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アフガニスタン:平和維持活動から逸れていくカナダ軍

IPSJapan2006/03/30
NATO軍の平和維持活動参加からカンダハル周辺での米軍の反ゲリラ活動「不朽の自由作戦」への参加へと、アフガンに駐留するカナダ軍の任務の性格が変わった。
アフガニスタン 軍事 IPS
【トロントIPS=ポール・ワインバーグ、3月22日】

 2月、アフガニスタンに駐留する2200名のカナダ軍の任務に変化があった。首都カブール近辺におけるNATO(北大西洋条約機構)軍の平和維持活動への参加から、カンダハル周辺での米軍の反ゲリラ活動「不朽の自由作戦」への参加へとその性格が変わったのである。

 これによって、地元住民からの反発を招く米軍式の活動にカナダ軍が向かってしまうのではないか、との懸念が絶えない。実際、カナダ軍への攻撃は増えている(死者3人、負傷8人)。先日は、カナダ軍兵士が、軍の車両に近づきすぎたという理由だけで、全く武装していないタクシーの運転手を殺害してしまった。

 カナダ教育省および「アフガニスタンの平和強化全国独立委員会」の顧問であるセディク・ウィーラ氏は、外交の可能性は果たして尽くされたのか、と疑問を投げかける。「アフガンでの今の反テロ戦争のやり方では、アルカイダが強くなってしまうだけだ」と彼はいう。

 ペギー・メイソン元軍縮大使も、この夏にNATO軍がカンダハルに到着し米主導の連合軍と交代するまでなぜカナダ軍は待てなかったのか、と首をひねる。

 しかし、英ブラッドフォード大学のポール・ロジャース教授(平和学)は、問題は、イラクへ行くためにアフガンを離れる米軍と交代でアフガンにやってくる欧州諸国の軍隊が少ないことだ、と指摘する。アフガン情勢の帰趨は、タリバンによる「春の攻勢」がどの程度のものになるかにかかっているという。

 カブール近くにあるバグラム空軍基地(米軍が管理)で囚人に対する虐待が行なわれているという報告もカナダ軍にとっては懸念材料だ。オランダ政府は、NATO軍主導の収容所を設置することを提案している。ブリティッシュ・コロンビア大学のマイケル・バイヤーズ氏は、カナダ政府がこの提案に賛成していないことが不満だ。カナダ軍自身は、昨年12月、囚人をアフガン当局に引き渡す協定を結んだ。しかし、アフガン政府自体の人権軽視の傾向、および米軍がアフガンの施設に立ち入る可能性を考えると、この取り決めがうまく機能するかどうかはよくわからない、とバイヤーズ氏はいう。

「反テロ戦略」に傾くアフガンのカナダ軍について報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=山口響/IPS Japan浅霧勝浩

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