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沙穎河で再び重度汚染、生態系回復に大打撃

ENVIROASIA2008/08/30
7月下旬の汚染で、淮河の主要な支流である沙穎河では、水が黒く変色して悪臭を放ち、ダム下流では白い泡が河全体を覆った。環境NGO「淮河衛士」によると、この汚水は、許昌市に源を発し、周口市の西華県で穎河に合流する「清潩河(穎河の支流)」から流入したものだという。
中国 環境 NA_テーマ2
沙穎河で再び重度汚染、生態系回復に大打撃 |
■衝撃的な光景、白日の下に晒された河川汚染
 7月18日〜20日の明け方、中国河南省沈丘県にある槐店水門に衝撃的な光景が広がった。

 淮河の主要な支流である沙穎河では、水が黒く変色して悪臭を放ち、ダム下流では白い泡が河全体を覆って浮かんでいた。「魚が浮かんでいる!」このニュースはまたたく間に伝わり、一時、沙穎河両岸は死んだ魚を引き上げる人々で埋め尽くされた。これほど重度に汚染された水中ではどんな魚も生存できなかったため、参加者は皆、たくさんの魚を手に帰宅した。

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 これよりわずか2日前には、槐店水門より55km上流の周口水門で同様の事態が起こっており、沙穎河の水質汚染は深刻な状態にあった。

■汚染源と汚染の原因
 環境NGO「淮河衛士」による“淮河汚染源市民コントロールネット”からの確かな情報によると、この汚水は、許昌市に源を発し、周口市の西華県で穎河に合流する「清潩河(穎河の支流)」から流入したものであるとのこと。

 清潩河が流れる許昌市鄢陵県内には、7つの放水口を備えた「清潩河趙庄水門」があり、清潩河の水を塞ぎ止め、鄢陵県内に農業灌漑用水を供給している。去年冬から今年の春及び夏にかけて、清潩河の水量が十分でなかったため、ダムを放水していなかった。塞ぎ止められた河水は、工業廃水・生活廃水からなる高濃度の汚染水で、水位は約47.80mであった。7月14日前後、当地で広範囲に及ぶ大雨が降り、ダムの水位が48.50mまで上がったので放水した。これが下流の穎河・沙穎河の水質悪化につながった。

■漁業資源枯渇の危機
 清潩河から500万tの黒い汚水が混入するまでの時間は36〜48時間(下流ほどより時間がかかる)、汚染流域は約60kmにわたった。汚水が流れ去った後、河水の水質は徐々に以前の水準に回復しており、淮河本流の水質に与える影響は大きくないと見られる。

 しかし、今回の一過性の汚水が沙穎河の生態系に与えた影響を過小評価することはできない。特に漁業資源は枯渇の危機に瀕している。「淮河衛士」の“汚染コントロールネット”からのフィードバックによると、今回汚水の流れた全区域、西華県黄橋水門から安徽省との界首市に至る150kmの区間において、魚が浮いている状況が観察され、全河川における漁業資源の損失及び今後3年の損失は推定で4,050万元以上に上る。

■意見と提案
 20数年にわたる淮河の水質汚染は、人々に多くの教訓を残した。今回の汚染事件は、淮河の水質汚染改善にまだまだ多くの不十分な点があること、そして一部の管理措置が徹底されていないことを物語っている。これに対する、問責及び責任追及を怠ってはならない。

 提案:上流は下流に対し告知義務を負うべきである。汚染防止コントロール共同戦線を徹底しなければならない。

 下流は、上流から流れてくる水質をチェックし、上流からの汚染が損失をもたらした場合、上流に下流に対する経済的補償を行わせるようにするべきだ。ただし、こうした制度及び規則をつくる過程に、市民を参加させ、政府主導・民間推進型を採るべきである。現在の政府の管理能力では限界があり、細部まで目が行き届いていない状況が比較的どこでも見受けられるが、民間の力が加わればこの不足を補うことができる。

 毎春、適時にダムの「蓄水汚染リスクアセスメント」を正しく行い、上述のようなリスクを避ける必要がある。

(霍岱珊)

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