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【ニューヨークIPS=ウィリアム・フィッシャー、12月19日】 いわゆる「9・11」テロから5年たった現在、「イスラム嫌い」の度合はますます激しくなっている。イスラム系・アラブ系の人々は、ただ単に彼らがそうであるというだけの理由で、嫌がらせを受け、差別され、逮捕されている。 米国イスラム関係評議会(CAIR)が行った世論調査によると、回答者のほぼ半分がイスラムに対して良くない印象を持ち、さらに4分の1の人々は極端に反イスラム的な考えを持っていた。 また、CAIRは、2005年において、1,972件という過去最大の反イスラム的な人権侵害に関する相談を受けている。2004年の相談件数は1,522件であった。 こうしたイスラム嫌いのひとつの原因は、メディアにある。報道は言うまでもなく、「24」「スリーパー・セル」「ザ・エイジェンシー」といったテレビドラマでも、イスラム系・中東系のテロリストが頻繁に登場する。 さらに大きいのは、警察・司法当局が、法の下の平等をうたう一方で、実際にはイスラム系を狙い撃ちしている現状があるということだ。 9・11後の数ヶ月で、約5,000人(その多くが中東系)が容疑者として逮捕・拘束されたが、そのうち結局誰一人として起訴されることはなかった。 またある時、USエアウェイズのフライトに乗り合わせた6人のイスラム教の指導者(モスク礼拝の指導者)たちが、乗客の一人が「あの男たちは怪しい動きをしている」とのメモを客室乗務員に渡したということだけを理由にして、手錠をはめられて飛行機から退出させられた。彼らは結局釈放されたが、この取り扱いを不服として、USエアウェイズを訴えている最中だ。 米財務省は、愛国者法を発動して、イスラムの大義を支持する慈善団体をテロ組織として指定する権限を持っている。いったん指定されてしまうと、団体の資産は凍結され動産は押収の対象になる。これまでのところ、財務省は5つの団体を指定している。しかし、そのうち起訴されたのはわずか1団体である。また当局は、3ヶ月前に、イスラム系最大の慈善団体のひとつ「救済と発展を目指す生命」(Life for Relief and Development)の事務所を家宅捜索している。 欧州諸国でも、似たような現象が起こっている。たとえばフランスでは、子供たちが学校でハンドスカーフをかぶることがすでに禁止されている。また、オランダの中道右派政権も、ブルカなどを公共の場でかぶることを禁止する措置を検討している。 世にはびこるイスラム嫌いの原因について探る。(原文へ) 翻訳/サマリー=山口響/IPS Japan浅霧勝浩 関連記事: イスラム市民は風刺画ではなくテロ戦争に怒っている(IPS) 欧州:対イスラム攻撃の監視強化(WAM) 英国:ベールを「取らせる」権利?(IPS) |