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【バンガロールIPS=ケヤ・アチャルヤ、3月4日】 ノルウェー領の北極永久凍土層深くに世界各地の作物の種子を永久保存するための世界種子貯蔵庫(Global Seed Vault::GSV)が完成、オープンした。しかしインドをはじめ世界各地の農業NGOからは公平性を欠くその目的に非難の声が上がっている。 バンガロールに本拠を置き、アフリカ・アジア・ラテンアメリカの主要途上諸国に支部を持つ農業ロビー団体GRAINは、GSVの生息域外貯蔵システムは、元来種子を生み出し、選択し、保護し、共有してきた農民たちから植物品種を奪い取るものであり、農民を排除していると訴える。 GRAINのアジアプログラム担当官シャリニ・ブータニ氏は、IPSの取材に応えて「このシステムは農民が世界の最初の、そして現在も変わらぬ植物育種家であることを忘れている。したがって、元来農民たちが保全してきた種子の知的財産権やその他権利の交渉が、各国政府と種子産業のビジネスになってしまう」と述べた。 また、同じくバンガロールに本拠を置くGREEN財団、ハイデラバードに本拠を置くデカン開発協会(DDS)、GRAINなどのNGOは、農民たちが畑で種子を育て、保全し、これらを他の農民たちと交換していくことが遺伝的多様性と資源を保全するもっとも確実な方法と主張する。 GREEN財団の創設者ヴァナジャ・ラムプラサド氏は、この10年、遺伝資源を収集し、それらを畑で保全しようという努力が世界的に行われてきたことを指摘。「これによって、遺伝資源の生息域内保全は世界の何百万人の食糧安全保障だけでなく、食糧主権にとっても不可欠である事実が再確認されている」と述べている。 DDSの創設者P・V・サティーシュ氏は、「世界の豊富な種子は、畑で、世界の農村地域でしか生き残ることができない。GSVはこうした種子を農民から奪い取り、食物連鎖の最初のリンクを打ち壊す」と述べている。 世界の農業を気候変動から守るという努力のひとつである作物の種子の冷凍貯蔵施設に対する農業NGOの厳しい批判を報告する。(原文へ) 翻訳/サマリー=坪沼悦子(Diplomatt)/ IPS Japan 山口響 IPS関連ヘッドラインサマリー: 将来に向けてのセーフガードとして農作物の多様性を急速冷凍 ウガンダ:“アフリカ緑の革命”の実態あらわに |