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【ニューヨークIPS=ウィリアム・フィッシャー、8月14日】 2004年、民間軍事請負会社のブラックウォーター・アビエーション社所有の航空機がアフガニスタンで墜落。米政府の調査により、事故原因は同社スタッフの過失と判明した。これを受けて、死亡した米兵4人の遺族が、ブラックウォーターを相手取る裁判を起こした。 最高裁にまで持ち込まれるであろう同裁判の最大の争点は、ブラックウォーターを始めとする海外契約会社に米法の適応が可能か否かである。というのも、イラク暫定施政当局のポール・ブレマー代表が2006年に民間契約会社に法的免責を与えたためである。 イラク政府は、イラク市民殺害の責任はブラックウォーターを始めとする民間軍事請負会社にあるとしてイラク国内法の適用を主張している。また、米議会下院は最近、民間軍事請負会社に米法を適用する法案を可決。ブッシュ政権はこれに反発している。 ブラックウォーターは、問題の作戦は米軍司令部の命令によるものであり、米軍と同様の免責が適用されるべきとして、訴訟の取り下げを要求。しかし、フロリダ裁判所は先月、国家利益に関わる問題は見当たらない、またブッシュ政権が期限を過ぎてもブラックウォーター擁護の姿勢を示さなかったとして裁判の開始を決定した。ブッシュ大統領は海外契約会社の役割を高く評価する発言を繰り返していたが、大統領選を前に沈黙。ブラックウォーターのエリク・プリンス会長は、タイム誌のインタビューで、戦場で任務に当たる契約企業に対しても責任を有する筈の最高司令官としての大統領が、裁判に際しはっきりした姿勢を示さなかったことは遺憾であると語っている。 この様な状況下、議会予算局(CBO)は、「今年初めイラクに駐在していた民間企業従業員は2万5,000人から3万人で、2008年現在までに民間セキュリティー会社に60から100億ドルが支払われている。この割合で考えると、契約会社に支払われた金額は総額で1,000億ドル(イラク作戦全体の20%に当たる)になるだろう」との報告書を提出した。同報告書はまた、契約会社従業員、特に武装兵の法的立場は米法のグレーゾーンであるとしている。同調査は民主党のコンラッド上院議員の要求により行われたもので、同議員は、「ブッシュ政権の民間軍事請負会社への依存は、危険な前例を作った。民間企業の使用は、責任の所在や監視の目を曇らせ、不正、権力乱用の温床となるばかりでなく、国民の血税の無駄遣いに通じる」と批判している。ブラックウォーター裁判について報告する。(原文へ) 翻訳/サマリー=山口ひろみ(Diplomatt)/(IPS Japan 武原真一) IPS関連ヘッドラインサマリー: 世界は米占領のより邪悪な面を知るだろう(WAM) 米の軍事請負会社、イラク占領のためにペルーで退役軍人・警官を雇う 【IPS JAPAN/JANJANニュース】 |