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「米国大学(院)学位商法」の危険性:「英国国立大学」も

メアリー加藤2007/06/06
英国の大学の日本校が、次々に住所を変更している。千葉県流山市の市長は、実体のないと思われるその大学の「教授」である。
米国 大学 NA
 今年4月の統一地方選で、トップ当選した森学世田谷区議(東京都)の経歴詐称が問題になっているようだ。その理由は、ルクセンブルク大使館在職時の肩書きが「三等書記官」なのに「一等書記官」と公表した、というものだ。(関連記事:世田谷の好青年、区議トップ当選から大転落の予感

 この話題は、同統一地方選挙で再選された井崎義治流山市長が「英国国立ウェールズ大学大学院環境プログラム教授」をしていたという経歴問題を想起させる。私見だが、「駐ルクセンブルグ大使館一等書記官」か「三等書記官」によって影響される選挙票よりも、「英国大学院教授」というほうが(悪)影響を与えるであろう。

 井崎市長は2004年4月、経歴詐称などで書類送検されている。結局、請求は棄却され不起訴になったが、経歴についての疑念は裁判官も認めている。(関連記事:流山市長 公職選挙法(第235条 経歴詐称など)で、書類送検、関連情報:2004年4月20日付「産経新聞」流山市政研究会

 ところが、再選された同氏は、市の公式サイトのプロフィールから上述「英国立大学院教授」の項を消去していない。

・平成12年(2000年)から
 英国国立ウェールズ大学大学院環境プログラム
(The University of Wales validated Postgraduated(ママ)Distance Learning Environmental Programme in Japan)助教授
・平成14年(2002年)から
  同プログラム教授

 ということは、疑念のとけない「英国大学院」に今なお確たる信念をもっているということであろう(「今更消去できない」ということかもしれない)。

 さて、長いこと学歴問題を追いかけている私は、英国国立ウェールズ大学大学院環境プログラムのHPで面白いことに気づいた。

 かつて、ウェールズ大学大学院環境プログラムの事務局は「東京都港区芝浦3−13−1 矢島ビル5F」とHPに記載されていた。この住所は雑居ビルで、本年1月の時点で、郵便受けの張り紙によると転居していることがわかった(右写真上、中)。転居先は「中央区銀座1−15−6 KN銀座ビル6F」ということだが、その転居先の6階に行ってみると、それらしき表示はなかった。さらに現時点の表記は「新宿区神楽坂1−2」となっている。

 知人に調べてもらうと、神楽坂のその事務所は地下の一部屋であることがわかった。他の株式会社と共同で使用しているらしい(右写真下)。ある大学の日本校が、こんなに頻繁に住所を変えるのはどうしたことだろう。

 そもそも「日本語でどうして英国大学の学位が与えられるのか?」という基本的疑問があるので、私は同プログラムの実在を見出すことができない。

 井崎市長が教授であった以上、「通信教育をうけていた学生がだまされた」というのとはまったく違う。実体がないことを知っていながら、教授に採用ないし契約がされた、即ち「確信犯」ということである。前回2万5000票から4万5000票と大幅に市民の支持が増しただけに、本人のAccountability (説明責任)はいよいよ大きい。

 なお、この「通信制」プログラムとは別に「通学制」のコースもあり、錚々たる教員リストがあるが、これも「どうして日本語で英国大学のMBAが取れるのか?」という基本的疑問は残る。
http://www.athuman.com/mba/tsugaku/teacher_t.asp

※筆者注:
 本稿は公平中立を期する為、公表されているURLに基づいています。リンクの扱いについては、CRICの見解を参考にしています。内容には十分配慮していますが、事実誤認などあればご指摘ください。

関連記事:「米国大学(院)学位商法」の危険性シリーズ
都知事選との因縁
日米当局のそれぞれの取組
「米国大学(院)学位商法」の危険性:「英国国立大学」も
英国国立大学(院)の事務局の郵便受け、今年1月
「米国大学(院)学位商法」の危険性:「英国国立大学」も
そこに貼られていた「転居先」
「米国大学(院)学位商法」の危険性:「英国国立大学」も
現在の住所。他の組織と事務所スペースをシェアしている様子

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[29696] そうですね。
名前:藤田守
日時:2007/08/17 00:03
加藤様

 確かに、加藤様の仰る通りです。ただし、偽学位に関しては、最近弁護士から、それを用いて金銭や、地位の授受を行った場合は刑法の「詐欺罪」が適用される、と指摘されています。これはWikipediaにもはっきりと載っています。この意義、極めて大きいと思います。つまり、学位商法は「詐欺罪」が適用されるのですから、その「犯罪者」に本の刊行を許しているというのは、「犯罪幇助」行為であって、もはや、CSRで済ませられる問題ではない気がします。公開質問状には、この点を是非盛り込んで、より厳しい追求を望みたいですね。JanJanと講談社はJanJanの協力出版社、というリンクの中に講談社があったので、指摘しました。どの程度の繋がりかは分かりませんが、やはり、講談社だけ、外すわけにはいかないでしょうね。なんと言っても、最大手の一つですから。集英社も含まれていましたが、これも、探せば、問題本、続々出てきそうですね。。。取り敢えず、冷静な質問、それに期待したいです。
[29695] コンプライアンスではなくCSR
名前:メアリー加藤
日時:2007/08/16 23:09
藤田守 さん、


「呆れる」、「憤り」。
同感、という前提で、敢えて申し上げます。


「学位商法」は、別項でも書きましたが現下の日本では
法律違反でなく、つまり、はやり言葉でいえばコンプライアンス
(=法律遵守)の問題ではなCSR(企業の社会的責任)の問題です。
ホリスティック
のコメント[29689] 


さて、このCSR(の欠如)を指摘するには、裁判をするのと
同じ感覚、姿勢、行動でないと有効ではありません。
(裁判においては、検事、弁護士ともに「冷徹な第三者」裁判官に
アピールするためには、決して罵詈雑言の応酬はしません。)


あくまでも「客観的事実」を提示せねばなりません。
「正義感」「義務感」「使命感」、とか「おかしい」「常識はずれ」「ふざけるな」と
いった主張・非難は胸に秘めてーー。
というのもそれらは人によって価値観が違い、「見解の相違」という
水掛け論になるからです。


出版社でいえば、「客観的事実」を提示し、本国米国(の州によって)では
「違法」となる「学位」を持った(=購入した)人物の著作を出版することに、
(株式会社として儲けねばならないのは理解するとして)正当性があるのかを、
相手自身(=社長)に判断してもらわねばなりません。


出版社によっては「お手盛り」「捏造」もあります。
この例では出版社の役員らが逮捕されました。
薬事法違反容疑で書類送検へ
史輝出版の役員ら逮捕


しかし、「一流出版社」ではそういうことがないでしょうから、
まともな質問(取材)にはまともに応じると期待されます。
(因みに、「JanJan社と講談社の協力関係」を私は知りません)


本シリーズで挙げてきた、「一流企業」「一流大学」に対しても同様に
冷静な質問(取材)をすることが有効です。

[29685] JanJanと協力している出版社はどうなるのでしょうか?
名前:藤田守
日時:2007/08/16 00:26
加藤様

 確かに、一流出版社ならば、世間体もありますから、ある程度の期待は持てます。しかし、例えば、講談社のような、JanJan社と協力関係にある出版社を意図的に外せば、今度は、JanJan社がその鼎の軽重を問われる事になります。しかし、講談社は明らかに、山ほど七田眞の本を出していますし、自分の本でも引用しましたが、河合隼男まで利用して、「右脳教育の決定版」という帯で、七田の本を堂々と出しているのですよ。相当な力の入れようです。そこにも公開質問状を送るとなれば、協力出版社、それも、かなり巨大な、をJanJan社は失うことになりますが、それがJanJan社に出来るでしょうか?自分達末端の人間とは別の、政治的、現実的な関係が問題となって来ると思いますが。しかし、ここで、講談社を対象から外すようならば、JanJan社も所詮そこまでか、という話になりますね。正直、友好関係を断ち切っても、市民新聞という誇りを持って厳しく追求して頂きたいものです。
[29684] Dr.は止めて貰いたいですね。
名前:藤田守
日時:2007/08/16 00:07
正直、この人の本がPHPからたくさん出ていることに、呆れてしまいます。一体、この出版社の正体はなんなのでしょうか?金儲けが目的なら、直ぐに、PHPという金看板は降ろして欲しいです。そもそも企業理念が商業出版社とは違うはずでしょう?小林ハカセは、最近JRAの馬主で、何頭も馬を走らせていますが、持ち馬が一頭も重賞を勝てないのでは、その風水の力もまるであてになりませんが、こういう、人を騙して金儲けをしている人間は正直へドが出ますね。それにしても、金になれば、誰にでも出版を許す、視聴率が稼げれば、「捏造」でも平気で放映する、というこの国のマスメディアとそれをまじめに信じてしまう国民の知的レベルの低さは、もう、末期的なのではないでしょうか?正直、自分のしている行為が虚しく感じてしまいます。
[29682] 「一流出版社」に質問(取材)
名前:メアリー加藤
日時:2007/08/15 23:58
藤田守 さん、

まず、(質問状の)ターゲットは「一流出版社」ですね。


>もちろん、PHPとしても「いいかげんな人」の本を出版したとすれば、
>それは編集者ならびに出版社の責任としてその責めを受ける覚悟です。

それなら、そこに(個人ではなく)Janjan社から質問(=取材)を出せば、きちんとした
返事をせざるを得ないでしょう。
「理不尽な言いがかり」はできない。


「訴えるぞ」というのが胡散臭い人々の常套セリフです。
絶対に勝てるけれども、いかにも面倒くさい。
武富士事件にみる「名誉毀損ビジネス」



江口征男 さん、
「ボーナスを払うために一定の売り上げが見込めるから出す」
こういう(公式)見解を「一流出版社」から取材で引き出し、Janjan
の記事として出したい。
それが「世直し」につながります。→ 社会の木鐸の実践


ドクター・コパ(小林祥晃)が博士号をとったコンチネンタル大学の本校は
幽霊大学です。

[29680] ドクター・コパも
名前:江口征男
日時:2007/08/15 22:40
メアリー加藤さま

ドクター・コパ(小林祥晃)
実業之日本社、ニューハウス出版、講談社、廣済堂出版、主婦と生活社・・・
が出版しています。
ボーナスを払うために一定の売り上げが見込めるから出すのだそうです。
経営者が風水を信じているのかもしれませんが。

コンチネンタル大学の本校は、マンションの一室にすらないそうです。
[29673] 質問状
名前:藤田守
日時:2007/08/15 12:04
加藤様

 そうですね。それしかないと思います。ただ、マスメディアの良心は期待しない方がいいです。自分は、自分の肩書きで、つまり、作家、市民記者、経営士という肩書きで、既にほぼ全てのマスメディアに質問状を送っているのですが、完全に黙殺されました。それで、野暮な話ですが、個人的に交流があるPHP研究所のトップの方あてに、メールで個人的に質問しました。直ぐに、出版の方の責任者と話し合って、PHPの公式見解を頂きました。下記がそれです。

PHPの**です。
短く書きます。
出版部門の責任者と話しました。
結論を端的に言えば、事前にメールをいただき感謝しておりますが、基本的に言論の自由ですので、藤田さんが何を書かれても、PHPとしてそれにストップをお願いすることはいたしません。
また、学歴等に関しては、それぞれに言い分があると思います。
昨今、ディグリーミルが異常繁殖しており、著名な人でも、ディグリーがないと仕事に差し障るということで、そうしたところから買ったとみられるケースがあります。悲しいことだと思いますが、それをとがめるも自由ですし、それに反論するのも自由です。
訴訟等までに発展すれば、それもありだと思います。
もちろん、PHPとしても「いいかげんな人」の本を出版したとすれば、それは編集者ならびに出版社の責任としてその責めを受ける覚悟です。

以上が公式見解です。

個人的には、学歴詐称は許せませんし、ディグリーミルの存在は悲しいことだと思います。ただ、それにこだわりすぎてもエネルギーのムダ遣いだと思います。

取り急ぎ。

つまり、PHPは責められても別に謝罪もしないし、調査もしない、ということです。そして、自分の報告を受けても一切その怪しい出版物の精査も刊行のストップもしなかった、ということです。そして、学歴狩りは、勝手にお互い訴訟で解決しろ、です。
余りにもいい加減と言えばいい加減ですが、これが、PHPのトップの判断なのです。おそらく、JanJanがNHKなどのマスコミ全てに同様の公開質問状を送り、PHP及び各出版社が嫌でもマスコミの対面上、真摯に応えざるを得ない状況まで追い込まなければ、まともな返答は期待出来ませんし、逆を言えば、マスコミがそれを黙殺すれば、全く、質問状は意味がないでしょう。PHPはJanJanに対して応えようともしないと思いますし、寧ろ、マスコミに圧力をかけて、一切騒ぐな、という気がします。この問題をNHKの元チーフディレクターにも相談したのですが、もう既にその方は退職され、子会社に移られていたので、NHKの質問窓口を紹介して頂きました。しかし、自分は敢えて、質問する際その方の名前を出しませんでした。NHKの誠意が見たかったのです。結果、黙殺されました。NHKですらそうです。およそ、全てのマスコミが、七田関係で汚染されています。そして、産経新聞や、全ての民放がそうです。かつて、何度も七田式の「捏造」報道をしています。「あるある」があれ程の社会的大問題になった以上、今更、過去の「捏造」を真摯に認めて、謝罪したり、調査する気など、各社とも毛頭無いと思いますし(全社に質問状はNHK同様送っています。完全無視です)、多分黙殺でしょう。やはり、如何に、先にマスメディアに取り上げて貰えるか、にその公開質問状の意義はかかってくると思います。マスメディアの援護無しに、質問状は無意味です。そして、残念ですが、マスメディアは、汚れています。そこを、どう乗り切るか、が、問題だと思います。それでも、やるしかない、と思いますが。

[29670] 公開質問状
名前:メアリー加藤
日時:2007/08/15 00:02
藤田守 さん

>どう、「世に告知していくか」?
私はそれを市民ネット新聞に期待してます。


>天下のPHPが、売名や商業行為に手を貸すのか?
Janjan社から、出版社などに公開質問状を
出してもらいたいと私は思ってます。
通常、メディアは自社の記者を使って関係者の
取材調査をするわけですが、市民記者には荷が重い。


ここに沢山ありますが、「学位商法」関係でも
ゾロゾロ出てきます。
健康本著作者


森眞由美・PHP研究所

七田眞・PHP研究所

江本勝・サンマーク出版

あいはら友子・主婦と生活

秋山眞人・河出書房新社

阿久津淳・徳間書房

[29665] ホリステッィック酷いですね。。。
名前:藤田守
日時:2007/08/14 18:51
このホリスティック教育やサトルエネルギーとか言ってる人達は頭がおかしいのでしょうか?それとも、商売だと割り切っているのでしょうか?判別しかねます。正直信じ難いのですが、この森眞由美という女性、死ぬほど、PHPから本を出しています。何故、ニューポート大学がディプロマミルであることを理解している天下のPHPが、七田やこの森というインチキハカセの売名や商業行為に手を貸すのか、自分はそれが、許せません。そういうことをする出版社ならば、PHPの金看板は直ぐにおろして貰いたいです。責任あるPHPがこういう本を出すから、一般人が毒されるのです。この罪、重いですね。
[29663] 有り難う御座います。
名前:藤田守
日時:2007/08/14 16:49
加藤様

 お返事、有り難う御座います。それが一番の問題ですね。どう、「世に告知していくか」。それは誰も受け入れたく無い、「真実」です。ある出版社の方は、ダイエットの危険性を幾ら説いても、それを本には出来ない。どうすれば、効果的で安全なダイエットが出来るか、という代案が無ければ本にならない、と仰りました。それは、消費者のニーズに応えるという意味では、正論です。しかし、「教育」に答えはありません。それは、自分が簡単に出して良い「答え」ではないし持ってもいません。ダイエットと「教育」は本来全くレベルが違います。ダイエットは単純ですが、「適度に運動をして脂肪を燃やす」、「食事制限をしてカロリーを抑える」。これだけが、正しい「答え」なのですが、こういう「答え」は誰も必要としていません。お気楽で、誰でも可能な方法を消費者は求めているのです。そして、そのような安直な「答え」は一切ありません。でも、一応、先の二つは明確な正しい「答え」としてダイエット法として提示出来ます。しかし、「教育」に関しては、そのような、「答え」など無いし、別にある必要も無いと思います。それは、色々な形が人それぞれ個別に存在するから、議論するだけ不毛です。だから、自分は、「間違い」しか指摘しません。英語教育の間違い、仰るとおりです。こんなに英語の習得は甘くありません。それは、イギリスで3年半過ごした自分がよく分かっています。しかし、酷いですね。この国の自称・教育者達とマスメディア。そして、「教育」を食い物にする詐欺師達。誰かが止めなければならないと思うのですが、自分一人では、到底止められません。本当に、商業出版すら圧力がかかって出来ないという、この無念さは、正直耐え難いです。まだ、この国の文部省は英語教育の間違いに気付きません。それも、所詮、政府の「教育再生審議会」に、陰山英男や、ヤンキー先生がいるからでしょう。度し難いことですが、でも、こういう地道な活動の積み重ねしか、自分達には残されていないと思います。
 今後も加藤様の連載に期待しております。

藤田守
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