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「米国大学(院)学位商法」の危険性―英語教育界に進む汚染

メアリー加藤2006/08/31
「大学」と名乗っている認可を受けていないアメリカのおかしな学校が、英語教育界にも進出してきたようだ。そのネットワークは、網の目のように広がっている。
米国 大学 NA
 私はこれまで『JanJan』で「『米国大学(院)学位商法』の危険性」というシリーズを紹介してきたが、その中で取り上げた学校ではないか、と、知人から7月29日付けの『読売新聞』に掲載されたアナハイム大学の広告写真が送られてきた。(右写真上)

 その公表されているURLを見る限り、答えは「Yes」、つまり、アナハイム大学はBear博士の指摘による「Not beautiful(胡散臭い)商法」である。

 奇しくも、送られてきた朝刊にあった「児童英語教師養成コース」の広告(右写真中)によると、これは「J-Shine=小学校英語指導者認定協議会」の認定講座の由。「だから『小学校英語指導者資格』取得に有利!」とある。ネットで検索すると、同「認定協議会」はランバート大学を「登録団体」としている(検索結果)。活発なシンポジウムも開催された由。このランパート大学は、前述のアナハイム大学と姉妹校である。(参考記事

 英語教育界にも学位商法の危険性が及んでいるのかと、「小学校英語」に関連してネットで検索していくと、大津由紀雄編著『日本の英語教育に必要なこと―小学校英語と英語教育政策』(慶應義塾大学出版会)という本の著者の1人に「教育学博士」が紹介されている。

 それによると、東京コミュニティスクールの校長をしておられる市川力氏が、2003年にハミルトン大学で教育学のPh.D.(博士号)を取得したことや、NHKの英語教育番組「えいごリアン3」の企画委員であることが書かれている。

 同氏はNHKのテレビ番組『クローズアップ現代』や、フジテレビの『ニュースJAPAN』などにも出演して「小学校英語」についてコメントしているという(同校HPより)。

 ところがこのハミルトン大学も、Bear博士によれば「Not beautiful(胡散臭い)」であり、非常に興味深いことに、昨年6月15日に、CBSニューズの『60分』という番組で「Diplomas For Sale=学位商法」として追及されている(リンク先画面右の「Video」をクリックすると再現できる)。

 また、日本では右脳式訓練による子供教育(英語)本が多数出ている。そうした本の著者の1人、七田眞氏は「米国ニューポート大学日本校教授」であるようだが、この大学も、Bear博士の言う胡散臭い大学である。
 関連サイト:http://www.php.co.jp/fun/people/people.php?name=%BC%B7%C5%C4%A1%A1%E2%C3

 さらに、同氏が騎士(ナイト)の称号を受けたという(米国)国際学士院は、なぜか秀蓮気功師学院のサイトにある。

 国際学士院の傘下のロスアンゼルス市立大学を、Bear博士はやはり胡散臭いとしている。確かにそのHPでは、Accreditation(認定)に関する説明が不明確で、米国の連絡先は私書箱になっている。

 因みに、七田眞氏は日本文化振興会の副会長でもあるようで、同振興会が国際アカデミー賞を授与した「催眠館ラディアンス」の代表は、こちらも胡散臭いとされるイオンド大学教授とのことである。
 (関連記事:「米国大学(院)学位商法」の危険性(5)

 こうして見ていくと、「学校」「教育」「研修」という美名のもと、小島茂静岡県立大学教授の説く「学歴汚染」が進んでいるのではなかろうか?

 なお、これと同列に扱うのはやや酷ではあるが、『読売新聞』の第一面に英語力テストのTOEICが「世界基準」と広告をしている(右写真下)。しかし、日本と韓国が大部分という現実を「世界基準」とするのには疑問を感じる。(関連記事:「受験者の2人に1人は日本人!?」「TOEICブームの虚実:社会的責任という見方」)

 李下に冠を正さず。「教育」ビジネスはあくまでも良心的であってほしい。

※筆者注:本稿は公平中立を期する為、公表されているURLに基づいています。リンクの扱いについては、CRICの見解を参考にしています(無断でリンクを張ることは著作権侵害となるでしょうか:CRIC)。内容には十分配慮していますが、事実誤認などあればご指摘ください。
「米国大学(院)学位商法」の危険性―英語教育界に進む汚染
7月29日読売新聞朝刊広告
「米国大学(院)学位商法」の危険性―英語教育界に進む汚染
同日の同紙朝刊広告
「米国大学(院)学位商法」の危険性―英語教育界に進む汚染
読売新聞8月9日朝刊第一面広告

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[50558] アナハイム大学はCHEA認定大学では?
名前:吉田直樹
日時:2009/09/18 21:17
アナハイム大学はCHEA認定の大学ではないでしょうか?

http://www.chea.org/search/actionInst.asp?CheaID=173854

アメリカの大学にはCHEA認定でなくとも各州が独自に持っている、日本の教育委員会に当たる組織が、認定しているところもあると思いますが、何かの間違いではないでしょうか?
[29734] プロ級英訳者養成教室
名前:メアリー加藤
日時:2007/08/18 20:56
下記、プロ級英訳者養成教室の講師は
朝日カルチャーセンター(東京、新宿)で教えているよし。
同センターは朝日新聞グループ?

プロ級英訳者養成教室
講師 中野幾雄
国立ミンダナオ大学 名誉教授
ポーランド国立ウッジ大学 名誉教授
朝日カルチャーセンター(東京、新宿)講師


イオンド大学のサイトにも挙がってます。
英作文指導会


同校と静岡県立大学小島教授との激しいやり取りに
上記ポーランド国立ウッジ大学が出てきます。
弾劾通知


他方、フィリッピンのミンダナオ大学とも提携しているよし。
著名人が続々と登場
姉妹校提携


[21147] 学位の必要性
名前:SocialAction
日時:2006/09/02 13:09
規定外のペンネームです。お手数をおかけしますが、規定に基づくペンネームにご再考をお願いいたします。 記者IDをお書き添えの上、ご希望のペンネームを adjanjan@janjan.jp までお送り下さい。(編集部)

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 ペンネームは、姓と名の両方をもち、一般的に使われている名前の範囲のなかで考えていただくようお願いします。

[21110] 文科省に望むこと(追記)
名前:江口征男
日時:2006/08/31 13:18
 書き忘れましたので、追記です。

 たとえば、「書籍、広告、ネット上、およびそれらに類するものに
取得学位等を表示する場合は、授与教育機関名及び分野名を併記
しなければならない。」 こんな法律です。

 しかし、「東京大学 理学」とあっても、詐称ということもある。

 そうなると、登録が必要、それには第三者機関が必要となって、
またぞろ利権や天下りがらみの方向へ進みそうです。

 結局、怪しい連中に騙されるメディアや本人の問題ということに
なるのかなあ?
[21109] いつも腹立たしく、面白く
名前:江口征男
日時:2006/08/31 12:42
メアリー加藤さま

 いつも腹立たしく、かつ面白く読ませていただいています。

 一流新聞の広告掲載基準は厳しいと聞きますが、
広告局には、「リテラシー力」は必要ないのでしょうか。

 他紙でも時々、悪質な宣伝や手抜き工事を度々している
建築会社の広告が出ています。
 扱っている弁護士達は怒り心頭だと思います。
 編集局は、かせぐ広告局に頭が上がらないのでしょうか。

 文科省も、もうそろそろ腰を上げないといけませんね。
まともな博士がいやになるでしょう。
 実際ぼくは、怪しげな本の奥付で聞いたことのない大学名を見たら、
すぐ調べますが、たいがいアタリ!です。
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