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行き場のないブラウン管TV・有毒鉛でリサイクル限界

ENVIROASIA2007/04/29
ブラウン管テレビに使われているガラスには鉛が含まれていてリサイクルが困難だ。地上デジタル放送が開始される2011年までに何らかの有効な対策が必要ではないか。
日本 環境 防災・復興
 2011年の完全地上デジタル放送への移行と、大量生産による低価格化がすすんだことで、家電量販店の店頭で販売されているテレビのほとんどがブラウン管テレビから液晶テレビへと変わっている。

 現行の家電リサイクル法で、リサイクルが義務づけられているブラウン管型テレビ。その6割以上がガラスでできており 、家電リサイクル法で定められた再商品化率の55%を達成するためには、このブラウン管ガラスのリサイクルは絶対条件ともいえる。

 本来であれば、精製したブラウン管ガラスは再度ブラウン管テレビに使えるが、すでに国内ではブラウン管テレビの製造をしていない。他のガラスにリサイクルしようにも 、ブラウン管ガラスには、普通のガラスとは異なる有害な鉛が含まれているため、そう簡単な話ではない。

 4月27日に、家電リサイクル法改正を議論する審議会が開かれ、(社)電子情報技術産業会・(財)家電製品協会から 「テレビのリサイクルに関する諸課題について」という報告がなされた。その資料によると、ブラウン管ガラスは、含まれている鉛のために、食器用ガラスはもちろんのこと、照明用ガラスや建材用のガラスブロックに転換することさえ、現在の技術では困難だという。リサイクルして精製ブラウン管ガラスにしたとしても、ガラス繊維や鉛精練への利用程度で、合計約11,400トンしか使い道がなく、路盤材などへの利用すらできないのだ。

 再商品化される精製ブラウン管ガラスは、韓国、タイ、マレーシア 、シンガポール、インドネシアといったアジア諸国でのブラウン管テレビの原料として輸出され、その量は2005年度では約53.7万トンにのぼる。ただ、精製ブラウン管ガラスであっても、鉛が含まれていることから有害物質の越境移動を禁止するバーゼル条約に抵触するため、輸出国と輸入国の合意がなければ簡単に輸出することはできない。

 こうした事情がある中、液晶テレビへの買い替えが進むことで、毎年、廃棄・回収されるブラウン管テレビの台数は、2001年度からの5年間で約87万台増加し、2005年度には約385万台が処理されている。ここで家電リサイクル法で義務づけられた「再商品化率55%」が問題となる。

 2001年の法施行以後、年々増加していたブラウン管テレビの再商品化率は2004年度に81%を記録したものの、翌年度には77%まで落ち込んでしまった。これは、法律では「製品の部品または材料として有償または無償で譲渡しうる状態」にすることが「再商品化」と定められているため、前述のように使い道が無くなったブラウン管ガラスをお金を払って引き取ってもらう(逆有償)分は、「再商品化」したと見なされないことが原因だ。2011年にデジタル放送に切り替わる際の大量廃棄も想定されることから、法律で定められた55%の再商品化率を維持し続けるのは、大変厳しいといわざるをえないだろう。

 では、どうするのか?審議会で報告した委員によると、経済成長著しい中国への輸出を期待しているとのことだ。素人考えだが、韓国や東南アジアを足した以上の需要が、中国にあることは予想に難くない。法律で定められた義務についての特別な措置が講じられなければ、メーカーが、2011年前後で大量に発生するブラウン管ガラスの受け手を中国に求めるのは当然だろう。

 しかしながら、同じレポートの中では、国際的な精製ブラウン管ガラスの需要の減少ということも言及されている。現在の日本でも他に使い道のないブラウン管ガラス。当面は、ブラウン管テレビを製造する国々で使ってもらえるかもしれないが、そう遠くないうちにそうした国々でもブラウン管ガラスの処理に困る事態が発生するのは目に見えている。であれば、有害物質の付回しといえるのではないだろうか。

 中国へのブラウン管ガラス輸出に期待するのではなく、ブラウン管テレビで便益を受けた消費者やメーカーなどの関係者が、最終処理費用のコストをしっかり負担し、何らかの使い道を見つけることこそ、必要なのではないだろうか。

(廣瀬稔也)
◇ ◇ ◇
行き場のないブラウン管TV・有毒鉛でリサイクル限界
メーカー系列の家電リサイクルセンターに集まったテレビ
行き場のないブラウン管TV・有毒鉛でリサイクル限界
ブラウン管ガラスは、2つのパーツに解体される
行き場のないブラウン管TV・有毒鉛でリサイクル限界
香港から中国本土に持ち込まれたブラウン管(提供:Green Peace中国)

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[29514] お、こんな意見書いてたんだ3。
名前:末光健志
日時:2007/08/04 11:54
久々にアクセスし、書き込みに気づきました。

誰かがあとから読まれるかもしれませんので、一応コメントしておきます。

山本様、私も、有害廃棄物輸出には絶対反対です。
しかし、今日本で液晶やプラズマテレビと引き替えに廃棄されている中古テレビは、まだまだ5年も10年も使える立派なものです。これを廃棄物と言い切り、コストとエネルギーを使って壊してリサイクルする感覚は、本当に「エコ」でしょうか?

確かに、日本から途上国へ流れたテレビが環境を汚染するとすれば心苦しいことです。しかし、現在大量に売れている中国製ブラウン管テレビがその代わりに環境を汚染しても「それはその国の責任」と許せるのかというと、そうではないですよね。
ですから山本様も
>日本で処理及びリサイクル技術を確立し
>技術や人材を海外に輸出した方が環境にはやさしいと考えます。
とおっしゃるのですよね。

私はその輸出された技術や人材がリサイクルするブラウン管テレビは、別に中国製に限らなくても、日本から輸出された中古ブラウン管テレビであってもよいと考えるのです。

繰り返しになりますが、使えるものを無理矢理「有害廃棄物」にしてしまうのは、どうしてもエコロジーとはかけ離れています。新しいブラウン管テレビが中国などで大量に作り続けられている現実があり、日本製の中古ブラウン管テレビを輸出することで少しでもその量を減らせるのであれば、そちらの方が環境には優しいのではないかというのが私の意見です。
[27927] お、こんな意見書いてたんだ2。
名前:山本恭平
日時:2007/05/14 00:26
日本のゴミ アジアに捨てるな〜NGO「開発銀が汚染に加担」
http://www.janjan.jp/world/0705/0705110337/1.php

“有害廃棄物輸出”の恐怖の連鎖
http://www.janjan.jp/world/0612/0612120348/1.php
        
        
リサイクル品の輸出を進めるには、
こういった事も絶対に解決しないといけない問題だと思います。
[27926] お、こんな意見書いてたんだ。
名前:山本恭平
日時:2007/05/14 00:12
>総合的にみると有害物質の新規使用を減らすので
総合的にみると、
日本で処理及びリサイクル技術を確立し
技術や人材を海外に輸出した方が環境にはやさしいと考えます。

お互い期待しても出来なければ意味の無い議論ですが。
[27559] 訂正
名前:末光健志
日時:2007/05/02 16:25
>中国TCL
TLCですね。すみません。
[27557] なるほど・・・でもやっぱり海外輸出すべきでは?
名前:末光健志
日時:2007/05/02 14:40
確かに、途上国での廃棄物処理の問題はありますね。ただ、現在の途上国の電気屋を覗いてみれば分かりますが、薄型テレビを買っているのは一部の金持ちだけで、一般庶民にはとても手のでない代物です。それで、中流家庭には、中国TCLなどのブラウン管テレビが売れています。新品の買えない庶民は中古のブラウン管テレビです。

ポイントは、中国で新品ブラウン管テレビが作られる度に、有害物質が使われるという点です。まだまだ長く使える、質の良い日本のブラウン管テレビが途上国で再利用されることは、総合的にみると有害物質の新規使用を減らすので、環境にプラスであると考えます。途上国も環境問題に対して少しずつですが対応を強化しています。10〜20年後、本当の製品寿命を迎える頃には、現在よりはましな処理方法が途上国でも確立されていることを期待します。

[27495] 国内で処理する派
名前:山本恭平
日時:2007/04/30 10:49
海外輸出には批判的な人間です。
http://www.aist.go.jp/aist_j/research/patent/2006/07_2/index.html
このサイトの処理がコスト面とかどのような技術かは知らないが
処理できるのだから環境省などが率先して広めるべき。
出来る限り日本国内でリサイクルするべき。


10〜20年後に“MADE IN JAPAN”or日本語表記された製品を中国全土に不法に投棄されるのは目に見えている。
中国の環境にも悪い。
偏西風で汚染物が日本まで飛散することも考えられる。
[27452] 再利用目的の輸出促進を第一にすべきですね
名前:末光健志
日時:2007/04/29 12:14
途上国には手の届かない薄型テレビではなく、安いブラウン管テレビを求める庶民が多く、特に28インチやそれ以上の大画面ブラウン管テレビは、今後も高い需要が見込めます。

フィリピンのマニラ港そばの電気街では、日本から輸入された中古大型ブラウン管テレビが7500円〜10000円くらいで売られており、飛ぶように売れています。無理にリサイクルを考えるのではなく、リユース、再利用目的の輸出を基本として対策を考えるべきだと思います。
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