トップ > 世界 > 人は食糧不足で飢えるのではない

世界

人は食糧不足で飢えるのではない

IPSJapan2006/03/27
ケニアの各地で飢饉が続き、NGOは政府に基本的な食糧、とくに主食となるトウモロコシの粉(ウンガ)の価格を下げるよう求めている。
ケニア 貧困 IPS
【ナイロビIPS=ジョイス・ムラマ、3月16日】
 ケニアの各地で飢饉が続き、NGOは政府に基本的な食糧、とくに主食となるトウモロコシの粉(ウンガ)の価格を下げるよう求めている。「ウンガを30ケニアシリングにする運動」を行っているBunge la Mwananchiの調査によると、飢饉に苦しむ地域では食品が売られていても高くて手が出ない。「人々は食糧不足で飢えているのではなく、買えないから飢えている」とBunge la MwananchiのW.Mbatia氏はIPSの取材に応じて語った。

 政府は複合的な課税で日用品の価格を引き上げているが、昨年の予算案では女性議員の圧力により生理用品の付加価値税VATが取り除かれた。「生理用品の税金が引き下げられるなら、食料品の税金も軽減すべきだ」とMbatia氏はいう。

 ケニア政府は干ばつによる飢饉を国家規模の災害と宣言し、キバキ大統領は300万人を飢えから救うために国際社会に食糧支援を求めた。ケニア北西部がもっとも干ばつ被害を受けた。しかし今月初めに国連世界食糧計画(WFP)のモリス事務局長は支援する食糧が不足していると警告し、ケニア北東部のソマリアとスーダンからの難民への食糧配給は削減されている。

 だがMbatia氏は「食糧支援に頼るのではなく、政府が問題に対して総体的に取り組み、食品の価格を引き下げる必要がある」という。Bunge la Mwananchiは全国の支部を通じて市民教育プログラムを行い、食品価格を引き下げるために世論を高めようとしている。

 一方で「基本的な食品の税金を引き下げるにしても、全国的にその価格を管理する機関が必要になる」とナイロビに本部を置く市民グループ、経済問題研究所のF.Muthengi氏はいい、「必要なのは物価を監視する消費者組織である」としている。さらに食品の価格を引き下げ、食糧を確保するために、食糧生産への助成金を求める声もある。

 食糧不足に苦しんでいるのはケニアだけではない。ジブチ、エチオピア、ソマリアを含めアフリカ東部では600万人が緊急の支援を求めている。特にソマリアでは部族間の争いのために支援物資の到達が困難な状況にある。ケニアの飢饉の対策について報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=加藤律子(Diplomatt)/IPS Japan浅霧勝浩

IPS関連ヘッドラインサマリー:
食糧援助があなたの傍の小さなスクリーンに
焼き付ける太陽、砂ぼこり、飢え
砂漠における壊れやすい平和
人は食糧不足で飢えるのではない<BR>
<BR>
ナイロビIPSのジョイス・ムラマより、ケニアにおける飢饉対策について報告したIPS記事。(IPS Japan浅霧勝浩)
下のリストは、この記事をもとにJanJanのすべての記事の中から「連想検索」した結果10本を表示しています。
もっと見たい場合や、他のサイトでの検索結果もごらんになるには右のボタンをクリックしてください。