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和歌山 食 記者会見
晴れない「汚染鯨肉を給食に使用」の疑惑(1)
2007/09/05


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和歌山県太地町町議が日本外国特派員協会で発表

 9月3日、東京・日本外国特派員協会において、和歌山県太地町の町会議員・山下順一郎氏が記者会見を開き、太地町内で市販されている地元産小型鯨類の肉から、厚生労働省の定める暫定規制値を超えた濃度の水銀が発見されたと発表した。同町では昨年から今年にかけて、町立幼稚園と小中学校の給食に同じ種類の小型鯨類の肉が提供されたが、これについては分析がなされていない。(写真はいずれも、クリックすると大きくなります)



山下順一郎氏




地元産 真ごんどう




太地港 ゴンドウ鯨腹肉




 山下氏らはこれまでに3回、地元産のごんどうくじらと表示された肉を購入し、民間の厚生労働省登録検査機関にPCB、総水銀、メチル水銀の3項目について分析を依頼した。その結果、今年5月に「地元産真ごんどう」と表示されて売られていたもの(中)と、6月に別の店から購入した「太地港ゴンドウ鯨腹肉」と表示されていたもの(右)から、厚生労働省の定める暫定規制値を超えた値が検出された。前者の分析結果は PCB:0.27ppm(0.5ppm)、総水銀:4.0ppm(0.4ppm)、メチル水銀:3.1ppm(0.3ppm)、後者の分析結果は PCB:0.66ppm(0.5ppm)、総水銀:6.39ppm(0.4ppm)、メチル水銀:3.6ppm(0.3ppm)(※カッコ内はそれぞれ厚労省の暫定規制値)。双方とも水銀の値が暫定基準値の10倍以上あり、後者はPCBの値も暫定規制値を越えている。

 山下氏によると、太地町では町立幼稚園と小中学校がそれぞれ1つずつあり、ここの給食に月2回クジラの肉を出しているが、これまでは南極産のミンククジラが用いられており「汚染の問題はまったく意識していなかった」。しかし3月の議会で地元産のマゴンドウも給食に出ていたことがわかった。これは太地町漁業協同組合に所属する追い込み漁の「いさな組合」によって捕獲されたもの。昨漁期に例年よりたくさん獲れたため、給食用として町に150kgを寄付したという。漁協からの鯨肉寄付については、3月の議会で他の議員が町費で建設する鯨体処理場の予算に関して質問した際に、町から明らかにされた。

 肉の安全性を確認するよう当局に要請したが、教育委員会は「少量で問題ない」からと、事前に検査にまわすこともなく残っていたものも給食に使ってしまった。このため子どもたちが給食で食べたマゴンドウの肉そのもの分析はできなかったが、町内で販売されている同種の肉を公的認可をもっている検査機関に持ち込んだとのことだ。

 厚生労働省では、2001年1月16日に、「平成13年度厚生科学特別研究「鯨由来食品の有害化学物質によるヒト健康に及ぼす影響に関する研究」(主任研究者:豊田正武国立医薬品食品衛生研究所食品部長:当時)」の調査結果を発表している。

 この表を見ると、紀州沖のハンドウイルカ(バンドウイルカとも)、イシイルカ(捕獲水域不明)、コビレゴンドウ(捕獲水域不明※南方型はマゴンドウ、北方型のタッパナガと、異なる形態の2種がいる)、三陸沖・オホーツク海のツチクジラ、北西太平洋のミンククジラとニタリクジラ、同じく北西太平洋のマッコウクジラから、PCBs、総水銀、メチル水銀の濃度の高いものが見つかったとしており、「鯨類(特にハクジラ類)については、農林水産省と連携してさらに汚染実態調査を行う」としている。マゴンドウはこのハクジラ類(クジラ目ハクジラ亜目)に属する。ただし、上記以外の鯨種に関する調査結果はその後発表されていない。ちなみに、山下氏が検査依頼をした検体から検出されたメチル水銀の値は、この厚労省の調査結果でコビレゴンドウから検出された最大値(2.3ppm)よりも大きい。

 太地町は現在人口約3500人。約400年前からさまざまな鯨類が産業として捕獲されてきており、地形を利用した小型鯨類の追い込み漁が知られている。これまで水産庁から同町の捕獲業者に与えられている捕獲枠は、追い込み漁と突きん棒漁を合わせて、スジイルカ550頭、バンドウイルカ990頭、アラリイルカ470頭、ハナゴンドウ550頭、マゴンドウ300頭、オキゴンドウ40頭だった。

 ただし、実際の捕獲数は、種類によっては半分以下だったり、捕獲がない年もある。今年の漁期(9月1日〜)からは、新たにカマイルカの捕獲枠(170頭)も与えられたほか、前述の鯨種についても捕獲枠が改訂され若干数字が異なっている。ちなみに追い込み漁でのマゴンドウの捕獲数は、近年は50〜60数頭の間。

 先に示した厚生労働省の調査では太地町で捕獲している小型鯨類7種のうち、ハンドウイルカとコビレゴンドウ(マゴンドウのこと)の分析結果が示されているだけで、他の捕獲種についてはわからない。

 今回「給食に出したのはマゴンドウ」という町の説明を受けて、山下氏らは驚いた。厚生労働省の調査結果を知っていたし、妊娠している女性やそろそろ子どもをと考えている女性は「1回約80gとして妊婦は2週間に1回まで(1週間当たり40g程度)」と、食べる量を制限するよう指導していることを知っていたからだ。

 同町にある幼稚園と小中学校の在園・在校者数はあわせて300人程度。最終的には昨年11月から今年5月にかけての給食で、南極産ミンククジラ肉の替わりに7回、給食に使われた。月2回のクジラ料理の一方が、地元産マゴンドウになったのだろう。単純に人数で割ると。1人当たり1回71g。実際には幼稚園と小学校と中学校では、1回あたりの給食の総カロリー数が異なるし、肉の使用量も異なっているはずだから、幼稚園児は少なめ、中学生は多めと考えられる。

 厚生労働省は、上記のように胎児への影響に配慮して、妊婦や妊娠を控えた女性には摂食を控える指針を出しているが、子どもや一般の大人には、この摂食規制はいらないとしている。仮に妊婦らのための摂食規制をあてはめてみると、他ではマゴンドウを食べないならば、計算上は「許容範囲内」とはいえる。

 ・我が国のリスク管理措置について
 ・妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて
 ・食品に関するリスクコミュニケーションにおける事前質問・意見について(厚生労働省)

 しかし国や地域によっては子どもにも摂食制限を指導しているところもあるし、日本でも生協の連合組織である日本生活協同組合連合会では、幼児に与える食事には妊婦に準じた注意を払うべきだとしているし、成人でも極端な偏食をすれば影響が否定できないため注意喚起は必要だとし、加えて鯨種の表示が不正確である可能性についても指摘している。
 ・魚介類・鯨類の水銀について(2003年6月6日(最終改訂2006年1月27日) 日本生協連安全政策推進室)

 そもそも日本の水銀規制値が、1973年の暫定規制値のままだということについては、以前から消費者団体などの間で問題だとはされている。また、この摂食規制が発表されたとき、「(キンメダイにくらべて)マグロの規制が甘すぎる」という指摘も相次いだ。

 「給食でマゴンドウが出ている」と知っていれば、家ではその分を控えるという対処もしようがあるが、告知がなければスーパーで売っている地元産でもあり、獲れる季節であればなおのこと、食卓に上がる可能性もあるだろう。保育園・小中学校には女性教職員もいるはずで、その間に給食試食会などが開かれていれば、母親も学校で食べることにもなる。気をつけている人にとっては告知して欲しかった事実ではあるだろう。

 山下氏ら何人かの町議は町に対して、「食品としての安全性が確認できるまでは、ごんどうの肉を給食に使わないで欲しい」と要請しているが、現在までに公式の回答はない。また、水産庁が「全部位を検査する」と町に説明したとの情報もあるが、現在のところ確認はとれていない。

(つづく)

(佐久間淳子)

     ◇

次回記事:晴れない「汚染鯨肉を給食に使用」の疑惑(2・終)

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ご意見板

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[32927] 「1週間当たり40g程度」は厚労省の文書中から引用
名前:佐久間淳子
日時:2008/02/23 10:31
忍野さま


「ご意見板」への発言に気づかず、申しわけありませんでした。

>厚労省の許容範囲内は「80g(1食分)/2週」です。
>「40g/1食」ではありません。

とお書きになってますが、以下に厚生労働省の「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて(平成17年11月2日)」という文書がpdfで公開されています。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/051102-1-03.pdf


これの8ページ目のところに
<妊婦が注意すべき魚介類の種類とその摂取量(筋肉)の目安>
という表があり、コビレゴンドウに関しては、
「1回約80gとして妊婦は2週間に1回まで
(1週間当たり40g程度)」
と記述されています。

私が記事中で引用したのは、この厚生労働省の文書のこの部分です。

以上、確認かたがた、申し添えておきます。

今後ともよろしくお願いいたします。
[30226] 読めていないのは誰だ
名前:忍野タカユキ
日時:2007/09/29 03:02
石井さんはどこにも書いていない「40g/1食」という数値に読み替えて、他人のことを「読めていないでしょ」などと批判し問題をネガティブな方向に誘導した。
中国産キクラゲのご意見板で僕が指摘したことを、図らずも石井さん自身が証明してしまいました。

再度指摘する。
佐久間記者は一度は厚労省の摂食規制なら許容範囲内と認めていながら、その後で仮定に仮定を重ねて記者が想定した「許容範囲を越えて摂食した妊婦や妊娠を控えた女性」の実在を確認せずに記事を書いている(と読める)。
元記事もネガティブな方向に誘導してると思いますが。
[30188] すり替えはやめよう
名前:忍野タカユキ
日時:2007/09/27 00:12
>忍野さんは「仮定に仮定」を重ねたことのみを問題にしていますが、厚労省の許容範囲内は、10g または 40g /週 ですよ? 人によっては、1度の食事で(あるいは試食で)その範囲を容易に超えるであろうことは問題外なのでしょうか?<

佐久間記者自身が元記事で『妊娠している女性やそろそろ子どもをと考えている女性は「1回約80gとして妊婦は2週間に1回まで(1週間当たり40g程度)」と、食べる量を制限するよう指導していることを知っていたからだ。』と書いています。厚労省の許容範囲内は「80g(1食分)/2週」です。「40g/1食」ではありません。



(この箇所は、ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部))
[30186] 本当に読めてない
名前:忍野タカユキ
日時:2007/09/26 23:35
ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部)
[30185] Re 30184
名前:石井真哉
日時:2007/09/26 23:31
ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部)
[30184] さらに矛盾点を指摘する
名前:忍野タカユキ
日時:2007/09/26 23:25
ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部)
[30182] re30181
名前:石井真哉
日時:2007/09/26 23:10
ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部)
[30181] 石井さんの方が読めていないでしょ
名前:忍野タカユキ
日時:2007/09/26 22:51
ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部)
[30174] 読めていないでしょ
名前:石井真哉
日時:2007/09/26 21:35
 忍野さんは「仮定に仮定」を重ねたことのみを問題にしていますが、厚労省の許容範囲内は、10g または 40g /週 ですよ? 人によっては、1度の食事で(あるいは試食で)その範囲を容易に超えるであろうことは問題外なのでしょうか? 



(この箇所は、ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部))
[30169] 中国産キクラゲのご意見板[30166]で石井さんに指摘されたことに対しての返答
名前:忍野タカユキ
日時:2007/09/26 20:48
〈引用開始〉------------------------------------------------------------------------------------------------
厚生労働省は、上記のように胎児への影響に配慮して、妊婦や妊娠を控えた女性には摂食を控える指針を出しているが、子どもや一般の大人には、この摂食規制はいらないとしている。仮に妊婦らのための摂食規制をあてはめてみると、他ではマゴンドウを食べないならば、計算上は「許容範囲内」とはいえる。
(中略)
「給食でマゴンドウが出ている」と知っていれば、家ではその分を控えるという対処もしようがあるが、告知がなければスーパーで売っている地元産でもあり、獲れる季節であればなおのこと、食卓に上がる可能性もあるだろう。保育園・小中学校には女性教職員もいるはずで、その間に給食試食会などが開かれていれば、母親も学校で食べることにもなる。気をつけている人にとっては告知して欲しかった事実ではあるだろう。
------------------------------------------------------------------------------------------------〈引用終わり〉

厚労省の摂食規制なら許容範囲内と認めていながら、その後で「食卓に上がる可能性もあるだろう(仮定)」「給食試食会などが開かれていれば(仮定)」と、この引用内だけでも仮定に仮定を重ねている。
だったら仮定に当てはまる「許容範囲を越えて摂食した妊婦や妊娠を控えた女性」がいるのかいないのか調べて記事書いたのかなと。
僕が読んだ限りでは佐久間記者の記事中には実在の「許容範囲を越えて摂食した妊婦や妊娠を控えた女性」はでてきていない。

石井さんにしてみたら、僕はやっぱり記事をきちんと読めていないですかねぇ?