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今年4月の統一地方選で、トップ当選した森学世田谷区議(東京都)の経歴詐称が問題になっているようだ。その理由は、ルクセンブルク大使館在職時の肩書きが「三等書記官」なのに「一等書記官」と公表した、というものだ。(関連記事:世田谷の好青年、区議トップ当選から大転落の予感) この話題は、同統一地方選挙で再選された井崎義治流山市長が「英国国立ウェールズ大学大学院環境プログラム教授」をしていたという経歴問題を想起させる。私見だが、「駐ルクセンブルグ大使館一等書記官」か「三等書記官」によって影響される選挙票よりも、「英国大学院教授」というほうが(悪)影響を与えるであろう。 井崎市長は2004年4月、経歴詐称などで書類送検されている。結局、請求は棄却され不起訴になったが、経歴についての疑念は裁判官も認めている。(関連記事:流山市長 公職選挙法(第235条 経歴詐称など)で、書類送検、関連情報:2004年4月20日付「産経新聞」、流山市政研究会) ところが、再選された同氏は、市の公式サイトのプロフィールから上述「英国立大学院教授」の項を消去していない。 ・平成12年(2000年)から 英国国立ウェールズ大学大学院環境プログラム (The University of Wales validated Postgraduated(ママ)Distance Learning Environmental Programme in Japan)助教授 ・平成14年(2002年)から 同プログラム教授 ということは、疑念のとけない「英国大学院」に今なお確たる信念をもっているということであろう(「今更消去できない」ということかもしれない)。 さて、長いこと学歴問題を追いかけている私は、英国国立ウェールズ大学大学院環境プログラムのHPで面白いことに気づいた。 かつて、ウェールズ大学大学院環境プログラムの事務局は「東京都港区芝浦3−13−1 矢島ビル5F」とHPに記載されていた。この住所は雑居ビルで、本年1月の時点で、郵便受けの張り紙によると転居していることがわかった(右写真上、中)。転居先は「中央区銀座1−15−6 KN銀座ビル6F」ということだが、その転居先の6階に行ってみると、それらしき表示はなかった。さらに現時点の表記は「新宿区神楽坂1−2」となっている。 知人に調べてもらうと、神楽坂のその事務所は地下の一部屋であることがわかった。他の株式会社と共同で使用しているらしい(右写真下)。ある大学の日本校が、こんなに頻繁に住所を変えるのはどうしたことだろう。 そもそも「日本語でどうして英国大学の学位が与えられるのか?」という基本的疑問があるので、私は同プログラムの実在を見出すことができない。 井崎市長が教授であった以上、「通信教育をうけていた学生がだまされた」というのとはまったく違う。実体がないことを知っていながら、教授に採用ないし契約がされた、即ち「確信犯」ということである。前回2万5000票から4万5000票と大幅に市民の支持が増しただけに、本人のAccountability (説明責任)はいよいよ大きい。 なお、この「通信制」プログラムとは別に「通学制」のコースもあり、錚々たる教員リストがあるが、これも「どうして日本語で英国大学のMBAが取れるのか?」という基本的疑問は残る。 http://www.athuman.com/mba/tsugaku/teacher_t.asp ※筆者注: 本稿は公平中立を期する為、公表されているURLに基づいています。リンクの扱いについては、CRICの見解を参考にしています。内容には十分配慮していますが、事実誤認などあればご指摘ください。 関連記事:「米国大学(院)学位商法」の危険性シリーズ 都知事選との因縁 日米当局のそれぞれの取組 |