岡山市の「野宿生活者を支える会」は、岡山カトリック教会の方が中心となり、毎日曜日夜、野宿生活者の方の支援にあたっておられます。
この年末年始は、以下の要領で、12月28日から1月4日まで毎日支援活動を行います。
岡山カトリック教会公式HP
教会内のポスターによれば、カトリック教会信徒さんたちは、毎日曜日、炊き出しをされている。筆者撮影
岡山・野宿生活者を支える会 越年炊き出し
・期間:12月28日(日)〜1月4日(日)
・場所:岡山カトリック教会(岡山市天神町6−27)、南方公園
・連絡先:事務局長・豊田さん 090-1353-3042
12月29日(月)〜1月4日(日)午後4時半 岡山カトリック教会集合
4時半〜6時 調理
6時〜 ミーティング(自己紹介と役割確認)
6時半〜 南方公園で配食
7時〜 城下の地下広場で配食
8時〜8時半 軽食を囲みながら反省会
今年は、戦後未曽有の不景気のなか、寒さの中を、日本の社会保障制度の不備も重なり、 多くの方々が職と住居を同時に失っています。自分に何ができるかと思い、カトリックではない、(あえていえば神道を自認する)わたしですが、参加させていただきました。
岡山市は、福山市の自宅からみれば、広島市よりは、はるかに近いのですが、「自分が何かやる」本格的な活動は初めてで、緊張しました。
■生活部面すべてを支える活動実感
まず、岡山カトリック教会で、リーダーの方から参加者全員に説明がありました。今日のメニューはカレーです。リーダーの方が、カレーの係、ご飯の係、果物係、福神漬け係、皿拭き係、ゴミ係と、「候補者」をつのります。
さすが、ボランティアだとぼんやり感心していたら、「さとうさん、遠慮してないで立候補しないと、仕事なくなりますよ」と促され、あわてて、薬をくばる係に手をあげました。
この他、髭剃りや歯ブラシなどの日用品をくばる係、衣類や毛布をくばる係がありました。日本国憲法25条2項※における「まさにすべての生活部面」を支える活動だと感心しました。
※国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
本当は、上記のことは、わたしも含めた公務員が、「仕事」としてもっとできるような仕組みになっていないと駄目なのですが。
また、ベテランの方から「善意ではあっても、野宿者の方を責めるようなことはいってはいけない」という注意もありました。「なぜ仕事をしない」「家へ帰らない」などということをソフトな言い方であっても言ってはいけないのです。
カトリックの流儀に従い、(郷に入れば郷に従えでわたしも)お祈りをしてから出発。
NHKカメラマンらも取材に駆けつけた。
■女性を直撃する不況、岡山でも実感
最初に、南方公園で活動。ここには、10数名の野宿者の方が待っておられました。女性も3割くらいは最低でもおられたのが印象的でした。岡山市内では、広島市や福山市、あるいは倉敷市と比べてもいわゆる「派遣切り」は少なかったそうです。トヨタやマツダの減益前から地元に工場がある三菱自動車は不祥事で経営が悪化していました。このため、労働者は他地域やサービス業などに転じていたのが不幸中の幸いだったようです。
しかし、そうはいっても、「最近、女性の野宿者が増えている」と長くこの活動に携わっておられる方も驚いておられました。
わたしも、最近、例えば母子家庭への行政による貸付金の返済の滞納が増えている状況は存じています。急激な経済の悪化が、とくに女性を直撃していることを、岡山でも起きていることを確認させられました。
■緊張しながら物資配り
わたしも、緊張しながら、物資を配りました。「風邪薬」や「胃薬」はすぐになくなっていきました。また、歯ブラシや髭剃りはもちろん、この時期ですから使い捨てカイロがあっというまに、どんどんなくなっていきました。
続いて城下に移動しました。ここは後楽園で有名な岡山城の側です。こちらには、20名以上の野宿者がおられました。とともに、中高生から大学生くらいの若者たちのたまり場でもあります。
ここには、NHKのカメラマンも来られて、取材をされていました。ここは、公園とは違い地下街ですから、明るい。比較的、スムーズに配布作業が出来ました。
その後、教会に帰り、自己紹介や反省を行いました。岡山市議・県議(2人とも女性)が参加されていることにも気付きました。
■生存権守る国にするまで、助け合おう
そのときは、皆さんの前で感想を述べようにも、言葉も出ませんでした。ここで感想というより、意気込みを述べさせていただきます。
生存権を守ることを「仕事」としてやりたかったが、制度や政治状況がそれを許さなかった、という悔しい思いが、今のわたしを突き動かしています。
2000年の広島県入庁の翌年に発足した小泉政府による緊縮財政。それに伴う介護保険の「改正」や地方交付税カットでサービスが削減され、市町村や民間事業者が苦しむのを目の当たりにしても何も出来ず、断腸の思いでした。政府の偉い人は「外需さえ好調であれば、国民生活はどうなってもいい」と思っているように見え、腹が立ちました。
しかし、今回の事態で、小泉・安倍路線では、与党が基盤としている大手企業でさえも結局は持たないことが明らかになりました。内需拡大を政府・自民党でさえも言わざるを得なくなっています。
2009年は、政治を動かし社会の仕組みを変えて、「憲法どおり、生存権が保障される国」にしよう。それまで、こうした助け合いに、労働力でもいい、お金でもいい、できるだけ協力し、支えあい、生き抜こう!