「辺野古と共に国会に座り込む会」(参院会館前)
米軍の「辺野古海上基地」建設計画に反対して4年間、国会前で座り込みを続けているグループがある。その名も
「辺野古と共に国会前に座り込む会」。
2004年4月、那覇防衛施設局が突然辺野古に来てボーリング調査を行おうとしたため、地元住民や全国から駆けつけた人たちが基地建設を阻止する座り込みを始めた。それから4ヶ月後、沖縄と連帯しようと有志たちが国会前でも座り込みを始めた。辺野古のオジイやオバアたちが「一番座り込みをしたい場所が国会前だ」と話したことが国会前を選んだ理由だ。
座り込みを始めた2004年8月は沖縄国際大学に米軍のヘリが墜落する事故があった。週2回のペースで始めた座り込みは通算1585日(12月3日現在)を数える。
会のモットーは「党派色を持ち込まない」「非暴力」。座り込みは衆議院会館前だったり参議院会館前だったりする。国会議員たちの目にはいやでも入る。メンバーのひとりは「議員たちは気にしてますからね。うっとうしい存在になることが大事」と語る。
ここまで認知されるようになるには辛い経験があった。参院会館の塀に垂れ幕をかけていたら警察から注意された。そこで衆院会館前に移動した。会館前が工事中だったため建設会社のOKをもらい柵に垂れ幕をかけた。すると警察は衆院会館の職員を連れてきて垂れ幕をはずすよう迫った。
7月に開かれた北海道洞爺湖サミットの警備でもマークされた。「座り込みの会」メンバーの一挙手一投足が監視された。身元調査のようなこともされた。
メンバーは現地の辺野古が緊迫すると応援に駆けつける。昨年5月、防衛施設局が環境調査を強行しようとした時も現地に急行した。地元住民や支援者の体を張っての阻止行動がなければ、珊瑚に囲まれジュゴンが生息する青い海に米軍基地がお目見えしていたかもしれない。
座り込みを続けている日数(上下とも筆者撮影)
名護市の住民投票(1997年)は基地建設反対が過半数を占めた。沖縄県議会では「基地建設撤回決議」が採択(今年7月)されている。にもかかわらず、米軍も日本政府も建設計画を見直そうとしない。反対住民や支援者が体を張って阻止するしかない状況がある。
メンバーの中には国会前での座り込みだけでは満足できなくなり、沖縄に移住した人も数人いる。基地問題を沖縄だけに押し付けてはならない、という気持ちの表れだ。
民主党の前原誠司前代表は6月に訪米、オバマ次期政権の外交スタッフと安全保障問題について意見交換した。「普天間米軍基地を辺野古へ移設するのは困難」との認識で双方とも一致した。
基地問題を左右する日米関係はオバマ次期政権で大きく舵を切るのだろうか。期待したいところだが、当選前の見解なのでまだ何とも言えない。
筆者が国会前を訪れた3日、座り込みをしていた女性(70代・東京都在住)は「小さな一点かもしれないが、アメリカのアジア戦略に一石を投じることになれば」と淡々と語る。
別の女性(60代・神奈川県在住)は「辺野古基地の建設計画がなくなるまで座り込みを続ける」と力を込めた。
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