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ナイジェリア:司法制度の見直し後もなお死に怯える受刑者たち

IPSJapan2008/03/14
アムネスティ・インターナショナルが先月発表した、、ナイジェリアの司法制度の現状に関する報告書によれば、「ナイジェリアでは昨年から司法制度改革を進めているが、人権尊重の立場に立った具体的な政策は未だ実施されていない。現在も貧困層が不利な状況にあることに変わりはない」という。
ナイジェリア 司法 IPS
【ラゴスIPS=トル・サミュエル、3月6日】

 『アムネスティ・インターナショナル』は先月、ナイジェリアの司法制度の現状に関する報告書(『NIGERIA: Prisoners’ Rights Systematically Flouted』)を発表。「ナイジェリアでは現在784人の死刑囚が収監されており、さらに数千人もの受刑者が死刑宣告を待っている状況だ。彼らの中には高齢者や病人、子持ちの若い女性も含まれている」と報告した。

 ナイジェリアは昨年、70歳を越える死刑囚と(拘留が)10年以上経過した60歳以上の死刑囚に恩赦を与えると発表した。しかし、同団体の報告によれば、このような囚人が釈放されたという確認は取れていないという。

 人権団体はナイジェリアが今でも密かに死刑執行を続けていると主張。過去に非公式に行った「死刑モラトリアムを導入する」との約束を破った、と強く非難している。

 『Civil Liberties Organisation』のDemian Ugwu氏は、(死刑を支持する国民が多い)ナイジェリアは死刑廃止という時流に乗ることができずにいると述べた。同氏によると、ナイジェリア北部のカノ(Kano)州では昨年死刑執行が数回行われたという。

 『Legal Resources Consortium(法的資源コンソーシアム)』のOlawale Fapohunda氏は「同国の死刑囚の多くは貧困であるため、弁護士を雇うこともできない。従って、無実の罪で死刑宣告を受けるケースも多い」と、ナイジェリアの司法制度の問題点を指摘した。

 『アムネスティ・インターナショナル』も法的代理人の問題について「ナイジェリアで裁判を待つ囚人2万5,000人の80%は弁護士を雇えない。支援団体(『Legal Aid Council』)でさえ資金不足に陥っている」と伝えた。

 さらに、同報告書は「ナイジェリアでは昨年から司法制度改革を進めているが、人権尊重の立場に立った具体的な政策は未だ実施されていない。現在も貧困層が不利な状況にあることに変わりはない」としている。

 国連安保理が死刑存置国に対して死刑執行のモラトリアム(一時停止)を求める決議案を採択してから3ヶ月。しかし、依然として秘密裏に死刑執行を続けていると見られるナイジェリアの現状を報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=松本宏美(Diplomatt)/IPS Japan山口響

IPS関連ヘッドラインサマリー:
ナイジェリア:法的代理人もいない死刑囚
ナイジェリア:死刑囚に希望の光
ナイジェリア:司法制度の見直し後もなお死に怯える受刑者たち
ラゴスIPSのトル・サミュエルより、依然として秘密裏に死刑執行を続けていると見られるナイジェリアの現状を報告したIPS記事。(IPS Japan山口響)
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