西表島開発  
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沖縄 環境 NA
トゥドゥマリ浜の鳴き砂は日本一(1)
2004/04/25

 私は鳴き砂の研究者です。「鳴き砂」というHPにすべてを出しています。昨年末の12月にNHKの取材で西表島のトゥドゥマリ浜を訪ねたのですが、その威容に思わず「ワー」と驚きました。その記録は「西表島鳴き砂調査記録」にまとめています。

 来たる4月17日午後10時からNHKハイビジョンテレビで放送されました。その取材の途中、激しい工事の騒音で録音がたびたび中断されました。リゾート施設建設中と小耳にはさんだのですが、まさかと思って施設を実見はしませんでした。NHKも見て見ぬふりでしたので、私もそれ以上聞かないふりをしていました。勿論、宿泊した民宿「アトク」でもその話はしませんでした。

 その後、4月1日にプレオープンと称して営業を始めるとニュースで聞き、あきれかえっています。しかも肝心の島の行政当局が支援していると聞き、驚きも数倍です。即刻、石垣金星さんが代表を務めるリゾート開発差止裁判の原告となる登録手続きをさせていただきました。これは鳴き砂の研究者としても黙ってはいられません。

 西表島は日本列島の南端ゆえ、多分行政当局は鳴き砂の意味をよくわかっていないのでしょう。それはよくあることです。私が西表島へ伺ったとき、石垣金星さんも「鳴き砂がそれほど大切なものとは知らなんだ」といわれました。実は世界中で鳴き砂を大事にしているのは、日本だけです。これは鋭い日本人の感性がなせる技だったようです。いまでは世界中から私のところへ情報が集まるようになっています。

 2003年12月24日(水)に日本経済新聞記事に新潟・巻町の用地訴訟、原発反対派の勝訴が確定した、というのがありました。その原因については報道されませんでしたが、あの反対運動の話題の中心となったのは、その時失われる浜辺が鳴き砂だったことが、大きな力となっていました。

 私は現地の東北電力原子力準備本部を2度訪問しました。原子力と鳴き砂とどちらが大事かという私の問いに、会社は返答に困ったものでした。なんと「マニュアルにないことだ」と。それがきっかけで遂に今年になって電力会社の撤退にまで発展しました。そして昨年の日本ナショナルトラストの「鳴き砂サミット」の会合には町長自ら出席されました。「鳴き砂サミット」とは全国の鳴き砂を保有している市町村の町長が中心だからサミットと称しています。

 実は私と原発との対峙は1982年に女川原発建設準備本部へ訪問して鳴き砂と原発とどちらが大切かと問いかけた時に始まります。(「鳴き砂幻想/第6章」および「東北電力原発準備本部訪問記」参照)。当時は国をあげての原発推進時代でしたので大学当局からさえ、プレッシャーがかかりましたが、これは原発とは次元が違う話だと突っぱねていました。

 西表島は一私企業と町長の無知から来る仕業に過ぎません。国の方針に逆らった原発とは次元が違います。裁判官はそれほどの無知ではないはずです。

同志社大学工学部名誉教授

(三輪茂雄)

長さ1キロにおよぶ鳴き砂の浜、トゥドゥマリ浜







トゥドゥマリ浜と内湾(浦内川が流れ込む)が接続するあたり










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