エイズ啓発運動に取り組む東京・銀座の美容院「グランドタヤ」
東京・銀座の美容院「グランドタヤ」の美容師たちが、接客時間にエイズの啓発活動に取り組んでいる。総勢45人のスタッフ全員が、エイズの知識を持ち、エイズの基礎知識や予防法を書いた冊子を客に渡し、意識向上を図っている。なじみの客には、直接話してもいる。接客時間の長い、美容師の特長を生かした活動だ。
冊子を手に、啓発に取り組む
美容師によるエイズ啓発活動は、フランス・パリに本社を置く世界最大の化粧品会社ロレアルグループが2005年、パリに本拠地を置くユネスコと協定を結び「美容師とともに行うHIV/エイズ撲滅運動」として開始した。現在は日本を含め、フランスやブラジル、インドなど22カ国で運動を展開している。
「撲滅運動」開始に伴い、日本法人の「日本ロレアル」(東京)は美容師向けの技術研修に「HIV/エイズ 予防教育プログラム」を取り入れた。研修では「HIVとエイズの違い」、「軽いキスやハグでは感染しない」といった基礎知識を教えている。日本ロレアルの安尾美由紀マネージャーは「お客様と密接な信頼関係があり、お客様が心を開ける美容院だからこそできる活動。エイズは知識を持てば防ぐことができる。感染拡大を防ぎたい」と話す。
冊子を手に、啓発に取り組む
厚生労働省エイズ動向委員会の報告では、2007年のHIV新規感染者は1082人、エイズ患者は418人と、ともに過去最高だった。他の先進国では新規HIV感染者/エイズ患者数の増加が横ばいなのに対し、日本は急増している。
今後、日本ロレアルは同社が掲げる「HIV/エイズの撲滅」を目指し、提携する全国約2万6000店舗の美容院に活動を拡大する方針だ。