万世橋の主流メディアの中継車の列
秋葉原で25歳の男性が7人もの尊い命を奪った事件から2日が経った6月10日の午前、事件現場を訪れた。
上空を飛ぶ報道ヘリ
現場に着くと、上空は何台もの報道ヘリコプターが飛び交い、けたたましいプロペラ音が響き、さながら戦場の軍用ヘリを見ているような印象であった。現場となった交差点には献花台が置かれ、数多くの花束が積まれていた。
思ったとおり、地上にも報道記者がごった返しており、容疑者が拘留されていた万世橋警察署の周りはカメラを持った記者ばかりで、さらに近くの万世橋の1車線は、主要メディアの中継車列により占拠されたような状態であった。
事件の全体像については、今後の報道により明らかになってくると思う。
この事件は、多くの人々に衝撃を与えた。これをきっかけに、治安に対する意識はさらに高まったと思うが、ここで敢えて世の中の空気を案じて述べておきたいことがある。今回の事件は、単独の犯行としては前代未聞のものであるが、実をいうと、昨年2007年は殺人認知件数が、戦後最低の1199件であった。ちなみに戦後最悪は、1954年の3081件である。
一方アムネスティインターナショナルによると、80年代に比べ、最近の事件当たりの報道量は10倍に増えているとのことである。今回の凶行に及んだ容疑者は、犯行前に「ワイドショー独占」をしたいと携帯電話の掲示板に綴っているというから、その希望はかなえられたことになる。
また、この容疑者に対して極刑を望む声は当然上がると思うが、これまで明らかになった動機を知る限り、容疑者は自暴自棄となり、むしろ自ら死ぬつもりで凶行に及んだ節がある。死刑をこのような犯罪の抑止と考えるのは妥当ではないだろう。
なぜ、こんな凄惨な事件が起こったのか。その原因の解明は徹底的にすべきであるが、報道にしろ、それを受ける我々一人ひとりにしろ、慎重に考え、対処すべきだと考える。
事件のあった交差点の献花台
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