自殺者遺族の全国グループ
全国の自殺者遺族の相互交流を目的にした民間団体「全国自死遺族連絡会」が、5月17日、初めての全国フォーラムを仙台で開催した。全国から150人が参加し家族を自殺で亡くした苦しみとどう向き合っているかなど体験談を紹介したり、自殺予防の活動について話し合った。
5月17日に行われた「全国自死遺族フォーラム2008」の様子(全国自死遺族連絡会提供)。
事実と向き合う苦しさ
連絡会の世話人は、仙台市に住む田中幸子さん。自身も当時34歳だった長男を自殺で失い、助けられなかった自分を責め続け、苦しみぬいた。
「自分の命より大切な我が子の死。想像を絶する永遠の別れ。毎日が鋭い刃物を次々と飲まされているような心の痛み。死んだ事実。生き返ることのない二度と戻らないいのち。会いたいのです」
寄り添うことで生きられる
『自死遺族を救う場作り』を行政に訴えたがまったく聞き入れられず、結局自分で遺族の自助グループ「藍の会」を仙台市で設立したのが06年7月。その活動を続けていく中で、全国の遺族の苦しみの声が田中さんのもとにあつまるようになり、全国組織の自助グループが集まり「全国自死遺族連絡会」の設立につながった。
自殺で大切な家族を失った多くの遺族に共通するのは、家族を救えなかったという自責の念と、自殺をタブー視する世の中の風潮からの苦しみだ。
「経験した人達でなければ決してわからない胸の内を少しでも同じ悲しみ同じ苦しみ 同じ憤りを持つ者同士で話し、聞き、一人では抱えきれない苦しみ悲しみを分かち合いながら支え合いながら、共に生きて行く力を感じたい。一人では生きられない重さの悲しみや苦しみを分かち合う事で生きられるのです」
遺族同士がつながる意味について田中さんは話す。さらに組織を設立することで遺族の声を国や地方行政機関に直接届けることも可能になるのではないか、という。
一人たりとも死なせたくない
一緒に語り、一緒に泣き、寄り添って共に生きたいと、田中さんは、仙台で活動する遺族の自助グループ「藍の会」で月に一度、交流サロンを開いている。集まったひとは様々な悩みを打ち明けあう。
また、田中さんは自宅の電話番号も公開し、つねに相談を受けられるようにしている。受ける電話は遺族だけではなく、「死にたい」という悩みにも寄り添う。
田中さんは『一人たりとも死なせたくない』そう強く願っている。
●全国自死遺族連絡会
http://ainokaisendai.web.fc2.com/renrakukai.html
●問い合わせ先 全国自死遺族連絡会 世話人 田中幸子
TEL/FAX:022−717−5066