで頑張ってまいりますのでよろしくおねがいします」と選挙カーで訴えて回っていました。4人が4人、まったく同じ台詞でした。
しかし、全く見えないのは「政策」です。
現時点でマニフェストを出しておられる候補者は1人だけです。
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福山市議会議員選挙(ザ・選挙)
また、公明党と共産党の方については、組織決定を徹底させる政党の御所属ですから、良くも悪くも「この人はこういうことを当選したらしてくれるだろうな」ということは、党のホームページを読めばわかります。
しかし、公明党と共産党以外の方でなおかつ、マニフェストを出しておられない方の政策がまったく伝わってこないのです。
福山市議選の期日前投票が行われている市役所玄関前に掲げられた「よし、投票に行こう」という写真。しかし、有権者がそのような気持ちになれる選挙になっているのだろうか?(筆者撮影)
■判断材料がない
まず、全員無所属ですから、「政党の看板」で判断が出来ない。「政党の看板」があれば、それを一応信じて投票できます。
しかし、今回の福山市議選は、そういう材料はないのです。また、本当は政党に属しているという噂をちらほら聞く議員もおられます。「あれ、この人2000年市議選では政党の看板を掲げていたのに、今回は無所属出でいるけど」という人も結構います。「無党派ブーム」に乗りたい気持ちは分かりますが、「だまし討ち」にも見えてしまいます。
■地域の代表ではなく「市民全体の代表」なのに……
また、あいかわらず「地域の代表」ということが幅を利かせています。「地域の代表」といえば聞こえが良いが、所詮は「地縁・血縁」です。
福山市は、4つの町をここ数年吸収合併しています。そういうところでは、「旧**町出身の議員がいなくなったら、市役所に地域の声が届かなくなってしまう」と、旧町議出身議員の現職の方が声を張り上げておられます。
それはおかしいと思います。市議会議員はあくまで市民全体に奉仕する議員です。
もちろん、政策面で「労働者寄り」になるか「経営者寄り」になるか、あるいは「高齢者重視」か「若者重視」かなど、カラーが出るのは当然ですが、情緒的に「町内の**をお願いします」といわれても、頭を抱え込んでしまいます。
■仕事をしない市議たちと興味を失う有権者
またそもそも、市議たちは、あまり仕事をしていないという話も聞きます。私の知人の保守系の現職市議は「1議会に1回でも質問している俺なんて、「良く仕事をしている」と言われるのだぜ。あとは、選挙だけが仕事というのが市議なのだよ」と打ち明けてくれました。
無所属といえども、会派には所属しています。したがって会派としての政策があれば良い。しかし、会派としてのまとまった政策もない。多くの会派が事実上の「執行部追認」だからです。
これでは、多くの候補者について、判断材料がないのも当然ではないでしょうか?
私の祖母は「全く判断材料がない。腰も痛いし、投票所までタクシーで行くのもしんどいから棄権しようかな」と言っています。2000年に59%だった投票率は、2004年には54%まで低下しています。年々有権者の関心は福山でも下がる一方です。
もちろん、棄権したら、結局町内だからとか、組織だからということで投票する人たちに押し上げられた候補者に有利になります。それはそれで不毛なことではあります。
■抜本的な選挙制度改革を
市議会議員の選挙制度を改めることを提案したいと思います。すなわち、「会派ごとの比例代表制」とするのです。
選挙のとき、無所属であっても、多くの議員が会派に属し、会派の方針で議決に臨むのですから、そのほうが分かりやすいと思います。
会派ごとにまず、マニフェストの作成を義務付けます。それから、候補者の名簿を作成させます。名簿については、ノルウェーのクォータ制や、フランスのパリテ法にならい、男女比のバランスがとれるようにします。
この2つを有権者に提示し、マニフェストとマニフェストがぶつかり合う選挙戦にするのです。そうすれば「判断材料がない」ということはなくなります。また、地縁血縁にも左右されにくくなります。
例えば、合併された地域を大事にすると言うのなら、「旧**郡代表」と、候補者個人が声を張り上げるのではなく、会派のマニフェストの中で、政策としてうたえば良いのです。
また、この制度ですと、「候補者個人」への負担が軽くなります。例えば、仕事をしながらでも、立候補は容易になります。
いわゆる「地盤」「看板」もいりません。例えば、「ふつうの会社員」でも選挙に出やすくなります。それだけ議員の「新陳代謝」が行われやすくなります。
もうひとつは、議会を夜間や土日に開催するようにする。それにより、より市民が傍聴しやすくする。そうすれば地方自治も面白くなると思います。
是非、検討していただきたいと思います。
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