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エレベーター事故終わらず 今もトラブル続発

山本ケイ2008/03/19
2年前に東京で高校生が亡くなったエレベータ事故では日本中が大騒ぎになったが今でも事故は続発している。大阪市だけでもこの1年で80件もの事故が発生。業界あげて真剣に対策に取り組むべきだ。
日本 事件 NA_テーマ2
エレベーター事故終わらず 今もトラブル続発 | 14日にも大阪市営住宅のエレベーターでトラブルがあった(大阪市住吉区で筆者撮影)。
14日にも大阪市営住宅のエレベーターでトラブルがあった(大阪市住吉区で筆者撮影)。
 2006年に東京都内のシンドラー社製のエレベーターで事故が起き、高校生が亡くなった。当時は日本中が大騒ぎになったが、現在ではエレベーターに対する注意もやや散漫になってきているのではないだろうか。

 しかし、エレベーター故障は今も続発している。大阪市の例では昨年4月1日から3月17日までで、実に約80件もの故障が続発、住民が閉じ込められたり、天井にぶつかる事故が起こっている。市が把握しているだけでもこれだけあり、全国規模では無数にあることが予測される。

 同市内の市営住宅で家族が1時間弱も閉じ込められた住民がいる。お子さんが閉じ込められ、すぐにメーカーに連絡したが「50〜60分かかる」と言われ、警察に連絡、消防のレスキュー隊などが駆けつけ救出した。「時間がかかりすぎるので警察に連絡して幸いにも救出されましたが、その日のうちに運転が再開され、私たち家族は原因も分からず部品を取り替えた形跡もないので、それからは怖くて乗っていません。市やメーカーはもっと安全対策を十分に行ってほしい」と不信感をあらわにしている。

 大阪市では06年の事故以降、市が管理する市営住宅の一斉点検を実施、安全確認に努めた。その後も「法定の定期検査は年1回、さらに維持管理にともなう点検も2ヶ月に1階、古いものは月に1回の点検がメーカーによって行われています。今のところ死亡や病院に搬送されるような重大な事故は起こっていません」(同市都市整備局)としているが、住民の不安はそれでは納まらないだろう。

 14日にも同市住吉区の市営住宅で閉じ込めトラブルがあった。この日に報道発表があった時には「運転を休止し原因を調査中」としていたが、17日に訪ねた時にはすでに運転が再開されていた。これでは住民が不安がるのも無理はない。このエレベーターはシンドラー社製エレベータだった。

 同市で起こったトラブルの概要を見るとシンドラーのほか、メーカーや保守会社は「日本オーチス・エレベーター」「日本エレベーター製造」「三菱電機ビルテクノサービス」「三精輸送機」「フジテック」など名だたる企業名があがっている。場所も市営住宅のほか、地下鉄駅、大阪市役所、西成警察署(無人の状態で起こった)、人権文化センターまでさまざまだ。こうなると単なる会社単位のトラブルというよりエレベーターに構造的な欠陥があると疑われても仕方がない。

 いずれも早ければ数分以内に閉じ込められた人が救出されているが、1時間近く閉じ込められた人も多数あった。真冬や真夏に密室に閉じ込められれば健康にも影響するし、高齢者や児童にとっては危険きわまりない。先の住民のように、子供さんが巻き込まれてるようなことがあれば親御さんとしても立ってもいられないほど不安になる。上層階を利用する住民や利用者は、それでもおそるおそる利用しなければならず、業界あげて真剣に安全管理に取り組む必要がある。06年のような悲劇は2度と起こしてはならないのだ。
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