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農林水産省が工業用と強弁した米を中心に使う企業のないことが明らかになった。もはや汚染米は食用に回されるべく卸されたと考えて差し支えないようだ。国民は、ミニマムアクセスとはいえ、国が汚染米を買い取ること自体に首をかしげていた。ついに農業政策の膿が、一気に噴きだした形だ。 いずれ農水省と業者の癒着が指弾されることになろう。だが、忘れてならないのは、農水省には法令上の犯罪捜査・強制調査・捜索の権限はないことだ。事前連絡による調査権しかない。これがブラックホールと呼ぶべき無責任体制を支える仕組みなのだ。この期に及んで農水省と業者の問題への矮小化は許されない。ミニマムアクセス(農産物の輸入最低限度量)はWTOの協定に100%の義務とは書かれていない。米・韓は協定の指定枠に程遠い量しか輸入していない。 問題のすり替えはここにある。外交上不都合が生じるという説明がなされるのだろうが、そもそも対米政策を始め、外交政策自体が日本国民にとって不都合なものだったのだ。 長年、地方に無理な減反を強い、官僚が地方団体と呼ぶ都道府県、JA、農民を支配してきた。その都道府県は、地域住民にとっては直接の「お代官様」である。農民にはさらにJAという岡っ引きまで張り付いてきた。都道府県、JAは、国の手先となってこれを推し進めてきた。 都道府県、JAに加え地方企業団体は国会議員に陳情に行く。国会議員は官庁を動かして便宜を図る。その見返りが企業献金だ。続いている農水大臣の金の不透明さも、農業政策にカラクリがあったことと関連がないとは言えない。これが腐敗構造でなくて何であろうか。 今回の問題発覚で、これも権力構造の一部である大手マスコミ報道の偏りも明らかになったように思う。彼らは輸入元である商社や、国民が一番知りたい汚染米の卸された大手菓子企業の名前を伏せてきた。テレビCMにお金を落とすスポンサーの業績に影響するような情報には頬被りを決め込んできたのだ。大手マスコミも癒着構造の一翼であったと言わざるをえないだろう。 巨大な権力を持つ側の人間の依って立つ構造の全貌が明らかにされる時がきたようだ。明治以来の上つ者の利権構造であり、正される事のない積年の支配構造である。この構造の一部である現在の自公民政党に自浄作用はない。日本には、新しい人材による、新しい構造の新しい理念の政府が必要だ。それは、これまでのような西欧の猿真似でなく、核・軍事・平和・教育、あらゆる分野で日本独自のあり方を示すものでなくてはならない。 野にあって行財政改革の声を挙げている人は多い。本紙記者の中にも構造改革を目指す志の高い人材がいる。良い知恵を結集すべき時がきたようだ。 ◇ ◇ ◇
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