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イタリアの次はカナダで、といっても荒川静香選手が金メダルを獲得したオリンピックのことではありません。食品の問題です。 食品企業において最も大切なことは、食品の安全を守ることです。これは自明の理です。その食品の安全で相次いで問題を起こしている企業があります。23日に「記録的増収増益」、前年度7%アップの売り上げと21%アップの純利益を達成した(2005年度業績)、スイスに本社を置く世界最大の食品企業ネスレ社です。 25日CCNマザーズ が伝える所によると、同社は、カナダのネスレ社のコヒークリスプウエハースバーに、ピーナッツなし表示にも拘わらず、ピーナッツ蛋白が混入されていたとして、カナダ政府植物検査機関から警告を受けました。現在、緊急リコールをしているということのようです。 ピーナッツ蛋白は、ピーナッツアレルギーの人たちにとってはまさに命に危険を及ぼす物質。(カナダ政府発表)普通人は何も気にしないで口にできる食べ物も、アレルギーを持つ人や、その家族にとっては、食品表示はまさに命綱です。 何を食べて、何を食べてはいけないかを、食品表示で判断するほかありません。食品表示は、日本でも厚生労働省が厳しく定めています。その食品表示と違うものが入っていた、しかも「ピーナッツなし」と表示されていたのに、中にはピーナツ蛋白が入っていたのですから、カナダでは大きな問題になり、慌てて同社が回収に当たっているというわけです。 ネスレ社は昨年末にも、ヨーロッパでの「乳児ミルクに化学物質混入」事件で、大きな批判を受けました。同社ブラベックCEOがイタリアの大臣に謝罪し、欧州委員会まで乗り出す大事件があったばかりです。ヨーロッパでは連日テレビでも放送されていたそうです。『乳製品飲料からも化学物質ITX検出、ネスレ余波』=日本消費者新聞(2005年12月14日) 食品会社が食品の安全問題で相次ぐトラブルを起こすことは、企業の存亡を危うくしかねない重大問題です。企業がもうけを追求するのは当然の事だと思います。しかし、そのもうけ追求の陰で、安全性を疎かにされては、国民はたまったものではありません。 国民を裏切る企業は、国民の信頼を損ね、企業経営が成り立たなくなってしまうのは、雪印食品や雪印乳業で実証されています。同社の連続する食品混入不祥事では、安全軽視姿勢の問題性が厳しく問われなければなりません。 ネスレ社は、国連のグローバルコンパクトに参加して、「持続可能性」、「企業の社会的責任」を果たすと内外に公言している企業です。しかしこのようなもうけ追求第一主義では、本当の意味で「企業の社会的責任」は果たせないでしょう。 |