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開発:貧困のわなを逃れる

IPSJapan2008/08/23
「2008から09年慢性的貧困報告書」は、完全な民主国家ではないエチオピア、ウガンダ、ベトナムでも貧困への取り組みが効果をあげていると指摘し、民主主義は必ずしも貧困削減を保障せず、体制と国民とのきずなが重要だとして、国際社会は政治的条件付けに慎重になるべき、などという。
NA 貧困 IPS
【プレトリアIPS=メルセデス・サヤゲス、8月14日】

 世界では3億2,000万〜4億4,000万の人々が慢性的貧困にあるが、先月ロンドンで発表された慢性的貧困研究所(CRPC)の「2008から09年慢性的貧困報告書」によると、5つの政策により貧困のわなから逃れることができる。CRPCは大学、研究機関、NGOの国際パートナーシップである。

 この報告書は個々の事例を分析し、貧困の根底にある5つの要素「不安定性、限られた市民権、空間分布、社会的差別、少ない就業機会」を特定した。そしてその解決には、金銭面の支援を含む社会的保護、貧困層が利用できる公共サービス、非差別と女性の地位向上の仕組み、個人および集団資産の形成、都市化と移住政策を提唱した。

 その中でもっとも興味深い提案は、慢性的貧困者への基本的収入を確保する福祉制度の拡充だろう。この制度はブラジル、チリ、南アフリカで効果をあげている。バングラデシュやウガンダでも行われており、研究者は貧困国でもこの制度は可能だとして世界の指導者に社会的保護世界戦略を打ち出すよう要請している。

 報告書はさらに、完全な民主国家ではないエチオピア、ウガンダ、ベトナムでも貧困への取り組みが効果をあげていると指摘し、民主主義は必ずしも貧困削減を保障せず、体制と国民とのきずなが重要だとして、国際社会は政治的条件付けに慎重になるべきとした。

 また、慢性的貧困国とされる32カ国のうち22国は紛争や強欲な支配者に搾取されている脆弱な国家とみなされ、温暖化の取り組みと同様にこうした脆弱国への支援が重要だとされた。資源のある国では人材開発や技術支援により、資源のない国では資金面で援助を行っていくことで、国が機能するようになれば、貧困者も救われる。

 経済成長は貧困を緩和するが、成長過程から外れて恩恵を受けられないものもいるとして、報告書は貧困削減戦略の不備を訴えた。現在、貧困削減が進んだ中国や中南米カリブ諸国で都市部の貧困増加という傾向が表れており、思い切った移住と都市計画の政策が求められている。社会が関心を示し公共政策を促すことで慢性的貧困は軽減する。慢性的貧困の問題について報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=加藤律子(Diplomatt)/(IPS Japan 武原真一)

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【IPS JAPAN/JANJANニュース】
開発:貧困のわなを逃れる
プレトリアIPSのメルセデス・サヤゲスより、慢性的貧困の問題について報告したIPS記事。(IPS Japan 武原真一)

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