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7か月で10通届いた後期高齢者医療制度の「お知らせ」

植田和子2008/07/30
83歳の母に届いた後期高齢者医療制度関係の書類。数えてみたらこの7ヶ月間で、なんと10通にもなった。どの書類も娘の私にも理解しがたい文面であった。次から次へバラバラと配達される郵便物に関心を持ち続けられる老人が、いったい何人いるというのか。
日本 医療 NA_テーマ2
 83歳の母から、「読んでもわからないから、あんた見ておいて」と渡された後期高齢者医療制度関係の書類。数えてみたら、先週までで7通あった。

 昨年末の「制度の説明会」の案内に始まって、「リーフレット」「徴収開始通知書」「保険証の送付」「所得・生計状況についてのおたずね」「限度額適用・標準負担額軽減認定証の送付」、およびその「更新」のための用紙。 

 当初「後期高齢者」という命名に怒っていた母も、畳みかけるように送られてくる通知書をまえに、諦めの境地である。

 新制度が始まる4月頃、保険証が届いていない多くの事例が報道されたが、お年寄りの手元に配達された山積みの郵便物に紛れ込んでいるのではないかと、容易に想像できる。

 そこへ、先週には8通目が届いた。「長寿医療」の通称が大きく印刷され、「長寿医療制度(後期高齢者医療制度)からの大切なお知らせ」とある。

 内容は「保険料の特別軽減についてのお知らせ」として、今後の通知予定が記されている。まず最初の項に、7月に本算定に伴う保険料額を通知するとあり、次の項には、7月に送る通知には、今回の軽減対策による軽減額は含まれていないと書いてある。実際の料額は8月に知らせるとのこと。

 今回のお知らせは何を知らせるためのものか不明である。8月のお知らせだけで充分ではないか。意味のない二重のお知らせで、費用がかかるばかりだ。なぜそうするのかわからない。

 さらに裏面には、「特別軽減の概要」のタイトルで、政府の軽減対策の1部を引用したと思われる文が記載してある。部分引用で前後の関係がわからなく、さっぱり意味が読み取れない。

 どの書類も当事者の母には手に負えなかった。58歳の娘の私にも理解しがたい文面であった。

 記載されている問い合わせ先に電話すると、「わかりにくいかもしれませんね」とは認めたが、書き方を改める気はまったくない。

 内部でのみ通用する文書を平気で老人宛に送る感覚が、「後期高齢者」という命名に端的に表れている。新制度の良し悪しの検討の前に、こういう人たちが考案したというだけでの理由で、制度自体にも充分に疑いが湧く。

 そして昨日、一気に2通配達され、関係書類は10通になった。「親展・後期高齢者医療の保険料に関する通知書」と「長寿医療・保険証在中」。「保険料の通知」は、先週の予告どおり、軽減措置が反映されていない旧来の額である。

 送られてきた新しい保険証は台紙からはがすタイプで、私が、「矢印の部分から右上に向かってゆっくりとはがしてください」と印刷された注意書きにそってはがしたが、少し破れてしまった。

 次から次へと配達される郵便物に関心を持ち続けられる老人は、きわめて少数に違いない。年寄りの家に、封を開けられないまま放置された「お知らせが」貯まっていく。
◇ ◇ ◇

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[36050] お役所仕事の典型
名前:中西俊
日時:2008/07/31 11:50
官僚というのは、政策の立案にしても、政策の執行にしても、すべて自分本位で考えるようです。
政策の対象となる人々の年収や生活環境は、自分とほぼ同じと考え、文章の理解力も自分と同程度と考えていると思います。
だから、生活保護世帯以下の収入しかない高齢者に、現役並の保険料を負担させたり、時給100円、月給1万円程度の障害者に施設利用料の自己負担は当然との考えが生まれるのだと思います。

政策の対象となる人々の年収や生活環境などをまったく知らないままに政策を立案するわけですから、現実無視の政策が生まれて当然のです。

政策の対象となる人々に送る文書にしても、自分がわかればよいのであって、受け取る人々が理解するしないは関知するところではないのです。

その結果、文書を受け取る人々が不利益を被れば、受け取った人の自己責任として処理されます。

「わからないことがあれば、おたずねください」というのは、「寄らしべし、知らせるべからず」の言い換えにすぎません。
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