千葉県の森田健作知事は12月16日、60歳(還暦)の誕生日を迎えられます。その森田健作知事に対して、誕生日プレゼントがあります。
森田知事は、今年3月30日執行の千葉県知事選で初当選しました。しかし、選挙戦中に自民党支部長なのに、「元気モリモリ『完全無所属』候補」を名乗り、他の候補者との差別化を図りました。
また、外資系のドン・キホーテから禁止されていた寄付を受け取る政治資金規正法違反の疑いももたれました。このため、「森田健作氏を告発する会」が、4月15日公選法違反及び政治資金規正法違反の疑いで森田被疑者を千葉地検に告発しました。しかし、千葉地検は、9月30日に森田被疑者を嫌疑不十分で不起訴としました。
納得できない!森田健作知事「不起訴」処分
これを不服とした告発人が、森田被疑者の誕生日の12月16日、検察審査会に不服審査を申立てます。
来たれ!12月16日 検察審査会に申し立て&記者会見
《申立書の提出》
日時:12月16日(水)午後2時集合
集合場所:千葉地裁1階ロビーに2時までに。
西島弁護士や中丸弁護士と一緒に、地裁5階にある検察審査会に、審査申立書を提出。
《記者会見》
時間:午後3時〜4時
場所:県庁5階県政記者クラブ
■「身分」=「華族」という珍妙な検事の説明
9月30日に千葉地検の竹内寛検事は以下の理由で、森田被疑者を不起訴としています。
公職選挙法235条違反(身分を偽った完全無所属疑惑)について 嫌疑不十分(不起訴)
政治資金規正法違反について 平成18年4月以前の行為については時効完成、それ以降の行為については嫌疑不十分(不起訴)
竹内検事は、公選法234条違反について、公選法235条1項の「身分」は、立法当時(大正13年)に典型的には華族、士族等の身分を意味する言葉として定められたものであり、「政党との資金的つながりがあることは、『身分』にあたらない」としました。
なんと説得力のない説明でしょうか? 現行憲法では華族とか、そういう意味での「身分」は存在しません。立法当初はそういう趣旨であっても、その後変わっているのではないか? たとえば、1992年に参院選愛知選挙区で当選無効になった新間正次さんは、学歴を偽ったことが被疑事実となりました。
新間正次 - Wikipedia
民主党衆院議員だった古賀潤一郎さんも学歴詐称で議員辞職しています。
古賀潤一郎 - Wikipedia
学歴なんてどうでもいい。むしろ政党のほうが政治家として問題、という立場に立つとすれば、このお二人よりも森田被疑者のほうが責任が重いのではないでしょうか?
森田被疑者が千葉県知事選の際に配ったビラ。自民党の支部長なのに、こんなビラを配っておいて、言い逃れするのか?(撮影筆者)
■森田被疑者の弁解に「反論の決め手がない」ではなく「反論する気がない」では?
また、総務省の国会答弁によると、「実際の政党への所属関係について」虚偽事項の公表があったと認められる場合は、235条1項違反にあたり得るとされています。
しかし、竹内検事は、これは典型的には自民党員であるにもかかわらず「私は自民党員ではありません」と公表するような場合が想定されるが、「完全無所属」がそのような(政党への所属を否定する)意味とは断定できないとしています。
森田被疑者は「完全無所属」の意味については、「政党推薦無所属候補」と比較して、政党の推薦を受けていないという意味にすぎず、それ以上の意味はない(政党への所属や、政党とのつながりを否定したものではない)という弁解をしています。これについて、竹内検事はこの弁解に対する反論の決め手がない、としています。
しかし、通常は「無党派」ないし完全無所属を名乗る首長は、政党を離党しています。具体的には広島市長の秋葉忠利さん(前職・社民党衆院議員)、宝塚市長の中川ともこさん(前職・社民党衆院議員)、名古屋市長の河村たかしさん(前職・民主党衆院議員)など枚挙に暇がありません。多くの首長がかつての所属政党を離党した上で「無党派」「無所属」を名乗っている中で、森田被疑者の弁解には違和感を感じます。
森田被疑者は7月初旬、自民党を離党しました。しかしその後、性懲りもなく、総選挙では神奈川まで出張って自民党候補の応援活動に従事したりしています。
森田健作知事、千葉じゃなく神奈川で自民・菅候補を応援!?
「弁解に対する反論の決め手はない」という竹内検事の説明は納得できない。反論の決め手がないのではなく、反論する気がないといわざるを得ない。
そんな検察に対して、捜査をやり直せという申し立てを、検察審査会に行うのです。
■諦めずに粘り強く追及したい
5月21日に発足した「起訴議決制度」により、検察審査会が2回「起訴相当」議決を行なえば、森田被疑者は裁判所が指定した弁護士により起訴されます。
西松疑獄の「二階ルート」では、検察側は当初、全員を不起訴としました。しかし、「政治資金オンブズマン」の申立により検察審査会がお金を贈った西松元社長の国澤幹雄さんを起訴相当と議決すると、検察はしぶしぶ国澤さんを追起訴。また、「不起訴不当」となったお金をもらった側の二階派会計責任者の泉信也被疑者らは不起訴としました。
しかし、結局、(二階さんが雇った「ヤメケン(元検事)」弁護士との手打ちという側面が強いのですが)、二階さんの秘書が12月9日、略式起訴されています。
「二階氏続投」認めた自民党執行部の苦境−JanJanニュース
粘り強く追及して行けば、検察としてもなんらかの対応をせざるを得なくなると考えます。
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