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暮らし

消費者と繋がる農業体験農園で活路 東京・練馬の都市農家

三富きよみ2008/03/25
都市農業の戸数や従事者数は農業全体と同様減少しつつあります。一方で、農業に参加したいと希望している消費者は増えています。厳しい状況の中、消費者側の農への関心を巧みに取り入れ、農業体験農園で生き残りをかける試みを進めている都市農家を訪ねました。
東京 食 NA_テーマ2
目次
1ページ
農業体験農園とは
2ページ
農家のメリット−相続・担い手対策
・まちづくり支援機関も若者も「農」に注目
・畑から広がるコミュニケーション


 農業に参加したいと希望する消費者が増えています。

 関東農政局が今年1月から2月にかけ、インターネット上で都市農業に関するアンケートを実施、「条件次第では援農ボランティア、または有償のパート・アルバイトで農業に参加したい意向が高い」という結果となりました。

 関東農政局が開設している「あぐりテーブル関東」ウェブ会員、および農林水産情報交流ネットワーク事業モニターという、もともと農に関心の高い人々が回答者であったために出た結果とも解釈できますが、それでも条件つきで参加したい人を含めると8割にも達します。農業に興味のある都市住民は決して少なくないということが、うかがえます。

 筆者の住む東京都練馬区は、23区内で最大の農地面積を誇り農業も盛んですが、全国的な傾向と変わらず、農家戸数および農業従事者数は、ともに年々減少しています。

 ですがそんな中、消費者側の農への関心を巧みに取り入れ、都市農業の生き残りをかける試みを始めた農家も数多くいます。

 農を求める消費者と、都市農業を続けたい農家のコミュニケーションがつくる試みを、練馬区農業体験農園園主会会長の白石好孝さんにうかがいました。

消費者と繋がる農業体験農園で活路 東京・練馬の都市農家 | <center>農業体験農園「大泉 風のがっこう」園主・白石好孝さん(写真はすべて筆者撮影)</center>
農業体験農園「大泉 風のがっこう」園主・白石好孝さん(写真はすべて筆者撮影)
農業体験農園とは
 白石さんは、東京都練馬区で白石農園を営んでいる都市農家です。友人の加藤義松さんが発案した「農業体験農園」という考え方に共感し、平成9年に練馬区と提携した「農業体験農園・大泉 風のがっこう」を開園、精神障害者社会適応訓練事業の受け入れも行い、また平成15年にNPO法人「畑の教室」を仲間と立ち上げ、都市と農村の交流事業を展開しています。

 現在、「大泉 風のがっこう」では、50aの畑で、子育て中の若い夫婦、熟年夫婦など利用者125家族が白石さんの指導を受けて野菜づくりをしています。

 農業体験農園に参加するには、区報の利用者募集に申込み、抽選に当選後、1世帯4万3,000円の年間利用料金を支払います(練馬区民は補助あり)。この料金のなかには、入園料、野菜代金(収穫した野菜は利用者のものになる)、種子代、肥料代、資材等が含まれています。

 市民農園との違いは、作付け計画の作成、種子等の買い付け、堆肥散布、耕耘、講習会、収穫祭を、農園主が行います。

 「大泉 風のがっこう」では今までに、畑の上の落語独演会、ビニールハウス内でのコンサートを開催したそうです。「農業体験農園はサービス業」と白石さんは言います。

(次ページ「農家のメリット−相続・担い手対策」に続く)
◇ ◇ ◇

ご意見板

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[33481] 国産そして余剰作物も
名前:三富きよみ
日時:2008/04/01 00:44
伊吹さま

> 農業を応援する方法は簡単です。
> 国産の農産物を買って下さい。
> この一言に尽きます。

 私の想いもまさにこの一言なんです!
 そして、余剰作物や規格にあわないものも、大いに利用しましょう、という想いも強くあります。農家さんが手塩にかけて育てた作物を、市場の考え方で廃棄したり、安く買い叩いたりなんてとんでもない事です。
[33463] Re:生産力地法
名前:伊吹春夫
日時:2008/03/31 13:15
広岡さま、中西さま、三富さま、


実感のこもる対話をうれしく拝読しています。
タイトルは(せいさんりょくち)で(変換)としたら、IMEは「生産力地」と出てきました。
言いえて妙なのでそのまま採用させて頂きました。


「相続税納税猶予制度」の適用・・凄い言葉が出てきました。
まさか三富さんからこの言葉が出てくるとは想像できませんでした。

中国ギョーザをきっかけに農産物や農業を語る方は多いのです。しかし、農地の相続問題や課税制度にまで論が及んだ記事を久しぶりに読ませていただきました。
この観点から農業を見ていただければ、限りなく夢と希望が湧いてきます。都市近郊農家の方向性も見えるようです。
食品生産産業に将来がないとは考えにくいからです。


農業を応援する方法は簡単です。
国産の農産物を買って下さい。
この一言に尽きます。
[33329] 生産緑地法
名前:三富きよみ
日時:2008/03/26 15:35
中西さま、広岡さま

 ご意見ありがとうございます。

 首都圏、近畿圏などの都市部の市街化区域内にある農地は、「保全する農地」「宅地化する農地」の2つに分けられています。

 この2つの大きな違いは税金で、「宅地化する農地」には宅地並み、「保全する農地」には農地並みの税金がかけられています。

 後者が圧倒的に有利ですが、「保全する農地(生産緑地)」と認められるためには、農地の環境条件等とあわせて「30年間農業を続ける」ことが条件です。

 このようなことも、農家さんの離農・不動産化に影響していると思われます。

 すみません。本来なら、記事のなかでわかるように書かなければならないことでした。精進いたします。

 しかし、お二方とも農業を応援している方で嬉しいです。
[33327] 都市近郊農家に二つの流れ
名前:中西俊
日時:2008/03/26 11:57
都市近郊であっても農業にこだわる農家と地目を変更して駐車場やマンション経営に変わる農家があります。

統計的に調べたことはありませんが、たまたま話を聞いた二つの事例では、都市近郊の30アールから50アールの小規模経営農家は、農業では生活できないと考えたというよりも、楽して金を稼ぐことができる方法として駐車場経営にのりだしたというのです。毎日遊んでいても毎月100万円から入ってくると聞きました。

また、今は農業をしていても、高い値段で土地を買う人が現れたら売るという人もいるでしょう。

でも、このような人達に文句を言う道理はありません。駐車場にしてもマンションにしても需要があるから供給するわけで、これを止めることはできません。

都市近郊であれ、遠隔地であれ、農業を続けたいという農家には、消費者との交流が農業を支援することになると考えます。
[33311] 子どもが学校で体験
名前:広岡守穂
日時:2008/03/26 01:27
 わたしは練馬に住んでいますが、子どもたちが幼稚園や小学校に通っていたとき、よく学校の近くの農家に芋掘りとかに行っていました。よく家族でぶどう狩りにも行きました。区民農園を手がけたこともあります。
 日ごろ農業に縁がないだけにとても新鮮な体験なんですね。
 ところで、東京に住むようになって40年近くになりますが、若いころは家族で農業体験を楽しむ一方で、土地を手放さない農家に反感をもってもいたものです。こっちはびっくりするほど高い家賃を出して狭いアパートに住んでいるのに、農家の人たちは地主として広大な土地にマンションを建ててぬくぬくしている。という感情です。本当に営農意欲があるのならともかく、そうでない場合は土地を手放すべきだと感じていました。
 都市農業に対してそういう感情を持っている人は少なくないのではないかと思います。
 娘が農業に従事していることもあって、わたしは熱心な農業応援団のひとりなのですが、大都市農業についての人びとの意識はけっこう微妙なのではないかと思います。こういうところをどのようにして融和していくか、これもひとつの課題です。
[33304] 農村の活性化は都市住民との交流が大切
名前:中西俊
日時:2008/03/25 14:01
練馬区のように都市近郊の農家では当然のことですが、都市から離れた地域であっても、今は交通アクセスも発達していることですから都市住民との交流は、やる気さえ有れば可能です。

農民と都市住民が交流することによって、都市住民は農民の苦労、特に有機栽培にともなう苦労を肌で知ることができます。また、農業が環境保全のために必要であることも理解できます。そして、国産農産物を買うことが国内農業を支援することになることを理解することができます。

よいレポートをありがとうございます。
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