写真は西岡青少年キャンプ場。(国際交流インフォセンター/国際交流キャンプ札幌実行委員会提供)。
6月26日、「国際交流インフォセンター/国際交流キャンプ札幌実行委員会」は、札幌市が設置をめざすサミット特設キャンプ場の運営に協力することを、断念せざるを得ないと発表した。
実行委員会は今年4月から札幌市に対して、近年のG8サミット等国際会議の開催地付近には大勢のアクティビストが結集する傾向があることを説明し、公園や公共施設の占有などによる混乱を避け、コストを抑える合理的な策として、あらかじめ自治体が土地や建物を市民運動グループに提供し、「キャンプ場」や「コンバージェンス・センター」の運営をまかせ成功している事例を報告してきた。
北海道洞爺湖サミットの際には、札幌市に多くの集会やデモ・アクションが集中することから、札幌市が「キャンプ場」と「コンバージェンス・センター」を設置するための土地・建物を準備するのが望ましいと、実行委員会は要請していた。
札幌市は(1)地域住民の理解が得られない(2)財政負担が困難、として候補地の選定にとりかかるまでに長時間を費やしたが、6月11日以降は、実行委員会に協力を依頼する姿勢となり、一時期は自治体と市民が連携協力してキャンプ場を設置運営できるかのように思われた。
しかし、6月23日に札幌市が実行委員会に提示した「西岡青少年キャンプ場」利用契約書の書面によって、国内外から訪れる人びとを地域市民から隔離して収容するための「緊急避難キャンプ」を、札幌市が管理運営の主体となって設置するという意図が明らかになった。そのようなキャンプに進んで滞在する利用者はいないと考えられ、また、大いに批判を受けるであろう。
実行委員会の指摘によって一部のルールは修正されたが、札幌市が考えるキャンプ設置の第一義は、札幌市が管理ルールを決定し、警備員が利用者を常時監視することで安全が保たれるというものだった。実行委員会は、実施する意味のあるキャンプ場を札幌市と協働して設置運営することを最後まで諦めず、札幌市が「監視・隔離・緊急避難」の管理方針を考え直すよう説得に努めたが、札幌市は断固として方針を取り下げる意志がないことを告げた。
実行委員会は、このまま「西岡青少年キャンプ場−緊急避難キャンプ」が設置され、そこに国内外からの訪問者が訪れることになると、かえって混乱を生み出す危険があると考え、札幌市との連携協力を模索することは断念し、早急にオルタナティブの準備を開始する。
一方、札幌市は実行委員会が「市民メディアセンター北海道大学」での記者会見を予告をしたのに合わせて、その30分前に、「西岡青少年キャンプ場」にサミット時の緊急避難キャンプを設置すると、急きょ発表した。
(本多さゆみ)