前回記事:
ネットカフェ難民・名古屋で考える(8)「あの」グッドウィルで働いてみた【下】
今回は【緊急提言】として、いわゆる「ネットカフェ難民」を救済するために「公営住宅の空き部屋」を活用した自立支援策を提案する。
「働く意欲がある」若者は勿論、「働く意欲を無くした若者」や「働かない若者」にも「社会で生きて行く喜び」を持てる方法も記してみる。実現性が高く、しかも「出費が抑えられる」方法である。特に政治家サマや政党、地方自治体の長に読んでもらい、そして実行して欲しい……と、僕は強く願っている。
「ネットカフェ難民」に必要なのは「住」
今の政府の政策は「ジョブカフェ」や「ジョブガード」に代表されるように、「就職」の支援に力点が置かれている。しかし、彼らに本当に必要なのは「住」である。
この時期は雨が降り大変である。「帰る家」が「ある」のと「ない」のとでは、安心感が全然違うのだ。
「住所」が無いと、定職に就く事は実質不可能であり、低賃金労働の仕事にしか就けない。低賃金だから「家賃が払えない」。そのため、ネットカフェを「家代わり」にせざるを得ない。すると、戸籍上は「住所不定」になり、いくら国が就職支援をしても成果が出ない。
この事は、東京の特定非営利法人「もやい」が厚生労働省に訴えているが、現状では「ネットカフェ難民の自己責任」の壁に阻まれて、なかなか認知してもらえない。今回の参議院選挙でも、この問題を取り上げているのは僅かに1党(野党)だけ、という体たらくだ。
何故「無料」にはしないのか
人間とは「弱い」ものである。「無料」にすると、かえって「甘え」が出てしまい、「一生懸命さ」が削がれるものである。
しかし「たとえ月10円」でもお金を支払えば、人間は「それに対して報いる」気持ちになる。働く意志の強い難民は、それを足ががりとして「自立への道」を歩み出すだろう。しかし問題は、長い間の難民生活で心身ともに疲れ果てている「ネットカフェ難民」の扱いである。
「長い間の難民生活で心身ともに疲れ果てているネットカフェ難民」の扱い
「ネットカフェ難民」のほとんどが「孤独生活」をしている。実は、これが一番問題なのだ。頼れる家族や友人もいない中で、問題を抱え込みながら「孤独生活」を長く続ければ、当然「精神的にもまいってしまう」のは明らかだ。そこで、提案するのが「担当職員」の配置だ。
僕自身、精神病を患っており、生活保護を受けているが、担当ケースワーカーさんの存在が精神的にも非常に「大きい存在」であることは確かな事である。
「悩みを聞いてくれる人」がいるのといないのとでは「大きな差」である。
当然「役所の保護係の人間」であるから、「自立への道筋」をつけることは彼らの「本意」でもある。場合によっては「生活保護処分」になるかもしれないが、「心身ともに疲れ果てているネットカフェ難民」に「前向きな気持ち」を持たせることは、彼ら自身にも、これからの日本社会にも重要な事ではないのか、と僕は思うのだ。
やろうと思えば、今すぐ出来る
某野党(選挙期間中なので、あえて政党名は伏せておく)の主張には、「支援金の貸し付け」や「職業訓練」などが盛りこまれている。それが出来れば完璧なのだが、「今すぐに出来ない」のが問題である。私の「公営住宅の空き部屋を活用した『ネットカフェ難民』への「住」の支援策」は、「やろうと思えば、今すぐ出来る」政策だ。
公営住宅。「空き部屋が多い」ところを、「ネットカフェ難民」に貸せないだろうか?
元々、公営住宅は「家賃が収入比例制」になっているので、「極低家賃」で提供しても社会的に許される範囲である……と思う。「担当相談員」については、自治体で用意できなければ特定非営利法人との連携でやっても良いのではなかろうか。
UR(都市機構)の空き部屋募集広告看板。出来れば、UR(都市機構)様にも御参加願いたい。
自治体の「手持ち資産」を活用することで、多くの「若年層野宿者(ネットカフェ難民)」が救われる……としたら、これは日本社会に大きなプラスになることは間違い無い……と思う。実にシンプルな提案なので、実行してくれる自治体が現れるのを僕は望んでいる。
特に東海地方では「人手不足で景気後退」との報道があったが、実際には「住所不定の若者」がたくさんいる。彼らに「住」を提供すれば、「人手不足で景気後退」の問題は解決に向かう……と思う。僕は、そこらへんの事も良く考えてこの提言を実行してくれたら……と切に願う。