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名古屋越冬闘争3日目・街頭カンパと参加者の体験談

Esaman2009/12/31
前回記事:名古屋越冬闘争2日目・活動の成果? 市内野宿者は減少傾向 

 名古屋越冬の3日目(12月30日)の報告を行います。

 今年で35回目となる越冬の3日目は、夜には雨が降り出し、少々厳しい展開となりました。
 越冬3日目には、無料散髪・夜回りなどの予定はなかったのですが、昼過ぎから「街頭情宣カンパ活動」があったので同行しました。

 この街頭情宣カンパ活動とは、人通りの多い名古屋駅前の商店街で、越冬活動を紹介し、道行く人々にカンパを要請するものです。
 支援者やボランティアだけでなく、野宿をしているホームレスの人も、元ホームレスだった人たちなど、いろいろな人たちが多数参加して行われます。

 越冬会場の西柳公園(オケラ公園)で参加の呼びかけを行い、集まった、おおよそ40人ほどの人たちが、公園から列を作って移動します。
 移動しながら、拡声器で道行く人に呼びかけます。

名古屋越冬闘争3日目・街頭カンパと参加者の体験談 | 街頭カンパ活動からオケラ公園に向かう一行。通行人に呼びかけながら、さながらデモのよう。(撮影すべて筆者)
街頭カンパ活動からオケラ公園に向かう一行。通行人に呼びかけながら、さながらデモのよう。(撮影すべて筆者)
 オケラ公園の周辺は、柳橋市場、トヨタ本社ビルなどのほかにも、スパイラルタワーをはじめ、大きなビルが立ち並び、名古屋駅前の大きなデパートのある商店街からも、すぐの場所なので、人通りは昼夜を問わず、それなりにあります。

 そのようなところを、列を作ってマイクで話しながら、ときおりシュプレヒコールなどもあげて進む一団は、さながら「無届デモ」の様相を呈していますが、もちろん警察の警備はなく、誰も逮捕されません。とはいえ、それは歩道を移動しているだけなので、当たり前なのです。(いわゆる「デモ(パレード)」というのは、道路使用許可を取って車道上を集団で歩いたり騒いだりすることを言います)

参考
「麻生さんのおうちを見にいこう」のどかな企画に警察暴力―関係者に聞いた現場の真実 2008/10/27(歩道を集団で歩いて逮捕…国会質問に発展・不起訴)
【G8】私は見た! 逮捕劇に警察暴力が炸裂 2008/07/06(届け出デモでの逮捕…不起訴)
 完全に「無届デモ」状態で行進した一行は、オケラ公園のすぐ裏にある(実際には、トヨタ本社ビルの裏にオケラ公園がある?)トヨタ本社ビルの前をとおり、名鉄の名古屋駅の周辺に到達。そこで募金の呼びかけ活動を行いました。

 この場所は、名鉄電車の出入り口と、名鉄デパートの出入り口(名鉄は駅の出入り口に、よく自社のデパートを作っています)、地下街の入り口、バス亭などの集中するところで、夜になるとラーメンの屋台が出ていたり、時期になると宝くじ売り場ができたりする、大変人通りの多い場所です。
 待ち合わせ場所として利用されることの多い「ナナちゃん人形(スイス製の巨大なマネキン・よく着替えをしている)」に辿り着くためにも、必ず通る場所でもあります。
 JRの名古屋駅り出入り口とは、ややずれた場所にあります。

 実際、この場所では、ほかの募金活動もよく行われていますし、ティッシュ配りのバイトの人なども、たくさんいます。

 スタッフが、募金箱をもって、道行く人たちに呼びかけます。
 募金箱をもった人たちが前面に並び、そのうしろにマイクをもったスタッフが呼びかけを行います。
 「一食の食事や、一枚の毛布が、人の命を救うことがあります」
 「一緒に世の中を変えてゆきましょう」
 「昨年の12月−1月の間には、7名のホームレスの方が亡くなっています」

 とくに、さいきん、支援活動に参加した人の体験談で、
 「野宿になってしまうのは、怠けていたからではなく、運が悪かったにすぎない。ホームレスになっているのは、どこにでもいる普通の人たちです」
 という呼びかけが、印象に残りました。

 確かに、ホームレスというのは、筆者も含め、誰でもめぐり合わせ次第で、いとも簡単になる可能性のあるものなのは事実でしょう。
 さらに、会社が倒産したり、契約を更新されなかったり、頼った労組が不甲斐なかったり、というのは、当人の努力というよりは運のほうが強い要素であるといえます。

 比べるのは失礼かもしれませんが、以前、沖縄戦を「1/100の確立」で生き残った方の話を聞いたときにも、生き残れたのは何故か、という問いにたいして、生存者の方は「よくわからない」という返答をされていました。


 カンパの呼びかけ活動、どれくらいの範囲に聞こえるのかなと思い、周囲を一周してみましたが、名鉄の券売機のところはバッチリ聞こえ、反対側の歩道(トヨタ本社側)は、かすかに聞こえる程度、JR名古屋駅あたりは完全に聞こえませんでした。
 それでも、なにかを呼びかけている、ということは、かなり広範囲の人達に聞こえていたと思います。

 1時間ほどカンパ要請活動を行ったあとは、来たとき同様に、呼びかけを行いながら、集団で行進。
 無事にオケラ公園まで帰還しました。
 カンバ要請活動で集まったお金は、なんと72,742円。
 例年は、全体で5−7万円ほど。マスコミが退去して押しかけた昨年は、奇跡的に13万円でしたが、一回目の呼びかけの時には4万円弱だったので、今年はかなり順調といえます。次回の街頭カンパ活動は、1月3日に予定しています。

名古屋越冬闘争3日目・街頭カンパと参加者の体験談 | 夜になり雨が降り出す。風がなく焚き火を囲んでいても、冬の雨は厳しい。
夜になり雨が降り出す。風がなく焚き火を囲んでいても、冬の雨は厳しい。
 情宣カンパ後の午後は、あまりあわただしくもなかったので、参加者の話を拾いました。

・辛い現実の中でも、少しでも笑ってほしいと思って、かんばって歌っています。
 でも、天然でいいモノを持っている人たちには、まったくかないません。
 ホームレスのおっちゃん達には、いいキャラの人たちがそろっていて、非常に面白くて勉強になります。
 でも、焚き火を囲んで雨にふられながも、楽しそうに笑っている人たちを、マスコミの人は報道してくれません。
 やはり、もともとあるイメージというか、マスコミ的には、暗くて辛いホームレス、という絵が必要なんですね。
 この一年、いろいろなところに取材に来てもらって、特番も組んでもらいましたが、その点が、すこし残念な気がしています。
 (路上芸人、えぐれささしまさん)

名古屋越冬闘争3日目・街頭カンパと参加者の体験談 | 小雨がふり出した後も、マイクを手に陽気に歌うおっちゃん達。
歌の内容はさておき、良いキャラの持ち主も多く、路上芸人の、えぐれささしまさんも「勉強になります」と関心していた。
小雨がふり出した後も、マイクを手に陽気に歌うおっちゃん達。 歌の内容はさておき、良いキャラの持ち主も多く、路上芸人の、えぐれささしまさんも「勉強になります」と関心していた。
・いつまでたっても景気がよくならないね。
 去年の年末は、とんでもないことが起きたと思っていたけど、こんな状態が一年も続くとは思ってもみなかった。
 いまは、自分は福祉を受給できて生活はできているので、なんとか暮らしているけども、これで以前のように、福祉を申請にいっても役所で追い返されていたら、いまごろどうなっていたのかと思うと、すこし怖いね。
 友達の中には、越冬や炊き出しに遊びに行くと、福祉を取り消しにすると役所から脅されている人がいるみたいだけど、ほかに遊びにいくところがない人もいるのに、年寄りを孤独死させようとしているみたで、いやな話だね。
 (日雇い労働者で、現在は生活保護を受給している高齢の方)

・毎年、仕事がなくなる時期になると、顔をだしているけども、今年は人がすくないような気がする。
 船見寮に入るのもよいけども、周りに何もないところだし、とても退屈をするので、入らずにここに来ている。
 しかし今年の冬は堪える。
 仕事のあった年だと、年末年始に仕事がない時期にも、ある程度のお金は持っていたので楽だったが、今年は本当に仕事がなく、宿に泊まるお金もない状態になっている。
 野宿は慣れているけども、寒い時期に雨が降ると辛い。
 (港湾労働者の方)

・ボランティアをしていて、ここに一日いて、家に帰ってタオルで顔を拭くと真っ黒になる。
 女房にはどこに行っていたのと聞かれるし、越冬活動のことを話しても、あまり理解されないけども、人助けをするというのは大切なことなので参加している。
 ここにいる大勢の人達が、みんなボランティアで参加しているというのは、大変なことだと思います。
 (60代男性の方)

・皆で野外で作る料理はおいしい。とても楽しみにしている。
 一日中焚き火の前に座っていると、顔もパリバリになってくるよ。
 でも、この焚き火を頼りに、遠くからやってくる人もいるので、やめられないよね。
 一年ぶりに会う人も多い。毎年会うということは、つまりずっとホームレスをしていたか、この時期仕事も家もなくなっているか、ということだから、微妙な気持ちになる。
 でも知っている顔に合えたら、やっぱり楽しいね。
 (元ホームレスで、現在支援スタッフの方)

・越冬活動があって、本当に助かりました。
 いまは屋根のあるところに住んでいますが、昨年の越冬活動にスタッフとして参加していた時には、実はホームレスになっていました。
 職場で労使紛争が激化して、そのとばっちりで、20万だった賃金が8万もない状態になってしまいました。
 自分が労働組合に好意的だったので、そのようなことになってしまったのですが、その後の労組の対応も「2ヶ月で解決する」といっていたものの、まったく頼りないもので、生活保護基準以下の生活を半年以上も強いられてしまい、結局は家賃が払えずにホームレスになってしまいました。
 そして職場の人たちには内緒で、支援活動で知り合ったホームレスの方に世話になったりしながら、労使紛争で日々紛糾する職場に通っていました。
 世話になる相手によっては、職場のすぐ脇のブルーシートハウスから「出勤」することもあり、なんとも珍妙な体験をしました。
 越冬活動にも、例年通りに、支援スタッフとして参加していたのですが、労組にも入っている自分が、組合潰しのせいでホームレスになっているとなると、軟弱労組丸出しな感じて恥ずかしくて何もいえませんでした。今となっては笑い話ですが、当時は非常に困っていました。
 いまは裁判で争っています。
 (組合つぶしでホームレス職員になっていた人)


 夜になると雨が降り出し、焚き火からも、白い煙が立ち昇りました。

 明日はいよいよ大晦日です。
 大晦日には、恒例のビンゴ大会があり、元旦には餅つき大会などが予定されています。

 年越しビンゴの景品は何かと、実行委員の方に聞いたところ「いいものがあるけど、まだナイショ」とのことでした。
 明日は、忙しい一日になりそうです。


●第35回・名古屋拠点越冬闘争

 会場となっている西柳公園の地図はコチラの記事にあります。
 とても狭い公園で、周囲は一方通行が多いので、ご注意ください。

・スケジュール
12月28日(月) 西柳公園拠点設営。越冬突入集会(17:30-)
12月29日(火) 散髪(10:30-)、法律家による法律相談(10:00-13)、夜回り(21:00-)
12月30日(水) 法律家による法律相談10:00-13)、街頭情宣(12:30-)
12月31日(木) 散髪(10:30-)、夜回り(21:00-)、年越しイベント
 1月 1日(金) もちつき大会・カラオケ大会、ノリパン演舞、夜回り(21:00-)
 1月 2日(土) 船見寮交流会(13:00-)
 1月 3日(日) 散髪(10:30-)、街頭情宣(12:30-)、夜回り(21:00-)
 1月 4日(月) 西柳公園拠点撤収作業
 1月 5日(火) 中村福祉にて生活保護申請(8:45-)

・物資と活動資金カンパをしてください!
注:越冬会場の西柳公園は三方が駐輪場となり、大変狭くなりました。そのため、布団と残材は受け付けていません。
★毛 布(不足しています!!)
★男性用冬物衣類(ジャンパー、セーター、ズボン、靴下、マフラー、手袋、毛糸の帽子等)
★使い捨てカイロ
★食料品(お米・お米券・みそ・醤油・砂糖・野菜・乾麺等)
【期間・届け先】
12月28日(月)〜2010年1月3日(日)まで、現地の西柳公園(オケラ公園)で受け付けます。
※郵送・宅配も期間内到着なら可能です。
住所:名古屋市中村区名駅4ー12西柳公園内 名古屋越冬実行委員会
仮設電話:052−571−1108(12/28〜1/3)
★現 金
【送金先】郵便振替口座00840-9-11541 名古屋越冬実行委員会

・第35回名古屋越冬実行委員会
住所:名古屋市中村区則武2の8の13笹島労働者会館2階
問い合わせ先:笹島日雇労働組合052-451-4176 笹島診療所(火・金9時半〜12時半)052-451-4585
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