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迷走の末ようやく二階氏辞任、その「打算」と「誤算」

 西松建設疑獄で、政策秘書の長田(おさだ)武敏・元被告人が12月9日、略式起訴された自民党の二階俊博・前経済産業大臣(現党選対局長)。

迷走の末ようやく二階氏辞任、その「打算」と「誤算」 | 迷走の末、役職辞任した二階さん(本人HPより筆者キャプチュア)。彼が保身を図れば図るほど、仲間の足を引っ張ってしまった。自民党は野党に転落、自らの派閥も消滅している。
迷走の末、役職辞任した二階さん(本人HPより筆者キャプチュア)。彼が保身を図れば図るほど、仲間の足を引っ張ってしまった。自民党は野党に転落、自らの派閥も消滅している。
 二階さんは、9日時点では選対局長の役職続投を表明、執行部に認められていました。
「二階氏続投」認めた自民党執行部の苦境

 しかし、一週間と経たない12月15日、執行部に辞職を認められました。「これでは、民主党の鳩山総理や小沢幹事長を攻撃できない」と不満を持った党内若手議員の声に押される形となりました。

 しかし、どうせなら、最初から潔く役職を退いておいたほうが良かったと思います。もっといえば、3月頃に小沢さんの秘書逮捕と同時に自らの疑惑がリークされた時点で、経済産業大臣を辞めていればどうだったでしょうか?

 世論の矛先が、より強く小沢さんに向かったかもしれないのです。

■検察の「二階擁護」も裏目に

 さらに、検察も二階さんをかばったつもりが、かえって自民党も二階派もぶっ壊してしまったのではないでしょうか?

 二階ルートではお金を贈った側の西松建設元社長・国澤幹雄さん(現在執行猶予中)と、二階さんの派閥「新しい波」と派閥の会計責任者で、運輸官僚出身で長年の二階さんの腹心と目される参院議員・元国家公安委員長の泉信也被疑者らが告発されました。

 しかし、東京地検特捜部は、「パーティ券問題」で泉被疑者らを不起訴処分とし、検察審査会が「不起訴不当」の議決を出しても再び泉被疑者らを「不起訴」としたのです。
地検特捜「不起訴」を2検事でキャッチボール−JanJanニュース

 また、「パー券問題」と並ぶもうひとつの疑惑の柱である「違法献金問題」では、処分をずっと発表しないで来ました。

 小沢さんの秘書は逮捕されたのに、二階さんサイドは逮捕も起訴もされないという状況は、東京地検と自民党(政府)への不信感という火に油を注いでしまったのです。

■派閥消滅でも懲りずに「ヤメケン」雇って手打ち

 自民党は総選挙で惨敗。二階さん以外の二階派は全員落選し、派閥は11月5日に滅亡しました。
 二階派「新しい波」消滅 「西松疑獄」逃げ切るも総選挙惨敗の大波かわせず

 さらに、二階さんは、「ヤメケン(検察OB)」弁護士を雇い、地検との間に手打ちを図ります。その結果、長田元被告人の略式起訴となったのです。

 かくて、二階さんと西松の癒着は法廷で解明されないままに収束。さらに、二階さんは、選対局長のポストへの居直りを図ったのです。「往生際が悪い」とは二階さんのためにあるような言葉です。

■二階さんの保身、かえって「自殺点」に

 しかし、二階さんが、せこい手を使って保身を図れば図るほど、また、検察が二階さんをかばえばかばうほど、自民党は自滅していったのです。有権者の怒りは買うし、与党攻撃にも身が入らなくなる。

 そして、二階さんがようやく役職を引いた今、自民党はご覧のような惨状になったのです。まさに、「自殺点の山」を二階さんは築き上げたといってよいでしょう。もちろん、基本的には小泉さんにぶっ壊された自民党ですが、二階さんもだいぶ自民党を壊すのに「貢献」したと思います。

 さらに野党に転落した今、ようやく、二階さんを辞めさせた自民党執行部の危機管理能力にも疑問を感じます。

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