
川辺川ダム建設予定地(撮影:須藤久仁恵)
川辺川ダムは、国土交通省(当時は建設省)が日本3大急流として知られる球磨川の支流である川辺川に、1966年に計画した九州最大級のダム。建設の目的は治水、利水、および発電であった。
1976年、建設省が、特定多目的ダム法に基づき川辺川ダム基本計画を告示し、その後、2度の見直しを経て、1998年に基本計画の変更を告示(熊本県資料より)。この際、目的にアユや川下り運行の保全のための「正常な流水維持」が加えられ、合計4つとなった。
川辺川ダムを水源とする土地改良事業に関しては、手続き上の問題や事業の合理性が指摘され農水省への異議申し立てが行われたものの却下されたため、96年に受益農家らが事業は不要であると国を訴えた「川辺川利水訴訟」を起こした。裁判は、熊本地裁の1審判決(00年)では原告敗訴、福岡高裁の2審判決(03年)では原告勝訴となり、その後上告を断念した国側の敗訴が確定している。
1997年の河川法改正に基づき、2006年度には、球磨川水系に関する河川整備基本方針検討小委員会(国土交通省)が、合計11回開かれ、2007年5月には球磨川水系河川整備基本方針が策定された。
ダム問題を巡る、過去1年ほどの動きについては、須藤久仁恵記者による詳細な報告がある(下記)。