4月30日午後、衆議院の3分の2以上の賛成で、ガソリン税の暫定税率の根拠となる租税特別措置法案が再可決された。そのために、国民の中には「とばっちり」を受けて悲鳴をあげている人がいる。
給油待ちの長い行列のため、食堂(右側)の駐車場は入り口をふさがれて使えない。
再可決の前日の29日昼、近所のラーメン食堂に行くと、おばちゃんは怒り心頭だった。食堂の近くにある、安売りで全国でも有名なガソリンスタンドがその「発火点」のようだ。私が暖簾をくぐったのは、12時20分ごろ。
「(給油する車が)まだ並んでいる。今日は(うちの店には、お客さんが)まだ3人しか来ていないのよ。駐車場の入り口をふさがれているから、お客さんが入ってこられないのよ」
「ああ、確かにかなり並んでるよ」
「いつもだったら、この時間は忙しくてしょうがないっていうのに。いつも来るお客さんから、『入り口が開いてないんで、今日は行けないよ』って、何人からも電話があったんだよ」
「へえ〜、そうなんだ」
窓を開けてみると、おばちゃんが言う通り、給油待ちの乗用車が列をつくって食堂駐車場の入り口をふさいでいる。
「頭にきたからさ、ガソリンスタンドに行って、ガードマンでもつけるとか何とかしてって言ったの」
おばちゃんは、なかなか料理を始めてくれない。空腹を水でごまかすしかない。
再値上げ前、札幌や旭川で安売りで有名なガソリンスタンドも、給油する車は途切れない。
「そうしたら、言うことがいいじゃない。そんなのやってられない、って言うのよ。その言い方ったらないの、ひどいの。私が、警察に電話するって言うとさ、何処へでもすればいいって笑って言うの」
「警察へ電話したの」
「した。そうしたら駐車違反でないから、取り締まれないって。どうすればいいの」
「運転する方も悪いのよ。駐車場って看板出しているのだからさ、そこの所を開けてくれればいいのよね。常識がないんだから」
注文した、あんかけそばがやっと出てきた。食べている間中、車の行列は続いていて、ざっと12、3台は並んでいる様子だ。
「あんまりカッカすると血圧上がるよ」と帰り際に、ひと声かけると、
「そうそう。私、血圧高いのよ……でもちゃんとしてくれないと。年金だって馬鹿にしてるわよ」
ガソリンの怒りが年金の話に飛んでいった。
「おばちゃん、俺たちには選挙での1票しかないんだよ。それを大事にしなくちゃ」
「ほんと、そうねえ……」
ガソリンスタンドに繋がる車は後を絶たない。
政府の無策のツケは、いつも弱い国民に来る。福田首相は「ちょっとの我慢」とか言っているようだが、ちょっとどころの話ではない。そう言えば、元首相も国民に「少しの痛み」とか言って選挙で大勝したっけ。今の日本は、選挙でしか国を変えられないことを、もう少し考えようよ。
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