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少し前に一部ブログ等で話題になったので、ここでも紹介したい。 この件は弁護士である山口貴士氏も自身のブログで「問題発言がてんこもり」と紹介している。 【表現の自由】第28期東京都青少年問題協議会【問答無用?】: 弁護士山口貴士大いに語る ことの発端は、ネット上で公開されている「第28期東京都青少年問題協議会・議事録」から始まる。 第28期東京都青少年問題協議会議事録 とりあえずは上記リンク先の第8回にあたるPDFファイルを開いていただき、まずはその中の29ページ目に注目していただきたい。 (引用開始) 例えば児童に対する児童ポルノの愛好者の人たちが児童に悪影響を与えるとか、漫画のひどいものが出ているといったら、その人たちはある障害を持っているんだというような認識を主流化していくことはできないものかというのを、お話を聞いていて思いました。 (中略) 性同一性障害という同じ位置づけで、子どもたちに対する性暴力を好む人たちを逃がしていくとしたら、障害という見方、認知障害を起している人たちという見方を主流化する必要があるのではないかと思うんです。 (引用終了) 発言者は大葉ナナコ委員。以下の企業の代表取締役を務める人物である。 バースセンス研究所オフィシャルサイト 要するに、改正反対論者を病気の持ち主という事にしてしまえば、反論する必要もないし、改正の必要性を裏付ける根拠も提示する必要がなくなる、という事らしい。もし「本物の」認知障害を持っている人やその家族がこれを読んだら、さてどう思うだろうか。 以下、なかなかに「ぶっ飛んだ」発言が続く。 「証拠もないのにという議論を突破できるような対策も考えていきたいなと思いました。」 「漫画家の方たちがすごい議論を持ってきて、何とか法制化するという人たちに対して攻撃をするということだったんですけれども、どう考えても暴力で、エビデンスを出す時もない、必要もないぐらい暴力ですね。」 ※エビデンス(evidence)…証拠、根拠。 記事が冗長になるため省略するが、他の委員達の発言も負けず劣らずな内容なので、通読を強くお勧めする次第だ。 「児童ポルノ」の定義の中に漫画、イラスト、アニメーションといった、被写体が実在しない架空の存在である事が明確な作品を含めるべきかどうかは未だに議論が続いているが、そういった作品の流布と実在する児童への性犯罪との相関関係は未だに学術的に証明されていない(近年はむしろ減っているという調査もある)。 上記の発言からは、それに業を煮やした推進側の本音が垣間見えるのと同時に、いかに彼らが「結論ありき」で行動しているのかがよく分かる。 確かに、こういった作品は(そういう嗜好の持ち主でない限りは)あまり愉快な存在とは言い難い。出来れば目の届く範囲に存在して欲しくないという意味では、私も上記の協議会員もあまり差はないのかも知れない。 しかし、何の根拠もなく、ただ不愉快だからという理由だけで創作物を法規制せよ、取り締まれと言ったり、反論する相手に「彼らは病気だから」とレッテルを貼り付けて議論そのものを回避しようとしたりする姿は理解の範疇を越えている。反体制的な文学・芸術作品の作者を精神異常者と決めつけ、収容所に隔離した過去数多の独裁国家のやり方と何が違うというのか。 記者自身、果たして本当にこういった作品と児童への性犯罪に本当に有意な相関関係があるのかどうかについては結論を出しかねるが、彼らのやり方、考え方があまりにも酷い事だけは前回の記事「児童ポルノ禁止法改正に狂奔する議員達の妄念」同様、重ねて主張したい。 |