京浜工業地帯(撮影:荒木祥)
オバマ氏は民主党大統領候補指名受諾演説で、「中産階級減税」「教員の給与増額」「クリーン・エネルギーへの投資と中東原油依存からの脱却」等の経済政策を発表したという。
これは、オバマ氏のかねてからの主張に基づいているところが多いが、それとともにアメリカの市民運動・
USAction(WebSite:True Majority)が提唱している
「ネクスト ニュー・ディール」にも影響されているようである。
USActionは、アメリカの貧困層・中産階級に基礎をおく市民団体で、イラク反戦などの活動もしてきた。アメリカは、ニュー・ディール政策によって中産階級と社会のセーフティ・ネットワークが生まれ、それによって不況を克服したが、それらはレーガン以後の共和党政権によって破壊された。現在のアメリカで労働者は、職・家庭・医療保障を失い、食料・ガソリン等の価格は上昇し、学生は学費昂騰と就職に苦しんでいる、と主張している。
そうした「傷ついたアメリカ」からアメリカを救う為 「アメリカの未来への投資」として提案されたのが、3か条からなる「ネクスト ニュー・ディール」だ。
1.良質で、誰でも入手できる健康保険を総ての市民に提供する。
2.総ての児童から学生まで教育を受ける機会を広げる。
3.クリーン・エネルギーに投資するとともに外国のエネルギーに依存しないよう にする。
第3の提案は、そのままオバマ氏の政策になっているし、教員の給与増額も第2の提案に影響されているよう。健康保険についても、予備選挙での争点になっていて今後、具体的提案がされるのだろう。
もちろん、こうした提案と、その背後にあるアメリカの現状・歴史認識には反対・批判もあるだろう。また、経済がソフト化情報化しているのに、それにたいする税制・公共的立場からの規制等がなされていないという問題に触れられていないなど、不十分な所もある。しかし今後のアメリカ民主党、さらにはアメリカの政策に影響しそうである。
また、ここで述べられている現状・歴史認識と、それにたいする対策は日本にも通じる所が多い。日本の問題としても注目すべきではないだろうか?